Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

コメンスキー大学人文学部
2014年1月号 国際文化学部 T.K

この1年を振り返って

留学前はスロバキアについて知っている事と言えば、チェコスロバキアがその前身である、と言うことくらいでした。教授のお声掛けがなければ、スロバキアに来る事はなかったでしょう。スロバキアには言語学を学ぶため に訪れたのですが、予想以上に収穫の多い留学となりました。

・欧州の実際と新しい日本像

今回の留学が私にとって初めての欧州訪問でした。イギリスやフランス、イタリアといった国を中心に、中学・高校の授業、TV番組、資料等から得た知識はありました。自身の体験として、欧州各国の美術、景色、生活等に触れる事が出来て、とても良い経験となりました。スロバキアやブルガリア等、発展途上の国々を実際に見る事が出来た事も私にとっては大きな収穫で、授業や資料から得る知識とは改めて異なるものがあると感じました。国際文化学部の学生として、勉学に取り組む上で非常に良い刺激となりました。

また、私が訪れた国々と日本を比較することが出来ました。私が留学したこの1年は、日本スロバキア国交20周年の年と丁度重なっていました。そのため、日本語弁論大会(スピーチコンテスト)に訪れたり、記念式典で秋篠宮両殿下とお話ししたり、日本文化興隆の催しで落語や日本舞踊を堪能したりと、貴重な機会に恵まれました。そういった機会を経て、また、スロバキアでの日々の生活を経て、改めて日本という国を異なる角度から認識することが出来ました。

・一社会人として

この1年間、予想以上に社会人と接する機会に恵まれ、社会人としての立ち居振る舞いや、言葉遣い等に気を付ける事が多くありました。そういった経験や、社会人の方々と交流する間に自然と社会人としての意識が育まれました。学内、学外問わず、これまでメールでの遣り取りや公の場での交流の機会は多くはなかったので、良い経験となりました。


留学経験をどのように生かす予定なのか

留学を経て学んだことの一つに、自身の未熟さがあります。この1年間、多くを経験し、多くを見聞きし、多くの方々と接していく中で、己がいかに未熟で無知なのか、ということを改めて、これまで以上に感じました。留学後は日本についても海外についても、もっと多くの事を学んでいきたいと考えています。自身の知識欲を刺激された留学でもありました。

また、この1年で出逢った方々、友人達と引き続き連絡を取り合っていきたいですし、スロバキア語やイタリア語、ドイツ語といった、留学中に触れる事の出来た言語は、可能な限り、引き続き学習するつもりです。

そして、これからの進路ついて、就職を控える身として、随分と悩みました。この1年間の留学で、学業においても、精神面においても、多くの収穫があったため、留学前には考えてもいなかった可能性や世界が見え、余計に悩むことにもなりました。私は、卒業後は大学で、留学 で学んできた事を生かして、教育に関わっていきたいと考えています。悩んだ末に出した答えですので得心は行っていますが、正直なところ不安も残ります。5年後、10年後にもしかしたら後悔をするかもしれません、それでも行動せずに後悔するよりは、ずっと良いと考えています。自分自身が信じる道を、精一杯歩んでいきます。


最後に

読者の方々へ、下記に私事が含まれる事をお許し下さい。

スロバキア留学の切っ掛けを与えて頂いた脇田教授、相談に乗ってくれた友人達、そして龍谷大学に通わせてくれた両親へ、この1年間スロバキアで過ごし、学ぶことが出来たのは皆様の支えあってのことと理解しております。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

そして読者の皆様へ、私のレポートに目を通して頂き有難う御座いました。スロバキアへの留学を検討している方がいらっしゃいましたら、このレポートが少しでも参考になっていれば幸いです。留学を検討している龍谷大学の学生は、大学の担当オフィスにある帰国レポートにも目を通される事をお勧めします。渡航費や現地での生活費、当レポートに記載されていない情報等もありますので参考になるかと思います。

有難う御座いました。