先日、「ちょっと暇だしアニメでも観るか」とdアニメストアアプリを開いたところ、国内向けサービスのため視聴できませんという旨のメッセージが表示され、軽く衝撃を受けました。逡巡ののち、使えないならお金を払う意味もないということで解約ボタンをタップすると、出立前に自宅に残してきたSIMカード宛てにSMS認証コードが送信されました、と。国外利用不可のサービスをいくつか抱えていたため、日本にいる母親の携帯電話にSIMカードを挿してもらう形で事無きを得ましたが、いやはやサブスクリプションも考え物だなぁと思った次第です。皆様も出発前には是非ご確認を。というわけで、今回のテーマは①環境について、②食生活について。前回からの予定通り、公共交通機関やら日本食やらについてお伝えできればと思います。
①環境について
パース全域に広がる公共交通機関、Transperthは、バス、電車、フェリーの3つからなる交通網です。広大な土地を行き来するこちらの生活では、必須のシステムと言えるでしょう。割引制度も充実しており、毎月第一日曜日は運賃0円。公式アプリを利用すれば、自分の利用するバスの現在地を知ることも出来ます。バス停はいたるところに配置されており、免許を持たない学生や高齢者の強い味方と言えるでしょう。と、言えば聞こえは良いですが、実際のところは不自由な点が散見される、まだまだ発展途上のサービスです。まずは時間。確かに殆どの場所へはバスかフェリーが繋がっているのですが、広すぎる土地に比べると、どうしても本数が少ないというのが現状です。私が渡航してすぐのこと、コアラが抱っこできるという小さな動物園へ向かおうと、Google Mapでルート検索をかけました。それによると、車での所要時間は30分にも関わらず、公共交通機関利用の場合は到着まで2時間。目的地が辺境の地だったということで、日常生活でここまで極端な例を見ることは多くはありませんが、それでも愕然としたのを覚えています。また、バス停が多すぎるため、「次は○○です」という、日本おなじみの車内アナウンスがありません。そもそもほとんどのバス停が、「○○通りの後」「○○通りの前」と命名されているため、先述の公式アプリと睨み合いをし続けなければ、ほぼ確実に乗り過ごしてしまいます。更に、お国柄というものでしょうが、バスの遅れること遅れること。利用者が多い都合上、やはり仕方のないことだとは思うのですが、流石に始発駅で10分遅れたときには笑ってしまいました。どうやったらスタートが遅れんねん。とまあ、難しい点はいくつもありますが、やはり良い点もございます。それは、多くの乗客がバスを降りるときに、「ありがとう」と言うこと。特に中年以上の方は、そのほとんどがお礼を言いながら降りていきます。そういうシーンを見ると、ああもうちょっとだけ頑張ろうかなというように、元気をもらえて良いですよね。
屋根なし椅子なし名前なし。時刻表はQRコード読み取り。うーん、でじたるねいてぶ。
②食生活について
私の知る限り、パース周辺には、殆どコンビニがありません。その数少ないコンビニも、ガソリンスタンドに併設される、おまけのようなものばかりです。しかし、日本のコンビニと並ぶ程の店舗数を誇るものが、こちらにもあります。それは、そう!ファストフード店!今「世界の車窓から」がオーストラリアを特集すれば、マクドナルドとバーガーキングとケンタッキーが放つビビッドカラーに目が釘付けになることでしょう!あの番組、まだ続いているんでしょうか。とにかく、私は思いました。ここでの外食はやばいと。そんなわけで、自炊を決意したのは良いですが、これまで親に頼り切りで生活してきた身である私がえきぞちっくな料理など作れるはずもないため、どうにかして日本の材料が手に入らないか、と探しました。幸いなことに米や肉、ほとんどの野菜はスーパー(Woolworth、Coles)に売っています。問題は調味料の方。いえ、調味料もスーパーにあるにはあるのですが。瓶を逆さにしても微動だにしない「テリヤキソース」なるものを見て、色々と理解しました。いや流石にこれはとネットで検索をかけると、ありました。日本からの輸入品を販売するお店、「フジマート」。電車のパース駅から1駅か2駅隣辺り、Subiaco駅の近くに店舗を構えるこのお店では、醤油やみりんなどの調味料から菜箸などの調理器具、ちょっとした文房具やらお菓子やら、馴染みのものが沢山販売されています。勿論値段は相当高く、日本で買う際の2倍や3倍はするのですが、スーパーでコカコーラ缶が1つ4ドルすることを考えれば、まあ仕方ないと割り切れます。割り切れますよね?割り切れるんです。日本の調味料というのは優秀で、私のようなゆで卵一つ作るのに30分以上かかってしまうような輩でも、クックパッド様の命じるままに作ればそれなりにおいしいものが出来てしまいます。そういう訳なので、もしパースにご留学の際は、「フジマート」を是非。
かつ丼 Lv.1。これさえ食えればもう大丈夫。
という訳で、今回のテーマは、バス遅い、フジマート万歳の2つでした。これくらいしか書いていないような気がするのですが、駄文に筆が乗ってしまい、気づいた頃には2,000字を超えてしまいました。これでなんとか2か月分とかにしていただけないでしょうか。駄目ですか。ええ、そうでしょうとも。次回のテーマは授業紹介ということですので、ELBと、可能であればメインストリームの授業の方もご紹介出来ればと思っております。お伝え忘れておりましたが、家族、先生方、教務課並びにグローバル教育推進センター職員の方々のご協力のお蔭様で、ELBの試験に合格することが出来ました。ありがとうございました。
— This table is unstable(K.K, 2024). —
— この机は、不安定である。(K.K, 2024) —