①現地の学生、友人について
現地の学生との関わりについて。私は大学のTD(演習講義)や新学期のイベントで知り合った学生と友達になりました。以前紹介したラングエイジバーで仲良くなった人もいます。またBuddyシステムでも知りあうことができました。またトゥールは学生都市であり、大学だけでなく語学学校も複数あるため、さまざまな背景の学生と出会う機会があります。フランス語講義CUEFEEのクラスメイトとは休日に一緒に出かけることはあまりありませんが、授業の合間などに会話を交わすこともよくあります。さまざまな国の学生と交流することができ、貴重な時間だなと感じています。
一方で、フランス語が十分に話せないと、英語が通じないフランス人の学生との関係を築くのが難しい場面もありました。こうした壁を感じたことが、フランス語を学びたいという意欲を高めるきっかけにもなっています。
私の友人は、ラグビーや旅行が好きな人が多く、ラグビーの試合を友人の家で観たり、実際にスタジアムまで足を運ぶこともありました。また彼らは、私のフランス語の学習を助けてくれる存在でもあり、教科書には載っていない表現や発音のポイントを教えてくれることもあります。自分の不十分なフランス語にも丁寧に付き合ってくれて、発音を直してくれることもあります。
また、フランスのマナーや歴史、文化について教わることも多く、ただ楽しく交流するだけでなく、学びにつながる時間でもあります。さらに、日本文化にも関心を持ってくれており、パリの日本食レストランでたこ焼きやラーメンを一緒に食べに行くこともありました。時には、日本の政治や歴史に関する意見を求められることもあり、フランスが議論を大切にする文化だということを実感する機会も多くあります。
他の留学生を見ていると、積極的に話しかけて交友関係を広げている人もいれば、控えめな人もいます。私自身はどちらかといえば控えめなタイプで、友人の数は決して多くありませんが、自然体で会話できる友人に出会えたことをうれしく思っています。
②フランスの地方都市について
フランスはヨーロッパの中でも面積が広く、地方によって雰囲気や文化が大きく異なります。私の住んでいるトゥールは中世の街並みが残るコンパクトな学生都市で、落ち着いた暮らしができます。しかし生活している中で、他の都市のことももっと知りたいと思うようになりました。フランス人の友人が「パリだけがフランスではないよ」とよく口にしますが、実際にいろいろな都市を回ってみると、その言葉の意味がよくわかるようになってきました。
週末や休暇を使って、これまでに東西南北22以上の都市を訪れました。移動は主に鉄道や高速バスを利用しています。特に高速バスは安くて便利ですが、時間どおりに来ないこともあるので、そこはフランスらしい一面として受け入れるようにしています。
今回はその中でも特に印象に残った4つの場所を紹介します。
・アヌシー
ヨーロッパの中でも透明度の高い湖で人気な都市です。近くには、初心者でも登れる山があり、そこからの眺めがとても綺麗でした。
・サン・マロ
ブルターニュ地方の海沿いの街で、干満の差が激しい海辺が特徴で、干潮時は、歩くことができます。特に日没時(満潮時)の景色はとても綺麗でした。牡蠣やムール貝などの海鮮も有名で、とても美味しいかったです。
・シャルトル
こぢんまりした街ですが、旧市街の中世の雰囲気がかわいらしくとても落ち着ける都市です。なかでもシャルトルブルーともよばれる大聖堂の青のステンドグラスがとにかく綺麗でした。
・グルノーブル
アルプスのふもとにある都市で自然が豊かな山岳都市です。山に囲まれていますが、田舎のような雰囲気はなく、街中にはパリのような建物も並び、数分おきにトラムが次々とやってくるなど、交通網も非常に整備されていました。調べてみると、理系の研究が盛んな先進的な都市だそうです。
また、都市の中心部だけでなく、その周囲にある「コミューン」と呼ばれる小さな自治体を訪れるのもおすすめです。コミューンはフランスの行政区分のひとつで、田舎の風景や中世の街並みが残る場所も多く、都市とはまた違った魅力を感じることができます。
少ししか紹介できませんでしたが、気になる場所があれば、ぜひ調べてみたり、実際に行ってみてほしいなと思います。