Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

コペンハーゲン大学
2023年6月号 国際学部 A.T

①この留学を振り返って

約10ヶ月間の留学生活は思っていたよりもとても短く、特に1月を過ぎてから帰国までの期間は一瞬で過ぎ去ったように感じます。留学中は楽しいことばかりではなく辛いと感じることもあり、初めての一人暮らしは自分の弱みを見つめ直す機会にもなりました。正直もっと挑戦しておけばよかったと後悔していることもありますが、留学全体を振り返ると毎日がとても充実しており、心からコペンハーゲン大学に留学してよかったなと感じます。

特に留学生活を通して出会った現地の人々や留学生には感謝の気持ちでいっぱいです。一括りにするのは良くないかもしれませんが、デンマークの人々は穏やかで優しい方が多く、私も相手を思いやることのできるような心の余裕を持とうと感じる場面がたくさんありました。

また、国籍や生まれ育った場所が異なる留学生と出会い、多様な価値観・考えに触れたことで、広い視野で物事を判断できるようになりました。今までは日本と海外という2つの側面からしか考えられていませんでしたが、いろいろな国に旅行する中でヨーロッパ圏内でも人の雰囲気や街並みが国ごとで大きく異なっていることを実感し、それぞれの国の歴史や宗教を学ぶことの必要性を改めて感じました。また、他大学から来ている日本人留学生からも勉強に対するモチベーションの高さにも刺激を受ける機会がたくさんあり、辛い時期もお互いに励まし合って乗り越えることができました。留学は終わりましたが、この期間一緒に過ごした友人とは今後も繋がりを持ち、またいつか会えたらいいなと思います。

② 留学経験をどのように活かすか

帰国後、留学経験を活かして取り組みたいことは2つあります。

1つ目は留学中に学んだ環境問題への取り組みや持続可能な都市開発についての学習です。コペンハーゲン大学の授業はフィールドワークが多く、講義やリーディング課題を通してだけではなく実際に企業や組織を訪問して取り組みやデザインについて学ぶ機会が多く設けられていました。留学する前はデンマークがSDGsなどの分野において先進的な取り組みをしていて、日本はまだまだ遅れているという固定概念があったのですが、授業の中で日本の自然を生かした建築デザインについて学ぶ機会があり、今まで気が付かなかった日本の優れた一面を知ることができたとともに、もっと日本の自然を生かしたデザインを学びたいという気持ちが高まりました。デンマークと日本は人口や気候などの面で大きな違いがあるので、デンマークのやり方をそのまま日本に適応しても同じような結果は得られないと感じています。今後は日本の取り組みや特長にもっと目を向けながら学習を続け、幅広い知識を身につけていきたいです。

2つ目は留学生との交流です。留学中現地の学生にデンマークについて色々なことを教えてもらった分、今度は私が日本の文化や社会について留学生に教えられるよう、まずは自分自身が日本について知識を身に付ける必要があると感じています。また、私は人見知りが酷く留学中もなかなか自分から現地の学生に話しかけることができなかったのですが、コペンハーゲンの学生にも同じような悩みを思っている学生がいることを知ったので、自分から積極的にコミュニケーションをとり、帰国後もコペンハーゲンの学生との交流を続けていきたいと考えています。