皆さん、こんにちは!歴史ある街並みとモダンな雰囲気が共存するオーフスでの生活は刺激的ですが、今日は私のちょっと地味(?)な週末の過ごし方についてお話ししたいと思います。
ご存知の方も多いかもしれませんが、北欧はとにかく物価が高い(ノルウェーとデンマークは殺人的)。特に外食は一食最低2.000円ほど、交通費は往復で1.500円ほどと、学生の財布にはなかなか厳しいものがあります。そのため、私の週末は必然的にインドア中心になることが多いです。
週末の楽しみの一つは、定期的に開かれる寮主催のイベントです。テーマに沿ったバーが開催されますので飽きることはありません。皆でわいわいしながら異文化交流できるのは、とても楽しい交流の時間です。他にも、課題関連の本を読んだり、部屋で映画を見たりしています。静かに自分の時間を楽しむのも、オーフス流の「ヒュッゲ」なのかなと感じています。
SNSを開けば、週末ごとにヨーロッパ各地を旅する友人たちのキラキラした写真が目に飛び込んできます。正直、「いいなあ、私もパリやローマに行きたい!」と思うこともあります。周りの友人たちが格安航空券を駆使してヨーロッパ周遊を楽しんでいるのを見ると、少し思うところもあります…
でも、無理して周りに合わせる必要はないかな、とも思うんです。限られた予算の中で、今いるオーフスの日常をじっくり味わうことにも、きっと意味があるはず。それに、インドアで過ごす時間が多いからこそ、デンマークの文化である「ヒュッゲ」、つまり居心地の良い時間や空間を大切にする考え方を、より深く理解できている気がします。
派手な旅行はできなくても、オーフスでの穏やかな日常の中に、ささやかな発見と喜びを見つける毎日です。留学の形は人それぞれ。もし同じように感じている方がいたら、あなたらしいペースで、素敵な留学生活を送ってくださいね。
こちらに来て驚いたことの一つが、デンマークの医療制度です。
デンマークでは、高い税金(例えばVATは25%)を納める代わりに、原則として医療サービスが無料で受けられます。私たち留学生にも CPR ナンバー(個人番号)が割り当てられ、同時にかかりつけ医(GP: General Practitioner)が決まります。体調が悪くなった時は、まずこの GP に電話やオンラインで連絡し、予約を取って診察してもらうのが基本的な流れです。
私もアレルギー症状がひどくなったことがあり、 GP にかかりました。原則、予約必須で長い時には2週間以上待つこともあります。しかし急患かつ複雑な相談でない限り、当日の早朝外来患者を受け入れています。ただし、歯科治療や一部の専門治療、処方箋薬などは自己負担が発生する場合もあるので、注意は必要です。
日本の国民皆保険制度も世界に誇れる素晴らしいものですが、通常は医療費の 3 割を窓口で支払いますよね。デンマークのように、病気や怪我をした時に医療費の心配をしなくて良いというのは、精神的に大きな安心感につながります。特に慣れない海外生活では、この安心感は非常に大きいです。
一方で、デメリットというか、日本との違いを感じる部分もあります。日本では、自分で病院や専門医を選んで比較的自由に受診できますが(フリーアクセス)、前述のように、デンマークではまず GP を通す必要があり、専門医の診察を受けるまでに時間がかかるケースもあります。また、この手厚い福祉は、高い血税によって支えられていることも忘れてはいけません。
オーフスでの留学生活を通して、デンマークの医療制度に触れ、税金と社会福祉のバランスについて考える機会が増えました。医療へのアクセス方法や考え方は国によって様々ですが、住民が安心して医療を受けられる仕組みがあることは、この国で暮らす上での大きな魅力だと感じています。