【余暇の過ごし方について】
国語センターは一般向けの語学学校なのでまとまった休みが少ない。また師範大学は長期休暇があるものの、国語センターの授業日と休暇がかぶり、一年間で一番長い休暇は、年假(旧暦新年の休暇)の6日ではないかと思う。台湾に来て最初の余暇は中秋節(4連休)だったが、生憎の雨続きで、寮でコンビニ飯を食べ続けることになったのは今でも覚えている。冬や梅雨時は雨が続くので、外に出るのも億劫なので、部屋で映画を観たり、本を読んだりと、結局ダラダラと過ごすことになってしまうので非常にもったいない。
週末はどちらも授業がないので、旅行や遠いところへの買い物などは、この二日を利用するしかない。(国語センターは1月の欠席時間が11時間を超えると次学期の授業料が自己負担しなくてはならない)また、誰かに誘われて出かけたり、誰かを誘って出かけたり、寮で皆と暮らしていると丸一日暇という日はあまりない。
1年の留学生活の半分が過ぎ、前半を振り返ってみると、週末や長期休暇は有意義に過ごせていたとは言えない。これから残りの半分は有意義に過ごすよう心掛けたい。
【日本と台湾の関係】
日本と台湾には国交がない。1978年の日中平和友好条約の発効により、日本は中国を選び、台湾を捨てた。つまり、台湾との国交を断絶した。このような国は日本だけでなく、内戦に敗れて小さな島(台湾)に逃れた流亡政権である「中華民国」を捨てて、国際的に発言力を増しつつあった中華人民共和国に乗り換えた国は少なくない。現在、台湾と国交がある国は20か国程度である。
日本は台湾と国交がないとはいえ、民間の交流は制限されていない。ビザの発効などの領事業務は、日本が「交流協会」、台湾が「経済文化弁事処」を設けて行っている。日本から台湾への旅行者数、台湾から日本への旅行者数は毎年伸び続けている。近年では、学校の修学旅行先として台湾を選ぶ学校も増えてきているという。
師範大学図書館キャンパス(メインキャンパスの向かい)のちょうど裏に位置する永康街を歩いていると、日本人旅行客を見かけない日はない、国民党軍が紫禁城から持ち出した中華王朝の宝物を保存展示する台北故宮博物院でも、日本人参観者を見かけない日はない。博物院では、日本語の音声ガイドはもちろんのこと、お土産コーナーでは日本語の収蔵品紹介冊子や、DVDなどが用意されている。
国の政策として観光地整備や外国人観光客の呼び込みに熱心なだけではなく、台湾の人々は外国人に対しても親切で、例えば、道を尋ねると、わざわざ携帯や地図で場所を調べ、行き先まで連れて行ってもらったという話はよくきく。私の経験だけでも、一度や二度の話ではない。観光地に外国語の看板を立てるとか、遊覧バスの本数を増やすのは政府がお金をかければなんとかなるが、こういった人々の親切や「おもてなし」の心はお金でどうにかなることではない。 今後、ますます日台の交流は深まることだろう。
(バスを再利用したトイレ・凱旋夜市にて)