・日本人と比べて…
日和見主義な日本人に対して、タイ人は個人主義だと思います。
日本人は割と周囲の様子や雰囲気に合わせて同調しがちですが、タイ人は他人になんと言われようと自分を貫く気質があると思います。その割に流行には敏感なので、そこは日本人と一緒だと思います。
・アルバイト事情
龍大生はほとんどの人がアルバイトをしていると思います。一方、ABACの学生はほとんどの人がアルバイトをしていません。背景としては、ABACの学生はタイの中で富裕層に位置する人が多く、アルバイトをしなくても親の仕送りで十分暮らせるからです。また、アルバイトとは別に個人のビジネス(ミニ起業)をしている学生もいます。例えば、アパートの自室でネイルサロンを開いたり、印刷の代行を請け負ったり、洋服をインターネットで販売したり様々です。
・多様な性
「タイといえばオネエさん多いでしょ」とよく言われます。最近では日本でもLGBTがメディアなどで取り上げられることも多いですが、タイではもっと細かく区切られているなと思います。例えば、女の子でもベリーショートでアクセサリーとかもつけず、ズボンしか履かない「どちらかというと男っぽい」子もいます。また、男の子ですが、化粧やネイルをしているこもいます。各々恋愛対象が違ったり、トイレは男女どちらかに入るかなど、センシティブな部分もあります。しかし、性差別によって友達同士で仲間はずれにしたり、からかったり、陰口を叩いているところは見たことはありません。むしろ多様な性により、日本より男女入り混じったグループも多いと思います。[写真: 昼休みの様子(プライバシーの保護のためにモザイクをかけています)]
・交友関係
ABACの学生の交友関係は圧倒的にグループでかたまりがちと言えます。基本的に、タイ人はタイ人同士、中国人は中国人同士…というようなかたまり方で、同じ専攻やクラブなど、1年生からの長い付き合いというのが多い気がします。その中でもかなり少数派ですが、西洋人はわりと一人で行動しています。
・教室での友だち
授業は友達同士で近くに座って受講している学生が多いです。そのため交換留学生の私は「入る隙ないな…」と感じることもあります。しかし、どうしても困ったときは、他の学生に質問すれば基本的には答えてくれるので、気軽に話しかけてもいいと思います。
ABACの授業で欠かせないのがグループワークです。ほとんどの授業でグループプレゼンテーションやレポート作成があります。そのときは、どこかの仲良しグループに混ぜてもらうか、余り物のグループを組むかしています。[写真: 英語のクラスメイト(プライバシーの保護のためにモザイクをかけています)]
あくまで経験談ですが、タイ人の仲良しグループに入れてもらうより、他の留学生(中国人・ミャンマー人など)がいるグループに入るのをお勧めします。なぜなら授業中やLINEなどで話し合いをするとき、どうしてもタイ人が多いとタイ語で話すため、最低限の情報しか自分の手元に入らないからです。そうすると、自分の担当するパートだけ情報量が少なかったり、情報にズレが生じたりします。また、タイ人の仲良しグループは共通の認識で工程を進めてしまうので、外部からの指摘をあまり参考にしません(最初に述べた個人主義もこういうところに現れるなと思います)。
ABACの先生はほとんどがタイ人です。留学生同士で話していて結構あるあるなのが、タイ人の先生によるタイ人優遇です。これはタイの大学にいるので、外国人はしょうがないな…と思うしかありませんが、最初は結構ショックでした。優遇というのは、タイ人の学生に雑用を頼んでポイントを加算するなどです。しかし、タイ人の先生の世代は日本ブームを経験した人も多く、割と日本人を気にかけてくれる人もいます。国際経営系の授業では「日本の場合はどう?」というように発言を求められるので、心の準備が必要です。[写真: 外部講師によるinnovationの授業]