Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東海大學
2014年12月号 国際文化学部 M.M

「この留学を振り返って」 この留学を終えて、私が思うのは本当に交換留学に参加してよかったなということです。仮に留学に行かなければ、国際文化学部3回生として、ゼミの授業も始まりやっと自分の興味のある分野がわかりはじめたり、各所属サークルや部活動、アルバイトの中心となり自分がしたいようにチームを動かせたりと、大学生活が楽しくなってくる時期を謳歌できただろうと思います。ただ私にとってはそれと同じくらい留学生活というのは充実したものでした。留学に行っていた当時はあまり気づきませんでしたが、帰国した今だからこそ思うのは、台湾に交換留学に行かせていただいたあの環境はかけがえのないものでした。今はあのころの生活が恋しくてなりません。(当時は全く思いませんでしたが・・・)  自分が中国語を話さなければ生活できないという環境に置かれた場合、人間というのは意地でもそれを習得しようとするものです。日本という環境で、なんとなく趣味でとか、授業のテストがあるからだとか、そういった目的で中国語を勉強するのと、ある種「生きていく」ために勉強するのとではモチベーションや習得のスピードも違う気がします。語学の習得という一面から見ても留学は素晴らしい機会でした。  「百聞は一見に如かず」というように実際に自分の目で見て、耳で聞いて、自分自身が経験してみないとわからないことというのはたくさんあると思います。台湾では本当にそれを思い知りました。正直、マスメディアからの影響もあり、私は留学前中国人に対してそんなに好感を持てずにいました。しかし実際に一緒に生活してみて、たしかに「はぁ?」と思うことや、いらいらすることもありました。しかし、言い方は悪いですがしょせん一人の人間です。日本人同士だってそれくらいのこと頻繁にあります。それを国籍や言葉が違うからといって、国として人種として大きくとらえて「嫌いだ」と思うのは違うなとも思いました。1年間全然知らない、国籍も違う人たちと24時間共同生活するといった経験も今後必ず役に立つと思います。コミュニケーション能力というのは間違いなく、格段に向上したと思います。    最後にひとつ書くとすると、私は台湾が大好きになりました。そのひとつに日本にはない接客サービスがあったように感じたからです。私が生活していた台中という場所はそんない都会ではありません。夜市の屋台や、中華料理店でご飯を食べていたのですが、店員のおばさん、おじさんは「おっ、また来たのか!今日も炒飯?」といった感じで気さくに話かけてくれます。とにかくアットホームというか人情味があるというか、とにかく距離が近いのです。いま日本では大型のショッピングセンターやスーパーマーケットが一般的となり、昔栄えていたような八百屋さんや、お肉屋さんというのは激減しています。接客ひとつしても、人と人との距離が遠く、関係が冷たく、事務的なものになってしまっている気がします。たしかに日本は「おもてなし」という言葉があるように、一つ一つのサービスの質が高いことは間違いないと思います。しかしそこに気持ちが入っているかどうかは別なような気がします。  私は日本ではなかなか経験できなかった人情味あふれる接客というのがいまになっては非常に心に残っています。自分もそういう人間でありたいなとも思います。  何を学んだか、一年間であったことを振り返るのはとても書ききれないものです。それほど多くのことが経験できました。もし、いま留学に行くべきかどうか、悩んでいる方がいらっしゃるなら、多少無茶をしてでもチャレンジするべきです。「百聞は一見に如かず」自分の目で見て、耳で聞いて、経験して、たくさんのものを吸収してくるべきです。  最後にこの交換留学に関し龍谷大学の先生方、台湾東海大学の先生方、かかわってくれた友達みんな、快く台湾に送り出してくれた両親、皆様にこの場を借りてお礼を言わせていただこうと思います ありがとうございました。