9月から学部の授業が始まったので、仕組みや試験について書こうと思います。
大学、授業の仕組み
イギリスの大学は三年制で、授業は3つのレベル(4,5,6)に分かれています。レベル4は一回生、5は二回生、6は三回生用の授業とされています。ウエストミンスター大学では、英語が第一言語ではない生徒向けに、スピーキングやアカデミックイングリッシュの授業も開講されています。ロンドンという立地を活かして、ロンドンの芸術や文化を学ぶ授業もあります。授業の形式は主にレクチャー(Lecture)とセミナー(Seminar)があり、レクチャーは大人数で授業を聴き、セミナーでは15人程度の少人数で議論します。
日本との違いについて
一つ目は、イギリスの生徒は大学入学前にその分野についてある程度勉強していることです。とくにメディア、芸術、デザインなどの分野ではレベル4から専門的な知識が必要です。二つ目は、自主的に勉強しなければいけないことです。授業の他に、本や資料を読んだり、セミナーでは積極的に質問したり、ディベートしたりと積極的に勉強することが必要だと思います。
試験について
EFLとサマースクールでは、試験はありませんでした。学部の授業の試験はまだ受けてないのですが、今分かる範囲で書こうと思います。試験は主にエッセイ、筆記試験、プレゼンテーションなどです。日本のエッセイとの違いは、構成をよりはっきりさせることや、引用の仕方が細かく決まっていることです。エッセイの長さは授業のレベルが高くなるほど長くなります。筆記試験は、選択問題ではなく記述問題が中心です。私が受けているレベル4の授業の試験は、主に2500字のエッセイ2つです。提出期限は教授ではなく学校全体で取り扱われているので、とても厳しいという話です。
学部の授業が始まる前にあった留学生向けのオリエンテーションはとても助かりました。そこで大学の授業の仕組み、イギリスの大学の特徴などを知ることができました。学校の図書館もとても設備が整っています。24時間あいているものもあり、英語の教材もたくさん揃っています。ただ、授業で使う本はすぐ借りられてしまうので手に入れるのが少し難しいです。ホームステイから寮に変えたこと、新しい友人、日本とは違う学部の授業など、前期とは全く違った環境はとても新鮮で充実しています。
EFLのコースを受けている間は、観光していました。4月から8月までは気候もよく自然もとても綺麗だったので、週末はロンドン以外に行ったりもしました。日照時間も長いので観光には最適です。ロンドンはとても忙しい街なのでカントリーサイドに行くと、とてもリフレッシュできます。9月に入ってからは勉強も忙しくなり、天気も悪く、暗く寒くなったので遠出することはなくなりました。図書館で勉強したり、寮でみんなとご飯を食べたり、ミュージカルやバレエを観に行っています。また、同じ寮に住んでいる日本人と一緒に土鍋を買い、友人を招いて鍋パーティーをしました。天候は急に悪くなりましたが、それなりに楽しむことがありそうです。
9月11日に、約二ヶ月あった世界最大の音楽の祭典、プロムナードコンサートが終わってしまいました。前にも何度か紹介しましたが、この祭典中はロイヤルアルバートホールで毎日コンサートが行われています。この祭典はクラシックを普段聞かない人も、気軽にコンサートに来られるようにするというのが目的です。そのため演目もとても有名なものばかりで、チケットも激安です。新しい作曲家の作品を演奏することでも有名です。ここ数年は世界各国の有名なオーケストラや指揮者がきたり、ミュージカルなども演奏されるようになりました。今年はウエストサイドストーリーを作曲したスティーヴン・ソンドハイムが訪れ、彼のミュージカルの作品が演奏されたりしました。最終日は、イギリス各地にコンサート会場が設置され、ロイヤルアルバートホールの様子が生中継されます。観客は国旗を振り、演奏者はカラフルな蝶ネクタイやドレスを着て、パーティーのようになります。私は10回ぐらい行きました。大抵は5ポンドの立見席で見ました。毎日アリーナとよばれるオーケストラに一番近い立見席と、ギャラリーと呼ばれる一番上にある立見席が5ポンドで当日販売されるのです。人気の日は長蛇の列ができます。列の一番前の人に聞いたら開演の5時間前から並んでいるそうです。2時間前に並べば最終日を除いてチケットが手に入ります。最終日は丸一日並んでいる人もいるぐらいなので当日券は手に入りません。約5000人入るホールが毎日ほぼ満席になるのは本当に驚きです。世界のオーケストラの演奏をたった5ポンドで毎日のように聞けるなんて、日本では想像もできません。とてもいい経験ができました。
写真はギャラリー席から撮ったアルバートホールです。