・授業について
日本の大学では主に前期と後期の2セメスターに分かれていますが、ラドバウド大学ではさらにそれらが2つずつピリオドで分かれており、計4つのピリオドで学期が構成されています。これまでの流れで言うと、11月の頭に第1ピリオドのテストが終わり、そのまま第2ピリオドがスタートしたところです。今回は、第1ピリオドで履修した2つの授業について紹介しようと思います。
一つ目は私の所属するFaculty of social scienceの留学生が履修できる授業のうちの一つ、Neuropsychologyという科目です。日本語では神経心理学と訳され、脳の構成や働き、それらと人の行動との繋がりについて学びます。授業形態はウェブレクチャー式で、一週間に2つ、約1時間半ずつのビデオを見て、教科書を読み、毎週小テストを提出するという流れです。ウェブレクチャー式であるのはコロナの影響ではなく、とても専門的な分野になるためビデオを止めてノートを取ったり見返したりできるようにするためという先生の意向でした。国際学部の私にとって、Neuropsychologyは全く知識のない分野だったのでこの形態で学べることはとてもありがたかったです。最終テストのために専門用語を大量に覚えないといけず、いわゆる暗記科目のような授業で、GS学科にはそのような授業があまりないためとても大変でした。
二つ目は別の学部の科目から履修した、留学生のために開講されているDutch History, Politics, and Cultureです。留学前に提出していた履修予定科目にはなかったのですが、これから一年オランダに住むにあたり、オランダについて学ぶのは大切だと考え履修しました。科目名の通り、オランダの歴史や政治、文化、社会全体について学び、成績は最終テストと4500-5000wordsのペーパーで評価されます。これほどまでに多い字数のペーパーを書いたことがなかったので非常に難しかったですが、その分学びも多く、良かったと思います。
授業によってECTSという単位数が異なります。ちなみに私の履修したNeuropsychologyは4ECTSでDutch Historyは6ECTSでした。ECTSの数が多ければ多いほどその分勉強量も多くなります。そのため自分の勉強の出来具合を考慮して履修科目を決定する必要があると感じます。
・オランダの美術館について
上記の二つ目に紹介した、Dutch Historyのクラスで学んだことの一つはオランダのGolden Centuryについてです。その時代は、オランダの化学や貿易、芸術等の分野の発達が世界的に最も賞賛された期間であり、つまりその時代の優れた大量の産物が現代の美術館や博物館に多く展示されているということです。そのDutch Historyの授業でも、一度みんなでアムステルダムにある国立美術館へ遠足に行きました。美術館内はとても広く、2時間滞在しましたが全く時間が足りませんでした。私自身、それほど絵画に興味があった訳ではないのですが、その授業を履修して色々と学び、歴史と芸術の繋がりを実際に美術館に訪れて感じることのできる楽しみを知り、もっと学びを深めながら様々な美術館を訪れてみたいと思うようになりました。ちなみにオランダの美術館や博物館の多くはは入館料が必要で、学生証の提示でディスカウントがある場合もありますがそれほど安くありません。私の場合、国立美術館は何度も行きたかったですし、他の多くの美術館にも興味があったので、オランダ国内の美術館や博物館の入館に一年間有効のミュージアムパスを購入しました。有名場所で言えば、国立美術館をはじめゴッホ美術館やアンネ・フランクの家もそのパスに含まれています。この一年の滞在で、ミュージアムパスを使ってオランダ芸術を存分に楽しみたいと思います。
レンブラントの『夜警』 (Rijksmuseum) と
フェルメールの『真珠の耳飾りの少女』 (Mauritshuis Museum)