カルチャーショックについて
高校生活をニュージーランドで過ごしたこともあり、海外の生活様式には精通している気分でいた。しかし、こちらに来てからいくつかのカルチャーショックと言えるものに遭遇したので紹介したいと思う。
コークの大学には多くのヨーロッパ圏内、そしてアメリカからの留学生が交換留学生として来ている。そのうちの多くの女学生が髪を乾かすためのヘアドライヤーを使用しないという。朝シャン後の濡れた髪の毛のままで授業に参加するという猛者にも何人か出会った。日本でドライヤーを使わないと野蛮人かのように見られるのに、こちらではドライヤーを使う方が髪を痛めると信じられていることがわかった。そのためか、日用品店でもドライヤーの種類や在庫が乏しく、移住者・留学生が増える9月でも品揃えは改善しなかったためこちらで購入を考えていた身としては大変苦労した。
ドライヤー同様、女性の身だしなみの自由さには驚くことが多々ある。化粧であったり服装であったり、ひとりひとりの意識の差が非常に大きいと感じた。女性の容姿に関しての社会的スタンダードという感覚がアイルランドにはあまりないのかなとも感じた。もちろん中心街には多くの美容室やネイルサロンがあり、週末には多くの女性客で賑わっている。一方で、美容にはまったく手をかけたことも関心もないといった女性も多く存在する。美はあくまで自己満足・完結的なものであるように見受けられる。
メディアによる社会的な美に関するプレッシャーが少ないためか、自分はアイルランドで生活している時のほうが気楽に感じた。同居人も同様に感じたと話しているため、このように感じているのは自分だけではないのだと確信した。
アイルランドの海鮮物について
ヨーロッパ人には、意外と肉を食べないベジタリアンという食生活をとる人が多い。肉の代わりとして豆や海鮮物などをタンパク源にしてバランスの良い食事を取っているそうだ。ふとしたきっかけから自分もベジタリアンになって1ヶ月が経つが、コークでの海鮮物事情をわかる範囲でお伝えする。
アイルランドの大手スーパー(TESCO, LIDL, ALDIなど)では魚コーナーがあり、切り身にされた魚が数種類陳列されている。もっと新鮮かつ種類の豊富な海鮮物が必要な場合は、中心街のEnglish Marketに行くと量り売りで好きな魚が購入できる。ここにはサーモンや白身魚をはじめ、鯖など季節の魚やイカ、エビ、貝類が生で置いてある。購入時に内臓を取ってもらえるが、切り身にするためには家庭で捌く必要があるため、不安な人は切り身になっているものを買うと良い。しかし丸ごと置いてあるものの方が鮮度は良い。
イカはあまり鮮度の良いものを目にしたことがない上に、アニサキスの心配があるため生食はお勧めしない。午前中に市場に行くとその日の新鮮な魚を見ることができる。魚の種類もサーモン、鱒、スズキやタイといった馴染みのあるものからエイやアンコウ、日本には生息しない魚も売っているため、挑戦してみるもの良い。ちなみに調理方のわからない魚でも、大体は味を振りオーブンに入れて焼けばよいというのがアイルランド風だそうである。
海鮮物の方が肉類よりもコストが高くつくが、新鮮な魚は非常に美味しいため、ぜひ海鮮物を食べることをオススメする。