東フィンランド大学の今年の冬期休暇(Christmas brake)は12月20日から1月6日までの18日間でした。しかし、わたしの履修してた授業が全て終わったのは12月12日だったので、わたしの冬休みは大学の定める冬休みより少し早く始まりました。クリスマスには、ヨーロッパの友だちはほとんど帰国し、フィンランド人もみんな実家へ帰り、家族とクリスマスを祝っていたので、ヨエンスゥに残っている日本人と韓国人の友だちと一緒にクリスマスパーティーをしました。日本人の友だちのほとんどは、この冬休みを使い数週間のヨーロッパ旅行に出かけていました。一方でわたしはこの冬期休暇のほとんどをヨエンスゥで過ごしていましたが、唯一クリスマス前(12/19~21)にフィンランド国内にあるロヴァニエミへ旅行へいったのでそのことについて書きたいと思います。
ロヴァニエミはフィンランドの北部にある市で、サンタクロース村があることで有名です。わたしは友だちとヨエンスゥから電車でロヴァニエミに向かい、現地でフィンランド人の友だちと合流し、車でロヴァニエミを案内してもらいました。電車は乗り継ぎにかかる時間にもよりますが、往路では約10時間、復路は一旦ヘルシンキまで行って折り返す電車だったので18時間もかかりました。ロヴァニエミに着いてまず驚いたことは、自分が予想していたよりもあまり寒くなかったということです。ヨエンスゥはフィンランドの東部、ロシアのすぐ隣で、クリスマス前には-20℃を記録することもありました。東部のヨエンスゥでこれなのだから、北極圏にあるロヴァニエミはどれほど寒いのだろうと恐れていたのですが、実際行ってみると-20℃から-15℃ほどで、積雪量もヨエンスゥとさほど変わらないように見えました。
わたしはサンタクロース村とサンタパークを訪れ、犬ぞりとスノーモービルを体験しました。サンタクロース村ではフィンランドラップランド州政府公認のサンタクロースに会うことができます。村の中には、5m位ありそうな巨大な雪だるまや大きな氷のすべり台があったり、トナカイと触れ合える場所や、氷でできたカフェもありました。夜に訪れたのでライトアップの様子もとてもきれいで、心温まる時間が過ごせました。サンタクロース村には郵便局もあるので、そこでポストカードを購入し、郵便局内に机や椅子が置かれているのでその場でメッセージを書き、サンタクロース村のポストから手紙を送ることができます。
サンタパークは子ども向けのアミューズメントパークといったかんじでしたが、そこでもサンタクロースに会うことができ、クリスマスのショーを見たり、サンタのお手伝いをする妖精エルフになるための授業に参加したりと、子どもたちに混じって楽しく遊びました。犬ぞりとスノーモービルは、Safarticaという、ロヴァニエミでの色々なアクティビティプログラムを紹介しているところを通じて体験することができました。ロヴァニエミの街にオフィスがあり、そこで防寒具を借りて着替え、そのあとそれぞれのアクティビティの場所へ移動しました。犬ぞりではハスキーパークへ移動し、スノーモービルでは近くの大きな川まで移動しました。ハスキーパークではたくさんの犬がオオカミのように吠えていて、そんな元気な犬たちが引くソリは本当に速くてびっくりしました。動画を撮りながらソリに乗っていたのですが、カメラを持つ手に冷たい風がびゅんびゅん当たり、途中でその冷たさに耐えきれなくなって撮るのをあきらめてしまうほどでした。痛いくらいに冷え切った手や頬を、暖炉のある部屋で温めさせてもらい、それからスノーモービルをする川へ行きました。とても大きな川でしたが、気温はマイナスのため一面凍っていて、その上でスノーモービルを走らせました。2人一組で乗り、先頭をSafarticaのスタッフの人が走り、それに続いてみんな一列になって走り、折り返し地点で運転手交替をしました。途中、時速80キロのスピードを出して走ってみたりと、川の上であることを忘れるくらい楽しみました。フィンランドらしい冬のアクティビティが体験でき、大変満足できました。そのあとはスタッフの方にトナカイの肉が食べられるレストランを紹介してもらい、他のお店に比べると割と安い値段でおいしいフィンランド料理を食べることもできました。トナカイの肉にベリーのジャムが添えられてるを見て、その組み合わせに驚きましたが、ジャムがトナカイの肉の臭みを消していたようで、とてもおいしかったです。
今回のこのロヴァニエミ旅行では、フィンランド人の友だちが車をだしてくれたので、色々と回ることができましたが、車がないと移動が厳しかったかもしれません。ロヴァニエミへは、大学で申し込むラップランドツアーでも訪れることができるので、それに参加すれば車がなくても色々なところを回れ、たくさんアクティビティに参加できると思います。