① カルチャーショックについて
自分にとって初めての海外経験だったので最初のうちは何もかもが驚きで、カルチャーショックは本当にたくさんありました。
【ロンドンの多様さ】
まずはロンドンの多様さです。今まで日本から出たことがなく、ずっと日本人に囲まれて生活してきた自分にとってロンドンは別世界でした。人種・言語・生まれなど、何もかも違う人々が一緒に生活しているのは自分にとってかなりの衝撃で、日本とは全く違うその多様さに初めはかなり大きく戸惑いました。また、来てすぐに日本にいるときに抱いていた”イギリス人像”というものがいかに単一的、表面的であるかということに気がつきました。おそらくロンドン以外の街に行くとまた違った印象なのでしょうが、とにかくロンドンにおいてイギリス人とは何か、ナショナリティとはどういうものなのかということを考えさせられました。
【人と人の距離間】
これはイギリスだけではなく旅行で訪れた他のヨーロッパの国にも同様に言えることなのですが、人と人の距離が日本に比べて近いと思いました。日本では、特に都会では他人同士はあくまでも他人同士であり、個人は孤立しているように思います。しかし、こちらでは知らない人同士が気軽に挨拶をしたり、天気の話をしたりしてそのまま仲良く会話をしているのをよく見かけます。知らない人同士でジョークを言って笑っている姿はとても新鮮で、良いものだなと思いました。
【店員の対応】
上の項目と関連して、お店の従業員も日本ほど堅苦しくなく、よりお客との距離が近いため、人と人との関係性があるように思います。日本は集団として働いているように思えるのに対し、こちらはより個人として働いているように思います。そのため、スーパーやレストランで、作業はそっちのけで談笑していたり、携帯をいじっていたり、より自由に見えました。丁寧な日本の接客サービスに慣れてしまうと乱暴に感じてしまうこともありますが、日本におけるコンビニや洋服屋などの接客サービス業にある、機械的な違和感はないように思います。
どちらが良い悪いとは一概には言えませんが、こちらの方がより人間的であるのではないかなと思いました。
②外国人の日本に対するイメージ
初めて海外に出て気がついたことの1つは、いかに世界中の人々が日本に対して興味を持っているか、あるいは持っていないかということでした。
日本国内でしか外国人と接した事がない僕にとって、出会ったことのある外国人は自動的にすべて日本に興味がある外国人でした。その感覚でこちらへ来たので、やはり日本は外国人にとって大きな印象があり、世界的にも存在感のある国なんだという風に思っていました。しかし実際のところ、自己紹介で日本から来たと言ったところで特に反応もなく、「京都ってどこ?東京?」という人も多くいました。京都といえば世界的な観光地であり、知らない人などいないだろうという思っていた自分にとってこれは驚きでした。
しかし同時に、日本という国は世界中の人々に良い印象を持ってもらえているんだということも実感しました。それは、先ほど書いたのとは反対の出来事があったときです。自分が「日本から来た」と言っただけで相手がこちらに興味を持ってくれ、拙い英語であるにも関わらず話を聞こうとしてくれたり、話をふってくれたりした時です。特に日本と言ったときに話題になるのがやはりアニメや日本食、ファッション、車などでした。特にアニメは日本に興味がある人はほぼ100%と言っていいほど日本のアニメが好きだと言っていました。
ロンドンにはたくさんの日本人が住んでおり、日本食のレストランやスーパーがあり、イベントなどもあるので、特に日本に対して興味が無いという人にとっても日本文化は身近なものになっていると思います。多様な街ロンドンに溶け込む多くの文化のひとつとして日本文化は根付いているように思います。
ピカデリーサーカスにあるJAPAN CENTREという日本の物が売っているスーパーです。調味料やお菓子、お弁当などの食品以外にも雑誌や日本語の教科書までさまざまな物が売っています。いつも日本人以外のお客さんもたくさんいます。
ロンドンで行われたコミックイベントです。アニメやゲームなどさまざまなブースが設けられており、コスプレした人で溢れかえっていました。
トラファルガースクエアというロンドンの中心にある大きな広場でJAPAN MATSURIという日本の文化発信をするお祭りがありました。食べ物や日本っぽい食器や置物の屋台が並んでいました。ステージでは太鼓のパフォーマンスや、ラジオ体操が行われていました。