デュースブルグエッセン大学
2012年11月号 社会学部 K.K
◯この1年間を振り返って
ヨーロッパの過ごしやすい季節は少しずつ、しかし確実に去りつつあり、身も凍るような冷たい冬の風が吹くたびに、年月が経ってしまったことを実感させられます。ここに来てからもう、9ヶ月が過ぎ去ろうとしています。9ヶ月前に自分が何を考えていたのか、きっと「留学」という曖昧な言葉に惑わされていたのでしょう。漠然としたイメージしか持たずに来てしまった留学。初めのうちは苦労が耐えませんでした。最も苦労したのは案の定ドイツ語。留学前、正直なところ、十分にドイツ語を学んでいませんでした。「行ったらなんとかなる」という楽天的な考えでミュンヘン空港に降り立ち、今までなんとかドイツで生きることができましたが、やはりもっと学んでおくべきでした。具体的にはB1レベル以上はないとこちらの講義を受ける事は困難であり、大学に留学している意味を持ちません。しかしながら、先学期に大学の語学の授業を受け、今期にはなんとか講義に参加し少なからず学ぶことができました。この留学で自分が得たものはまだ具体的にはわかりませんが、かなり成長はしたと思います。慣れないドイツの日常生活に順応し、留学生として、外国人労働者として様々な経験をすることができました。そして何よりも、多くの友人との出会いがこの留学での一番の財産であると言えます。まだ後3ヶ月も残されているのでまだ日本に帰る実感がないのが実のところです。残りの日々を悔いなく、出来る限りの努力をしていきたいと思っています。
◯帰国後どうこの経験を生かすか
帰国後、私は5回生になります。そして私は教職課程をとっているので、教育実習が待ち構えており、このドイツでの経験が必ず教育の現場で生かされると確信しています。この経験を生かし、日本からの視点だけではなく、ヨーロッパ、ドイツからの視点で物事を考え、教え、今後の国際社会に行きていく次世代の人達に何かしらの影響を与えられるような教員を目指すつもりです。そして将来的には大学院への進学も視野に入れているので、ここで培ったドイツ語を生かし、幅広い視野で自分のこれからの研究を進めていこうと思っています。5回生のうちにドイツ語、英語の資格、検定等を受け、この1年間の成果を表し、就職または進学に生かそうと考えています。残りの大学での一年間は、留学前と同様、日本に留学する学生の手助けをすることが今自分にできることだと思います。海外で生活する大変さ、楽しみを本当に知った今なら、以前よりももっと的確に留学生達をサポートできるはずなので、尽力していきたいです。
◯ドイツ留学を考えている人へ
マンスリーレポート最後のテーマは、このレポートを読んでいるドイツ留学を目指している人に少しでも役に立つ事柄をいくつか書いていきたいと思います。まず当たり前のことですが、ドイツ語を出発前までに出来る限り勉強しておくということです。ドイツ語検定などを目標に勉強するのが簡単だと思います。そしてデュースブルクエッセン大学は龍谷大のようにいつもオフィスが開いているわけではなく、情報を得にくいと感じる事が多くありました。ですので、龍谷大学の先輩やもしくは獨協大学の先輩とコンタクトを取るのも留学がスムーズに行くと考えられます。これは帰国後の事なのですが、留学が終わり、ドイツ語、英語ある程度話せますという状態になってもやはり、それを証明する資格などが就職等には必要ですので、できれば資格や検定またTOIECなどを帰国後または現地で受けて、自分の留学の成果を裏付ける必要があると思います。私自身そう感じています。何もしなくても1年間は過ぎていきます。自分のペースを見つけて目標、夢を失わない事が留学で最も大事な事だと感じています。ドイツ語は確かに第二外国語であり、今まで慣れ親しんできた英語と比べると難しく、なかなか頭に入って来にくい部分はありますが、一度なれると、英語がより簡単な言語に思え、知らぬ間に英語もわかるようになるので、挑戦する価値のある言語です。自分がドイツに留学するなんて、大学に入学したときは思いもしませんでしたが、ドイツ語との出会いは人生の中で新しい1つの道が広がり、自分の人生がますます、わからなくおもしろくなって来ました。目の前にあるものに飛び込む精神をいつまでも忘れずにいたいです。
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