のように日々の気づきをまとめてみると後々振り返って面白いですよ。
留学を志す上で、語学力の向上は多くの人にとって最大のモチベーションの一つでしょう。渡航前にできる限りの準備をすることはもちろん大切です。単語帳を覚えたり、文法書を読み込んだり、オンライン英会話で実践練習を積んだりと、努力すればするほど基礎力は確実に積み上がります。しかし、実際に現地に降り立ち、日常生活や授業、あるいはアルバイトや課外活動といった様々な場面に身を置くと、痛感することになります。それは、どれだけ事前に勉強しても、教科書には載っていない生きた表現、スラング、あるいは特定の分野でしか使われない専門用語など、知らない単語やイディオムは必ず出てくるということです。
ここで大切なのは、「こんなに勉強したのに、まだ分からないことだらけだ…」と落ち込んだり、自信をなくしたりしないこと。むしろ、未知の言葉に遭遇することを前提として、それを乗り越えていく「折れない強かさ」を持つことが重要です。例えば、相手の言っていることが完全に理解できなくても、文脈から推測したり、「それはどういう意味ですか?」と躊躇なく聞き返したりする積極性。間違えることを恐れずに、まずは伝えようと試みる勇気。こうした小さな積み重ねが、生きた語学力を養う上で非常に大きな意味を持ちます。
未知の単語や複雑な表現に出会った時、あるいはどうしても言いたいことが英語で組み立てられない時、負荷が高いと感じたら、ためらわずにAIや翻訳ツールを使いましょう。一昔前と比べ物にならないほど翻訳精度は向上しています。メールの作成を手伝ってもらったり、授業の資料で理解できない箇所をサッと調べたり、自分の言いたいことをより自然な英語で表現するにはどうすれば良いかヒントを得たりと、これらのツールは強力な助っ人になります(もちろん、大学の課題や試験など、使用に関するレギュレーションには必ず従ってください)。ツールを使うことに抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、これらはあくまで学習を効率化し、コミュニケーションのハードルを下げるための手段です。前向きに、そして賢く学習を進めるあなたに、後ろ指を差してくる人はいませんよ。留学という最高の環境を活かし、積極的に様々な言葉に触れ、自分なりの方法で語学力を磨いていってください。現地での実践こそが、何よりの学びとなるはずです。
私の留学期間は大学3年生の後期から4年生の前期にかけてでした。これはまさに、日本の大学における就職活動が本格化する時期と重なります。周囲の日本人留学生を見ても、進路の選択肢は多様でした。日本での就職活動を一時中断するために大学を休学する友人、卒業を一年遅らせてじっくり取り組むことを選んだ友人、あるいは大学院に進学する人や、海外での就職を目指す人もいました。そのような中で、私は比較的オーソドックスな道を選び、日本の一般的なスケジュールに合わせて4年生の2月頃から企業へのエントリーを始めました。
留学中に日本の就職活動を行うにあたり、当初最も大きな懸念材料だったのは、面接が対面で行われた場合どうしようかということでした。しかし、結果として私の受けた企業においては、最終面接を含め、全ての選考プロセスを個別対応も含めてオンラインで実施していただきました。これは留学している身としては、まさに救いとも言える状況であり、企業側の柔軟な対応には感謝してもしきれません。時差を考慮して面接時間を調整していただいたり、通信環境への配慮があったりと、様々な面でサポートしていただきました。これにより、留学先からでも日本の採用プロセスに問題なく参加することができ、限られた時間の中で効率的に就職活動を進めることが可能になりました。
もちろん、オンラインだからといって楽だったわけではありません。時差のある中での面接時間の調整は簡単ではありませんでしたし、留学先での課題や日々の生活との両立には計画性が求められました。また、周りに同じように日本の就活をしている仲間が少ない環境だったため、情報交換や精神的な支えという面では苦労もありました。しかし、留学中に培った異文化理解力、主体性、そして未知の環境に適応していく力は、自己PRや面接での大きな強みとなりました。留学経験そのものが、困難な状況でも目標に向かって努力できる人間であることを示す証となったのです。情報収集についても、大学のキャリアセンターのオンラインサービスや、日本の就職情報サイト、そして積極的にOB/OG訪問をお願いするなど、自分から動いて情報を得ることが不可欠でした。
留学という貴重な経験をしながらの就職活動は、確かにハードルが高いと感じることもあるかもしれません。しかし、オンラインでの選考が普及した現代においては、地理的な距離は以前ほど大きな障害ではなくなっています。留学で得られる語学力だけでなく、人間的な成長や異文化理解といった側面は、あなたの大きな財産となり、就職活動においても必ず評価されるはずです。困難を乗り越え、掴み取った内定は、留学経験と共にあなたの自信となるでしょう。