Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

ヤギェウォ大学
国際学部 K.T 4月号

①カルチャーショック

 留学生の大きな悩みであるカルチャーショック。日本から8500km以上離れているポーランドでは、気持ちが高揚するものから落胆してしまうものまで、様々な社会性の違いが見受けられます。

 最初にご紹介するのは、多言語話者の多さです。主な理由としては周辺国との言語の類似性が挙げられます。ポーランド語は西スラヴ語群に属する言語で、チェコ語、スロバキア語、ソルブ語(ドイツ国内に少数派として存在する言語)に似ていると言われています。さらに、他のスラヴ語派であるウクライナ語とも語彙の共通点が多く、ウクライナ人の友人たちによれば、対話であれば半分以上聞き取れるそうです。欧州が言語学の教育に力を入れているのは前提として、欧州内の多国籍主義も、多言語話者が多い理由のひとつでしょう。初めて友人たちと会話した際、彼らがそれぞれいくつの言語を習得しているかという話で盛り上がり、あまり耳馴染みのない話題に一驚したことは、今でも良い思い出です。

 次にご紹介したいのは、強盗に関しての危機管理能力の違いです。地域によってスリの犯罪率は大きく異なりますが、ポーランドだけでなく欧州全体では、特に観光地を狙ったスリが多発しています。その環境で育っているポーランド人は、公共交通機関を利用する際は鞄をお腹の前で握り締めたり、飲食店などで短時間でも私物をテーブルに置く際は隣の人に見ていてもらうようお願いしたりと、防犯対策を徹底しています。実際、私の日本人の友人は電車に乗っている際に、頭上の棚に置いた大きいリュックサックを盗まれてしまいました。私自身も友人の横に座っていましたが、数回お手洗いに行ったものの、それ以外は寝ていませんでしたし、盗犯には十分気を使っていました。ここまで巧妙な技術はなかなか見かけないと思いますが、スリで奪ったお金を生活費としている方々の盗犯の技術には唖然としました。

 ご紹介したもの以外にも、ポーランドでは皆歩くのが速かったり、他の国よりも横断歩道でしっかり止まる車が多かったりと、文化の違いだけでもお腹いっぱいに日本と違うところを見つけられます。留学なんて全然違う世界に飛び込むようなもの…カルチャーショックがホームシックの原因になると心配する方も多いでしょう。しかし、新しい世界でたくさんの「新しい」を知って経験し、多くの文化の違いを見つけることは、さらに自国の良さを知り好きになるきっかけにもなります。カルチャーショックが私の留学をさらに貴重なものとしてくれました。

 

②  お気に入りのレストラン

留学中の幸せのひとつは、「お気に入りのレストランで、心から美味しいものを味わうこと」です。変わった生活や毎日の学習の中で、一息つく時間が必要です。今回はクラクフにある多くの美味しいレストランから、厳選した3つをご紹介します。

 初めにご紹介するのは、「Przystanek Pierogarnia (プシュスタネック ピエロガルニア)」です。このお店は、ポーランドに10年近く住んでいる日本人の方からお勧めされました。こちらはポーランドの伝統料理であるピエロギが食べられるチェーン店で、多種多様なピエロギの餡を選ぶことができます。そのため、毎回異なるピエロギの美味しさを堪能できます。特にお勧めなのは、キャベツときのこの餡です。熱々の蒸されたピエロギにとろみのある玉ねぎのソースは、日本ではなかなか味わえない絶品です。

 続いてご紹介するのは、「Khachapuri Restaurant (ハチャプリ レストラン)」です。こちらはジョージアの家庭料理であるハチャプリをいただけるお店です。チーズがたっぷりとかかった美味しいトッピングと、それを乗せたふわふわなバター風味の生地に病みつきになります。ここでは世界的に有名なジョージアワインとスルグニチーズも一緒にいただけます。

 最後にご紹介するのは、「Moaburger (モアバーガー)」です。こちらのお店はこだわり抜いた大きなサイズのハンバーガーを提供しています。数種類から選んだチーズと、肉汁が溢れ出るパティ、濃厚なソースに絡んだ野菜の組み合わせには毎回驚かされます。アメリカのハンバーガーは大きいと言われますが、おそらくそれに匹敵するほどのサイズだと思います。

 クラクフには、美味しいラーメンや日本のカレーを楽しめるお店もあります。多国籍な料理を楽しめるのも、クラクフの魅力のひとつですね。