①この留学を振り返って
この留学は、日本で生まれ育った私の世界を大きく広げ、ポジティブな影響を与えてくれました。まず、留学先にメルボルンを選んで本当に良かったと感じています。メルボルンは近代的な街並みや整った都市システムだけでなく、街中に緑があふれていて素敵です。また、様々な国籍の方が生活しているため、日本ではなかなか体験できることのできない文化を学ぶ機会が多くあり、常に何かしらのイベントが開催されているので住んでいて本当に飽きません。
私は留学に行く前から異文化に興味があったため、日本と海外の文化の違いについてある程度理解していたつもりでした。しかし、実際に生活してみると「百聞は一見に如かず」という言葉のとおり、文章で学んだ知識と実体験の間には大きな差があることを痛感しました。実体験を通して得られる学びは深く、学習の達成感も大きく異なると強く感じました。
英語力についても、この留学で英語に対する意識が大きく変わったように感じます。以前までは英語を耳にすると学習モードに切り替わり「今私はリスニングをしているんだ」というような構えた気持ちで向き合っていました。しかし、こちらに来て9か月もたつと英語は「学ぶ対象」ではなく「生活のためのツール」として自然に使うものへと認識が変化し、英語に触れているときの肩の力が抜けました。日常会話では同じフレーズを繰り返し使う場面も多く、その積み重ねによって、気づけば日常的な会話では英語がスラスラと口から出てくるようになりましたし、以前までは知らない人と英語で喋ることに緊張を感じていましたが、今となっては日本で日本語を話すように自然体で会話をすることができるようになりました。やはり机に向かって英語を勉強するだけでは「英語=勉強」という意識から抜け出すのは難しく、英語を使うことそのものの楽しさにもなかなか気づけません。実際に英語を使って生活する経験を通してこそ、その感覚が変わっていくのだと強く実感しました。こうした気づきを得られたことからも、留学に来て本当に良かったと心から思います。
さらに、この留学で自分の意見をはっきりと伝えることの大切さを学びました。日本では周囲に配慮して自分の意見を控えめに言ったり、遠回しに伝えたりすることが一般的だと思います。しかし、オーストラリアにきて気づいたのは、自分の意見を言葉でしっかり伝えることが普通であることです。また、日本人ならつい自分の意見を言った後に「ごめんね」と付け加えてしまいがちですが、こちらの人は不必要に謝ることはないですし、日本人は「ごめんね」と言う回数が圧倒的に多いということに気づきました。相手を気づかった上での言葉なので悪いことではないのですが、こちらの人からすると、「どうして謝るの?」と不思議に思うそうです。また、謝りすぎると下に見られることがあります。自分の意見を適切に表現することの大切さを学びました。
この留学は、日本で生まれ育った私の価値観に大きな影響を与えてくれました。さまざまな経験を通して日本を客観的に見つめ直すことができ、日本の良さを改めて実感するとともに、改善できる点にも気づくことができました。また、日本の生活から離れたことで、家族や友人の存在の大きさ、日本では当たり前のように手に入るものの便利さ、そして日本文化の魅力を改めて感じるようになりました。今回の留学は間違いなく今後の私の人生にプラスの影響を与えてくれました。この留学を通して支えてくださった方々、お世話になったすべての皆さまに心から感謝しています。本当にありがとうございました。
②留学経験をどのように活かすか
今回の留学では本当にさまざまな経験をし、小・中学生の頃のように“何も知らないところから挑戦する感覚”を思い出しました。英語力だけでなく、継続力、挑戦する姿勢や困難を乗り越える力といった、今後の人生で必ず役に立つ力を身につけることができました。
特に、「継続は力なり」という言葉は本当にその通りだと実感しました。オーストラリアでは毎日英語漬けの日々で、わからないこともたくさんありましたが、その”分からない”を放置せずに一つひとつ調べて自分の知識として蓄えていきました。そうすると学習した単語やフレーズが出てきたときに「これ知ってる!最近学んだフレーズだ!」っといったように敏感に反応するようになり、さらに慣れてくるとその言葉は自分のボキャブラリーの一部になり、自然に頭に入ってくるようになりますし、自分でも使えるようになります。このようにして英語のスキルを磨いてきたと同時にコツコツと継続することの大切さを改めて学びました。
留学当初は日本以外での国で生活をした経験がなかったので、自信がなくて、挑戦することをとても恐れて何もできませんでした。しかし、小さなことでもいいから挑戦をするようにすると、失敗をし恥をかいたりする経験もありましたが、その分失敗の記憶が強く頭の中に残り「次は同じ間違いをしないようにしよう」と強く意識できるようになりました。また、失敗は悪いことではないと気づけたことで、失敗を恐れずにまずは挑戦してみようと前向きな姿勢に変わりました。失敗は避けるべきものではなく、成長のきっかけになるという気づきを得ました。
これらの経験を今後どのように活かすか。
上記で述べてきたこの留学で学んだことを忘れずに、築き上げてきた学習習慣・継続力・挑戦力、を維持して、時には初心に戻って今の自分を振り返り、さらに改善してくことを続けていきたいと思っています。せっかく得た力を衰えさせてしまうのは本当にもったいないので、日本でも毎日英語に触れる習慣を続け、現状維持ではなくさらに成長できるように努力していきます。ただ机に向かう勉強だけでなく、楽しみながら英語の力を伸ばしていきたいと思っています。留学で出会った大好きな友達と楽しく会話するためにも英語の力を衰えさせるわけにはいきません(笑)このように楽しんで英語を学習したり、頑張れる目標をつくると継続が自然とできるようにることも留学中に改めて学んだことの一つです。
そして何より、「留学だから頑張れた」で終わらせたくありません。この留学はまだまだ成長過程の一環であり、ある意味良い着火剤のようなものだと思っています。今回の留学は私にとって成長のスタートラインであり、これからさらに自分を伸ばすための“着火剤”のような存在です。日本でも、新しいことに挑戦し、困難に直面しても諦めず取り組む姿勢を大切にしながら、日々成長していきたいと思います。