Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

上海師範大学
2012年4月号 国際文化学部 M.H

授業紹介①

私が初級三のクラスで受けている授業は口语・阅读・读写・听力の4つです。教科名はレベルによって少し変わるそうですが、勉強形式はあまり変わりません。それぞれの授業と中間テストについて紹介します。

 

<口语>授業は教科書に沿って進められていき、重要な文法や言い回しを勉強します。教科書の内容は全て会話文で成り立っていて、教科書の例文を用いながら自分たちで二人ペアを作り対話をしたりする、日常会話の練習をする科目です。中間テストでは、あらかじめ用意されていた6トピックがあり、その中から抽選で1トピックが選ばれ、それについて決められた単語を使って先生と会話をするものでした。

 

<读写>新出単語が詳しく解説され、文法も詳しく解説されます。授業中に単語や文法を使って文を作ったり、教科書の練習問題を解いたりします。教科書の内容は長文で、作文風になっています。中間テストは授業でやったのと同じ問題と、作文100字程度でした。

 

<阅读>速読の授業で、教科書を使って簡単なコラムのような文をさっと読み、問題を解いていく授業です。新出単語がたくさんありますが、最初は辞書を引かずに、どのようなことが書いてあるのかを考えます。前後の文を見て、推測する能力を養います。中間テストでは教科書と同じ問題と、作文最低50字が出ました。

 

<听力>リスニングの授業で、最初に単語を詳しく解説してから音声を聞いて問題に答える授業です。最初の頃は全く聞き取れずに戸惑いましたが、最近は耳も慣れてきて問題が解けるようになりました。中間テストは教科書と全く同じ問題と、先生が自分で録音した長文を聞き取って正しく書くという問題でした。

 

 

カルチャーショックについて

今でも慣れないことの一つは中国のトイレです。中国のトイレは基本的にはトイレットペーパーがついてなくて、自分でティッシュを持参しないといけません。空港などはまれにトイレットペーパーがついていることもありますが多くはありません。そして、トイレットペーパーはトイレに流してはいけません!日本のトイレに慣れている私はこれに慣れるまでにかなり時間がかかりました。さらに上海市内など都会のトイレは大丈夫ですが、田舎の設備が整っていない所へ行くと、トイレにドアがついていなくて丸見えです。一つの大きな溝があり、隣の人との仕切りはありますが、自分を隠してくれるものはありません。さらに、流す所が1つしかないので、一番前の人の気分しだいで水が流れます。

もう一つのカルチャーショックは中国人の仕事に対する心構えです。日本は考えられないことですが、中国では仕事中にプライベートな電話に出たり、自分から電話を掛けたりすることがよくあります。中でも制服を着ていて勤務中であると思われる店員さんが、一昔前に流行ったDance Dance Revolutionの見本のゲームで遊んでいたことが最も衝撃的でした。最近では旅行の帰りの空港で、チェックインカウンターの近くにいた従業員がプライベート用の携帯に電話が掛かってきてそのまま電話に出た、ということもありました。日本であれば、仕事中に何をやっているんだと怒られる所ですが、中国人にとっての仕事は適当にやっておけばいい、と思っている人が大半なのではないかと思います。都会の方ではちゃんと仕事をしている人が多いですが、田舎やサービス業などの賃金の安い所では仕事を適当にする傾向が強いと感じています。

 

食べ物について(中国の肉料理)

上海は大都市ですので、様々な料理を食べることができます。中国国内の東西南北の料理だけでなく、韓国料理や日本料理など外国の料理が食べられるレストランも数多くあります。種類が多いので一括りにはできませんが、あえて中国の肉料理という括りで書かせてもらいます。

食堂や中華レストランなどで食事をしている時、周りの人たちがお盆や机に何かを吐きだす光景がよく見受けられます。最初はそれがマナーが悪く、汚らしい印象を受けました。よく観察してみると、みんな細かい骨を吐き出しています。中国で食べるお肉はどれも細かい骨がついています。焼きそばとかを頼んだときにも小さい肉の塊に骨が混ざっていることがあります。スーパーへ買い物をしに行く時も日本では定番の鶏モモ肉はめったに見る事が出来ず、代わりに骨つきの肉や鳥が丸ごと売られていたりします。

このことを不思議に思い中国人の友達に尋ねてみたところ、中国人は骨のついた肉を“活肉”と言い、骨のついていない肉を“死肉”と呼ぶそうです。それは中国人が活動していた部分の肉が一番おいしいと思っているからです。鶏肉の場合ですと、ニワトリは生きている間に脚や足をたくさん活動させていたので、その部分が一番おいしく、あまり活動していない胸などはあまりおいしくないそうです。私は骨がついているお肉は食べにくいしあまり好みませんが、所変われば感じ方も違ってくることを学びました。

余談になりますが、上海の魚もとても骨が多いことで有名です。大きい骨だけでなく、細かい骨がたくさんついているので、食べる前に全てを取り除くのは難しいです。そのためみんな口に一度含んでから器用に骨を取り出します。中国人は長年の経験でうまいこと取り出していますが、私はいまだに苦戦するのでなるべく上海の魚は食べないようにしています。中国へ来る際には骨に気を付けながら、ぜひ様々な料理試してみてほしいです。