Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

米国仏教大学院
2011年5月号 実践真宗学研究科 R.N

試験のこと

 1、History of the Pure Land Tradition: Seven Masters

これは、浄土教理史といって、「七高僧」という、浄土真宗の開祖である親鸞聖人が定めた大乗仏教の高僧七名について研究する講義です。試験は、期末レポートと期末試験の二つが行われました。期末レポートは、七高僧に関する5つの論題が出されました(念仏観の違い、宗祖読み、一人の高僧の説明など)。期末試験は、七高僧の意義についての論述と、七高僧についての基礎知識が問われた穴埋めテストでした。感想として、英語で論述テストを受けるのは初めてだったので、不安でしたが、考えがしっかりまとまっていれば、多少の文法ミスも考慮してくれるということだったので、その点は助かりました。

2、Works of Shinran II: Teaching, Practice and Realization

これは、親鸞聖人の主著『教行信証』の研究です。試験は期末レポートが二題出題され、一つは『教行信証』の要約、もうひとつは自由テーマでした。私は、「信心と聞の意義」というテーマで書きました。各レポートとも10頁以内のレポートだったので、常識的に最低でも8頁以上は書かなくてはいけないので、なかなか大変でした。

3、Buddhist Pastoral Care and Counseling

 これは、仏教パストラルケアの講義です。試験は、授業外で行う傾聴エクササイズのレポート(3頁以内)と、授業で扱った内容の中から具体的なトピックに焦点を当ててパストラルケアの立場から分析したレポート(10頁以内)の二つでした。レポートの一つをプレゼンテーションに代えることも可能でしたが、私はレポートを選びました。この授業は、期末試験よりも、毎回授業で発表するその日のトピックの予習レスポンスペーパーの方が大変でした。

4、POP GOES RELIGION

 これは、宗教とポップカルチャーの関連性を研究する講義です。試験は、教授と相談の上テーマを決めて行うプレゼンテーション、中間レポート(7~10頁)、期末レポート(10~12頁)の三つでした。プレゼンは、「音楽・ダンスを使って宗教の魅力を伝える」というテーマを発表しました。時間は20分でしたが、途中動画を再生したので、そこまで20分が長くは感じませんでした。しかし、英語の表現方法に苦労しました。パワーポイントで伝える表現、普段書く文章表現、そして口語表現。それぞれが少しずつ違う英語なので、その点は慣れないので苦労しました。 全体的に、レポートの書き方が日本と全然違うので、大変でした。特に、引用文や、細かい体裁にアメリカは敏感みたいなので、苦労しました。レポート締め切りまでの間は、一歩も外に出ないような生活が続きましたが、終わった後の爽快感はたまらないものがありました。

余暇の過ごし方

私はUCBerkeleyのダンスサークルとテニスサークル、フットサル仲間、大学院の友達など、遊ぶ場所を確保することにストイックだったので、余暇はその人たちと遊ぶことが多いです。私の住んでいる寮のマネージャーは大学院生で、シングルマザーとして一人の娘を持つのですが、その人とその娘と3人でよく映画を見に行ったりもします。また、家でもアニメやDVDを見ます。娘は7歳なのですが、英語歴で言えば大先輩なので、アニメを見ていてわからないことがあったら、質問して教えてもらったりしています。最近になって、サブタイトルがあれば、余程ややこしい英語ではない限り大体はわかるようになりました。この前映画館でパイレーツオブカリビアン4を見に行ったのですが、サブタイトルはもちろんなかったので、理解するのに必至でした。笑 やはり、楽しく英語が勉強出来ている時が何よりも嬉しいです。(時にはしんどくて、投げ出したくなることが何度もありますから。笑)

フラタニティとソロリティ

フラタニティと、ソロリティは、それぞれラテン語の「兄弟」及び「姉妹」を表す「frater」と「soror」に由来する言葉で、アメリカやカナダなど北米において、フラタニティとソロリティは大学・大学院など高等教育の男子寮、女子寮あるいは学生のための社交団体を表す用語として使われています。巷では総称して「フラット」などと呼んだりしています。フラタニティ(兄弟)、ソロリティ(姉妹)には様々な種類があり、社交、奉仕、職業、名誉上などのものがあります。これらの中で最もよく認識される形態は社交フラタニティです。この社交フラタニティの多くは元来、地域奉仕活動や健全な学習、リーダーシップ性といった行動理念への献身に基づいて作られたものなのですが、実際ふたを開けてみると、多くのフラットが、度を越えるアルコール、ドラッグ、性交の乱れで溢れているのが現状といえるでしょう。それもあり、一部のフラタニティでは酒類を禁じているそうですが、こちらで、「フラットパーティ」と言ったら、「激しいお酒パーティ」という想像になります。社交フラタニティ/ソロリティのメンバーの多くは広い住居や複合アパートで一緒に暮らしています。これはまず、メンバー同士を「兄弟」・「姉妹」と呼び合ってお互いの硬い結束を強調するためです。さらに、住居はクラブのイベントや運営の中心的な場所として適しているため、フラットパーティは大抵そのアパートで行われます。面白いのが、フラタニティとソロリティ間で交流があり、ときには閉鎖的になることもあります。つまり、人種やルックスによって固まるグループや、専攻科目によって固まるグループがあるということです。そのフラットに入る為に、先輩から厳しい試練を与えられたり、時にはいじめに近い仕打ちを受けて、それに耐えたらメンバーとして認められるというくだらないシステムもあります。学校が始まって1週間の間、「ラッシュ」という、いわゆるフラット見学の期間があります。新入生や、編入生でフラットに興味がある人たちは、この「ラッシュ」の時期に多くのフラットを回り、入る(住む)かどうか決めることが出来ます。もちろん、既存のメンバーに認められたらの話ですが。笑 私はこの文化を知った時に、日本で言う大学サークルに近い感覚だなと感じました。「ラッシュ」はいわゆる新入生歓迎会(「新歓」)ですよね。サークルのメンバーが共に大きな家で暮らして、週末には毎週パーティをしているバージョンがフラットですね。パーティだけに参加しようと思えば、フラットのメンバーから招待状をもらわないと、パーティにはいけません。そこらへんがアメリカらしいですね。私は春セメスターでフラットのメンバーと何人か友達になることが出来たので、アメリカ文化を学ぶために、秋に一度くらいは行こうかなと思っています。