Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

モスクワ大学
2012年6月号 文学部 S.T

前期試験について

毎年この時期になると留学生、ロシア人学生共に慌ただしくなります。日本とは違い他の欧州の多くの国と同様にロシアにおいても、大学の学年末は6月です。そのため学科の試験はもちろん卒業式、新年度の準備等で大学全体が慌ただしくなります。そのような中、ロシア語の試験に望むことになります。

ロシア語の試験に望むにあたってまずは、自分が受講している授業は試験を行うのかどうか確認するところから始まります。テストの形式も教師や科目によって、違うのでよく確認しておく必要があります。そして、次に試験範囲を確認し試験準備をし、試験に望みます。ただしテスト期間は、日本同様教室変更が非常に多いため教師との連絡を密に取る必要があります。その後テストを受けた後にоценка(成績表)を教師に書いてもらいようやくテストの全行程が終わります。

次に6月という時期は別れの季節にあたり、留学生の多くが帰国する時期になります。日本人の留学生もこの時期多くの学生が帰国するので物品の受け渡しや、部屋の片付けの手伝い等にわかに忙しくなります。また寮にも空き室が多くなり、どことなく寂しい空虚感に寮全体が包まれます。けれども季節的にはいよいよ夏が始まり、夜も長くなり比較的外出しやすい季節になります。そこでここからは、夏の過ごし方を少し紹介したいと思います。

 

余暇の過ごし方

6月も半ばに差し掛かるとモスクワは、11時近くまで太陽を感じることができます。日本の時間感覚で説明すると、夏の夜6時過ぎぐらいがモスクワの夜11時頃にあたります。そのため夜の観劇や散歩等が比較的容易になります。この点から、5月から7月にかけては最も余暇を外で過ごすことができる時期と考えられます。そのため私は、モスクワ川クルージングや、ロシア劇、バレエ、オペラ等様々なロシア流エンターテイメントに触れることに余暇の時間を費やしました。特に劇やオペラは、ロシアの歴史や生活風景が見えてくるためロシア文化の勉強といった点からも優れていると感じました。他にもロシア人の自宅訪問を行ったりして余暇を過ごしました。そして、6月の後半は、夏休みを利用しサンクトペテルブルクに旅行しました。

サンクトペテルブルク旅行

サンクトペテルブルクは5月半ばから7月の半ばまで白夜となり、非常に旅行しやすい環境になります。また、サンクトペテルブルクは北のヴェネツィアと呼ばれろ程美しく歴史ある街並みでロシアに来たからには一度は、訪れるべきところです。そのような町に今回行く機会を得たので簡単に町の様子や雰囲気をここでは、書きたいと思います。

モスクワからサンクトペテルブルクに行くには、陸路と空路があり空路は移動時間が短いというメリットがありますが、費用の面では優れているとは言えないでしょう。逆に陸路の鉄道は時間こそかかりますが、ロシアの鉄道に7〜8時間に乗ることができ、これからシベリア鉄道に乗ろうなどと考えてる人にはいい予行演習になるでしょう。それと同時に車窓からの景色も楽しむことができます。上記のような理由から私は、鉄道で行くことにしました。モスクワ、サンクトペテルブルク間の鉄道は一日中出ており、私はモスクワを夜9時にでてペテルブルクに朝5時に到着する鉄道で現地に向かいました。サンクトペテルブルクはモスクワと違い24時間営業の店が多く点在し、早朝に着いて困るということはありませんでした。

ペテルブルクの主要な街並みはневский проспект(ネフスキー大通り)に集中しており、この約2㎞に渡る目抜き通りなくして、サンクトペテルブルクの町は成り立ちません。また、казанский собор(カザン大聖堂)やспасна крови(血の上の救世主教会)といった世界遺産もこの大通りに面しており、その荘厳さに驚かされるでしょう。大通りの中心部には、地下鉄やмаршрутка(乗合タクシー)の乗り場がありцарское село(ツァールスコエ・セロー)やпетергоф(ペテルゴーフ)等サンクトペテルブルク近郊の町にも、ここから行くことができます。このように、サンクトペテルブルクの街並みは歴史と美しさを併せ持った素晴らしい観光都市と言えるでしょう。

写真は上から順にロシアの郷土料理(ビーフストロガノフ)、サンクトペテルブルクの地下鉄、血の上の救世主聖堂