Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

ヒューロン・ユニバーシティ・カレッジ
2013年4月号 文学部 Y.O

▽この1年を振り返って

カナダに来て八カ月が経ちましたが、本当に色々なことがありました。もちろん楽しかったことばかりではありません。大変だったことや落ち込んだこと、逃げ出したかったこともありました。しかし、そんな時に私を支えてくれたのは、日本いる家族や友達、そしてカナダでできた友達の存在でした。今まで私は自分の周りには家族や友達など、自分のことを分かってくれている人がいる環境にいることが当たり前で、その大切さを特に意識することなく、自分次第で何でもできると思って生きてきました。しかし、こちらに来て、自分のことを知らない人の中で自分らしくやっていくのは難しいと感じましたし、そのおかげで、今までいかに自分が周りの人々に支えられて生きてきたかということに気付きました。落ち込んだ時の、日本にいる家族や友達からの電話や手紙などは非常に自分の励みになりましたし、金銭面でも親にはかなりお世話になりました。

また同時に、ヒューロンでできた友達の存在がなかったら、こんなに充実した一年が送れなかったことも間違いありません。一緒にご飯を食べたり、お喋りしたり、授業でわからないときに助けてもらったり、一緒に勉強をしたり、色んな所に連れて行ってもらったり、とこの一年間、たくさんの人にお世話になりました。私はこちらで、何でも話せる友達が出来ました。その友達は私の拙い英語でもきちんと最後まで話を聞いてくれますし、私が落ち込めば励ましてくれました。たとえ言葉や文化、宗教が違っても、お互いが理解しようとすれば、そういう違いにとらわれずに仲良く出来るということを改めて学びました。ここで出会えた人たちにまた会うことができるかはわからないけれど、友達であることに違いはありません。ヒューロンへ来て、当たり前のことではありますが、人への感謝の気持ちを改めて学びました。

 

▽帰国後どう留学経験を生かす予定なのか

私は、留学前はこの留学がゴールのように思っていました。そして、留学というゴールに向かって、TOEFLの勉強をしてきました。しかし、実際に留学を経験して思ったのは、渡航前にReadingやGrammar以上に日常会話に慣れておくべきだったと言うことです。そのため、自分の意見を英語で上手く表現できないという悔しい思いを何度もしました。そして、英語面でも勉強面でも、一年では足りないと思ったのが率直な感想です。八カ月経った現在でも、残念ながら、自分の英語力はビジネスに使えるレベルには到底達していないです。それに加えて、五年以上もカナダに住み、勉強をしていると言う日本人や、他の国から来た学生もたくさんいました。つまり、自分よりも英語が話せる人なんていくらでもいると言うことです。そういう人たちがいる中で、就職で英語を使いたいとなると、かなりの勉強量と努力が必要だと感じました。また、勉強面でも、自分がついていくのですら必死だった授業は、本当に基礎のものにすぎないので、自分より専門的な知識を持っている人はたくさんいます。この留学で、カナダ人と自分の学力の差の果てしなさを知れたような気がします。

しかし、日本にいながらでもできることはあると思うので、まず、今の時点での英語力を落としてしまわないように、洋楽を聴いたり、英語の本を読んだり、カナダの友達とチャットやスカイプをしたりと、簡単なことですが、とにかく英語に触れる機会を見つけて、英語から離れてしまわないようにしようと思っています。また、日本にいるときからGlobalizationについて興味があったのですが、カナダで勉強してみて、さらに興味を持ったので、日本でも勉強して、自分の卒業論文に生かせたらなと思っています。そして、嬉しいことに、今年の秋にヒューロンの友達が交換留学性として、龍谷に来るとのことなので、日本に来た留学生のサポートもしていきたいな、と思っています。

 

 

▽自由テーマ

ヒューロンに留学を考えている方へ。この記事を見てくれていると言うことは、カナダやヒューロンへの留学を視野に入れられているのではないでしょうか。迷われているようなら、私はヒューロンをお勧めします。なぜなら、私自身ヒューロンに来ることが出来て本当に良かったなあと心から思うからです。ヒューロンは小さい大学と大きい大学の両方の利点を兼ね備えています。ヒューロン自体は本当に小さい学校で、留学生同士はもちろんみんな知り合いですが、同じ寮に住んでいる人や、同じクラスを取っている人、教授やダイニングホールの職員さんですら名前を憶えてくれるほどです。こんなことは大きな大学ではなかなかないと思います。そのため、クラスメートや教授との距離が比較的近いので、話しかけやすいですし、質問もしやすく、学生にとってすごく協力的な環境だと思いました。

また、ヒューロンはWestern Universityというカナダでも有名な大学の一部でもあります。そのため、Westernの利点も受けることが出来ます。例えば、Westernの留学生用のイベントに参加することもできますし、そこに参加することでヒューロンに限らず、たくさんの友達が増えました。Westernの友達曰く、Westernは大きすぎてクラスメートや留学生の数も多いので、深く仲良くなろうと思うとなかなか難しいそうです。しかし、ヒューロンにいたおかげで私は本当に信頼できる友達に巡り合うことが出来ましたし、Westernでも友達を増やすことが出来ました。

また、カナダへワーキングホリデーなどを利用して、留学する日本人は多いと思いますが、ヒューロンの位置するロンドンの町では日本人に出会うことはほぼありません。それに加えて、交換留学生は、語学学校ではなく、大学に通うわけですから、カナダの大学生活を実際に体験することができます。今までに経験したことのないくらいのリーディングや、エッセイの量に苦しんだ時期もありましたが、教育水準が高いと言われるカナダの大学で一年だけでも、自分の興味のある勉強をできたことは私にとって、非常に意味のあることでしたし、それができたのはサポート体制の整ったヒューロンだったからではないかと思います。最後まで、ありがとうございました。

最後に、私の留学を支えてくださった全ての方へ、皆様の支えのおかげで充実した一年を送ることが出来ました。ありがとうございました。