Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

コメンスキー大学人文学部
2024年10月号 国際学部Y.K

授業紹介

冬セメスターは、特に興味がある授業が多かったこともありますが、水曜日と木曜日に授業があるように履修を組みました。

Psychology of Morals

この授業は履修登録期間の序盤ですでに定員オーバーで、個人的に教授にメールをし、他にも同様の生徒がいたということで受講できることになりました。この授業が今回取っている中で一番面白いと思っています。道徳心理学と言っても、国や宗教など様々な面で異なってくるので面白いです。いくつかのグループに分かれてプレゼンをし、その中に3つの英語グループがありそこからトピックを選びました。私はMorals and Societyを選択し、例としては安楽死、中絶などが挙げられていて、私は死刑についてプレゼンをしました。ヨーロッパと日本で死刑に対する考え方が全く違ったためとても興味深かったです。道徳的に考えさせられるトピックに興味がある人は取ってみると面白いと思います、プレゼンと最後の復習エッセイで成績が付けられます。

 

Politics and Government in Ukraine

この授業はウクライナの隣というスロバキアにいるからこそ、興味があり取ってみました。先生はウクライナ出身の方で、最初の授業にて、先生の意見込みで授業を行い、生徒間のディスカッションを活発に行うため、単位のためだけにこの授業を取った人はオンラインで自主学習の形を取ることをお勧めすると言われました。本当にウクライナについて学びたくて取りましたが、一般的な知識がすでにあるヨーロッパ出身の学生とアジア出身の私1人では明らかな差があり、討論の参加が難しいと思いオンラインを選びました。実際にオンラインでもかなり難しく、授業のスライドとリーディングを基に2回のテストとエッセイが求められているのですが、単語も歴史もほとんど1から調べるところから始まるため、じっくり勉強するためにもオンラインで良かったと思いました。テスト2回とエッセイで成績が付けられます。テストは物事の定義や理由、結果を記述する問題が多いです。

 

European Museums and World Heritage Sites

この先生の授業を取るのは前期も合わせて3つ目でした。凄く優しい先生です。ヨーロッパの美術館と世界遺産についての紹介を聞く授業で、スロバキア以外のヨーロッパで実際に行ったことがある場所を一つずつプレゼンすることで成績が付けられます。

 

History of Slovak and Central European Sociology

中央ヨーロッパの歴史を学ぶ授業です。以前授業のテストについてレポートを書いた際に、連絡が取れなくなった授業があると書いたのですが、この授業はその授業の先生と同じです。少し不安ながらに履修登録をしたのですが、最後に前期の成績を確認したら低くも成績が付けられていました。先生に対しては常に忙しそうなイメージがありますが、優しい先生です。最終テストで成績が付けられます。

 

Basics of Market Research

この授業はスロバキア語のみで、英語生徒に向けて何か出来たらすると9月の初回の授業で言われました。しかしそれから何度メールしても連絡がなく、11月下旬にようやくメールが来ました。授業を一度も受けていない状態でエッセイ9ページを告げられましたが、いくつかの文献を提供してくれたので、それらを基に頑張ろうと思います。

 

先生によっては情報が少なかったり、やり方に少し不安がある人がいたりするため、自らメールを何度も送るなどして解決していく必要があります。放っておくとそのままになってしまうので、何度もメールして申し訳ないという気持ちは捨てることにしました。

 

スロバキアでのアジア人に対する見方

後期に入ってから、また新たに経験することが様々ありました。

KPOPパーティーというものに何度か参加し、そこでKPOPアイドルが好きな現地のスロバキア人との交流が増えたのですが、日本語を喋ることができる現地の方が想像よりも多くて毎回驚きます。少し喋れますと言いながらもネイティブ並みに喋っている人が多く、日本にはスロバキアという国を知らない人もいるくらい遠く離れた国に、こんなにも日本語を学ぼうとしている人がいたんだと感心しました。旅行中にも日本が好きだと話しかけてくれる人がたくさんいます。誇らしい気持ちになります。

ただ基本的にはアジア人、特に日本、韓国、中国の見分けがつかない人が多いです。これは私たちにとっても同じで、スロバキア人、チェコ人、ハンガリー人の見分けはつきません。以前差別を受けたことはないと書いたのですが、今まで気づいていなかっただけだったのだなと思うことがありました。日本人の友達と学校にバスで通学しているとき、座っていた若者から、中国の動画でよく使用されている効果音を馬鹿にしたように歌われたことがありました。私はそれに気づかなかったのですが、一緒にいた友達が気付いて教えてくれました。その数日後にも同じような若者から、ショッピングモールのフードコートでこちらを馬鹿にしたように見られ、絡まれそうになったこともありました。他にも小さなことがたくさんあり、後期になって触れることが多かった差別的な出来事を経て、すでに友達として仲良くしている人たちはまだしも、授業にいる学生の中にも私たちに差別的感情を持っている人がいるのではないかと少し授業に出ることが不安になったときもありました。そういう差別は無視するしかないと分かっていても、実際に差別に感じることがあると気にしてしまう部分がありました。これは友達が経験した話なのですが、ネイティブレベルに日本語を話すウクライナ人に対して、友達が「もう日本人じゃん」と言ったら、目を手で引っ張る動作を目の前でされたという話を聞きました。差別のポーズだと知れ渡っていることをしたことは、もし悪気がなかった場合でも、こちらを見下していない限りはしない行動だと思うため、基本的には見下されているのだなと感じました。

マイナスなことを書いてしまいましたが、自分が関係を持つ人物を見極めていれば、温かい人間関係の中で生活することができます。私は今、留学を通して出会った友人全員に対して深く感謝があるし、忘れることはない思い出です。自分にとって嫌な気持ちになるかもしれない人との関わりも結局は良い経験になり、自分が強くなる一因の一つになると思います。

 

日本紹介で書いた書道

前期に仲良くなった友達とロンドンで再会★