☆日本から持ってきたら良かったと思うもの
まずこちらに着いてからすぐに体を磨るタオルを持ってくれば良かったと気付きました。いろんなスーパーを回りましたが結局体を磨る目的のタオルを見つけることができず、親に送ってもらうまではブラシみたいなもので体を洗っていました。しかしその毛は固くとても満足感を得ることができる代物ではありませんでした。ほんの些細なことですが慣れない環境でストレスが溜まりやすい中、せめてリラックスできる数少ないお風呂の時間は充実させたいと思ったのは風呂好きの日本人の性でしょうか。
次に必要だと感じたのが日本語の小説です。ずっと英語の文章ばかりに触れているとふとした時に無性に日本の小説が読みたくなる時があります。しかし本はかさばるし飛行機の持ち込み荷物の重量制限もあるので、数冊の文庫本を持っていけばよいと思います。私は文庫本を一冊しか持ってこなかったので後日親に送ってもらいました。ちなみに海外には日本のような文庫本はないので、最初は友達に珍しがられました。
持ってきて正解だったものは、髪を切るためのはさみです。私は一回生のときから自分で髪を切っていますが、こちらに来てからも継続して行っています。デンマーク人はアジア人の髪を切るのに慣れておらず、さらに値段もかなり高いので自分で切るのが一番だと思います。他大学から来た日本人学生も私のはさみを使って切っています。ちなみに女性陣は前髪以外は伸ばしっぱなしのようです。
☆現地の学生、友人について
オーフス大学の学生はとても優秀で勉強熱心だと思います。朝の10時ごろに図書館に行くと、ほとんどの自習をするための机がすでに埋まっています。オーフス大学には学部ごとに24時間利用できる図書館があり、テスト期間以外でも多くの学生がそこで夜遅くまで勉強している姿をみることができます。しかし金曜日は他の日とは打って変わって図書館は閑散としています。デンマーク人の学生にとっては金曜日の授業が終わった後はすでに休みのようで、多くの学生が学内で開かれるバーや寮でのパーティーに参加し体を休めているようです。こちらの学生はみな勉強と休息にメリハリをつけている印象があります。
日本語学科の学生もとても熱心に勉強しています。毎週かなりの数の宿題を出されているので毎日図書館に通い勉強しているようです。その成果が出たのか2ヶ月前まで日本語がほとんど話せなかった一回生もどんどん話せるようになっているので、教えるこちら側としてもとてもやりがいがあります。
こちらに来ている日本人学生も優秀な人が多いと思います。自分よりも英語が話せたり自分が挑戦していないようなことに取り組んでいたりと時には焦り、落ち込むこともありますが、それが自分にとっていい刺激になっておりもっとがんばろうという気持ちになります。周りと自分を比べることは時にはとても辛いことです。しかし自分の足りないところ、やらねばならないことなどに気づくことができる大切なことだとも思います。
☆チャリティーイベント
3月11日に東北地方で地震があった時、私はデンマーク人の友人からのメールで起こされました。その日は朝からずっとパソコンで現地のニュースを見ていましたが、正直自分の国が大変なことになっているという実感がわきませんでした。こちらの友人やルームメイト、果ては知らない人まで「家族や友人は大丈夫か」と声をかけてくれて徐々に大変なことなのだと実感がわいてきました。
その後オーフス大学の日本人留学生の有志でチャリティーイベントとして一日限りの日本バーを開くことを決めました。当初は街頭での募金活動を企画していましたが、デンマークではあまり一般的なスタイルではないらしく、募金を集めることができるのか疑問だったのでチャリティーバーという形になりました。このバーの収益金を全額デンマーク赤十字の東日本大地震の支援に寄付します。また何らかの形で世界中の人たちが日本を応援してくれているということを日本に伝えることができたらなとも考えています。
チャリティーイベントは4月1日にあるのですが、時間があまりなく日々準備に追われています。オーフス大学もイベントを公認してくれており、規模もどんどん大きくなりデンマークのメディアにも掲載されました。こういった活動が間接的であれ、日本の支援に繋がればなおうれしいです。自分は飲み物の調達を担当しており、なるべくコストを抑えて大量に購入できるようお店に値引き交渉などを行っています。難しいですがやりがいのある仕事です。より多くの募金を集め、多くの人に今回の地震について知ってもらえるよう当日までにしっかり準備をし、実りのあるイベントにしたいです。