①余暇の過ごし方
16時30分に最後の授業が終わってからは、基本的に予定はありません。ですが、私はよく、大学内で行われるカトリックのミサに顔を出します。場所はキングソロモンという寮の一階で、月曜から土曜日の17時から17時30分の間に行われます。お祈りは英語で行われ、また、初心者のための簡単なガイドも貸し出しているので、難しいことはありません。私自身はカトリックではありませんが、神父様やシスターさんたちはとても優しく、分け隔てなく話し掛けてくれます。ミサに参加したからといって必ず改宗しなければならないということはないので、私は宗教の勉強のためによく参加させてもらっています。基本的な流れは、神父様の言葉を聞きながら、自らも祈りの言葉を捧げるといったものです。始まり半ば終わりに3曲聖歌を歌い、終わりに神父様がキリストの血を意味するワインを、体を意味する種無しパン(ホスチアとも呼ばれます)を食べ、その後信者にも種無しパンを配る、というものです。これはキリストとキリスト信者の一体化、結び付きを意味するものなのだそうです。
日曜日には、大学内にあるもっと大きな教会でミサを行います。たくさんの信者さんが集まり、いつものミサより倍ほどの時間をかけて、美しい教会でキリストへの祈りを捧げます。
②マカーブチャーデイ
2月22日は、マカーブチャーデイ(万仏祭)と呼ばれる仏教の祝日でした。これは年が明けてから三回目の満月の日に行われる祭りであり、かつて1250人の釈尊の弟子たちが偶然同じときに釈尊ともとへ集った、という伝説を記念したお祭りなのだそうです。普段仕事で忙しい人々も、この日は今生の幸せと平和を得るために徳を積もうとお寺に出掛けます。この行為はタンブンと呼ばれ、タイでは極めて一般的で、習慣化されたものであると言えます。私も、友人と共に大学から一番近い、バンボンというお寺に伺って色々な経験をさせて貰いました。お花と灯をともしたろうそく、それとタイ式のお線香をもってお寺を囲むように作られた廊下をお祈りしながら三周回り、お花を釈尊の像の前に捧げたり、境内に入り、オレンジ色の袈裟を着たお坊さんを前に床に座ってお経を聞き、その後三回手を合わせ三度礼をするkrabと呼ばれるお祈りをさせてもらったり。なかでも面白かったのは、自分の生まれた曜日を表す仏陀の像とそのお椀に、持っている小銭を入れるというものです。調べたところ私の生まれた曜日は火曜日であり、釈尊の像は涅槃にはいる様子を表したものでした。縁起のいい色はピンク色だそうです。お寺の回りには日本と同じように、小規模ながら屋台などが出ており、飲み物や食べ物も無料で配られていました。しかしお祭りの本来の目的は徳を積むことですので、ゲームをして景品をゲットする、といった屋台は見かけませんでした。タイの人々の仏教にたいする信仰の深さを伺うとてもよい機会となりました。