Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

中国人民大学
2013年5月号 国際文化学部 S.H

・治安、危険を感じたこと、トラブルについて

中国に来てからいつも一番危険を感じるのは交通面のことです。中国人のほとんどは運転の仕方はとにかく荒く、それが当たり前です。中国で初めてタクシーに乗ったときは運転の荒さに本当にびっくりしました。中国は国土が広いせいか、道路の幅がとても大きく、自転車専用の道路もあります。道路が広いから公共バスは日本のバスの2倍も長いものもあります。以前、公共バスを利用したときに、バス停で前方の別のバスに衝突しそうな勢いで急停車したときにはかなり焦りました。また、天津に日帰り観光に行ったとき、私は道路の脇の歩道で立ち止まっていましたが、後ろから自転車に乗った人がいきなりぶつかってきてなおかつもの凄い剣幕で怒鳴ってきたという嫌な思い出もあります。

中国の道路は常にクラクションが鳴りっぱなしで本当に危ないので、油断している暇はありません。横断歩道を渡るときも横から突然車が突っ込んで来るので、周りを確認しながら歩道を歩かないとすぐ事故につながります。中国の横断歩道を渡るときは、そのまま前に進むか立ち止まるかのどちらかの行動をとり、後ろに引き返してはいけないと友達に教えられました。なぜなら、中国の車の運転手のほとんどは歩行者の動きを予測し歩行者を避けながら運転しますが、急に後ろに歩き返すような動きまで予測できないので、後ろに歩き返すのは事故にもつながる危ない行為だからです。また、信号無視も当たり前のようになっています。今年から北京でも信号無視をすると罰金を取られるようになりましたが、それでもまだまだ信号無視をする人は多いです。「みんな信号を無視して歩いているのに自分だけ信号を守るなんてばかばかしい。」という心理が多くの中国人にはあると聞きました。

 

・食べ物

中国料理は本当に種類が豊富で、四川料理、雲南料理、上海料理、新疆料理など各地によって味が全然異なります。「麻辣誘惑」という四川料理の店で食べた麻婆豆腐はとにかく本当に辛くて舌が痺れっぱなしでしたが、一緒にいた四川出身の友達が何も問題なく美味しそうに食べる姿には驚きました。まだ北京以外の各地の本場で地方料理を食べたことはないので、北京で食べる味とまた少し違うのかとな思ったりもしますが、それでも大学の周りには中国各地の匂い漂う個性のある中国料理店がたくさん建ち並んでいます。また、「食は広州にあり」と言われるほど広東料理は多くの人が好む味です。

中国料理は基本的に油が多く使われていて、最初はやはり食べなれていないと胃に負担がかかります。私も先日、胃腸性の風邪をひいてしまったことがあるので、油っこくて美味しいからといって食べ過ぎには注意が必要です。また、数年前のあの中国の冷凍餃子事件のように、今でも中国では食に関する問題が跡を絶ちません。北京のあちこちで毎日のように串やラーメンの屋台が開かれていますが、そのような場所ではほとんどの確率で下水からろ過して作った非正規の油が使用されているなどの話が浮上したこともあってか多くの中国人の友達でさえも道端の屋台では絶対に食事しようとはしません。新聞で見たニュースでは、市販のペットボトル飲料の中からゴムが発見されたことや、化学調味料を多く含む「牛肉果精」という魔法の粉を使って豚肉を牛肉に見立てた偽牛肉まで出回っているそうです。つい最近ではネズミの肉が裏で使われていたりもしました。私もスーパーでオレンジ色の肉をよく見かけますし、先日食べたバナナの味が明らかに変だったこともありました。健康に気をつけるために、必ずしも安全だとは言えませんが大学の食堂やレストランで食事した方が無難ではないかと思います。