余暇の過ごし方
上海師範大学では、早い日で午前中、遅い日でも3時には授業が終わるので、平日でも自由に使える時間が多いです。ですので前期は、休日も平日の延長のように、過ごしていた日が多かったです。ですがそんな中でも、休日に楽しみだったのは、友達と日本料理を食べに行くことでした。
中国料理ももちろんおいしいのですが、大学内の食堂で食べることが多くなってしまうので、どうしても味に飽きてしまいます。また、私はそれほど日本食に思い入れがある人間ではないのですが、それでも海外に長い間いると、日本食がとても恋しくなってきます。こういった理由から、たまに食べる日本食は格別においしく感じられるのです。
中国で日本料理の店に行くと、大学内やその近辺で食事するよりも、かなりお金が掛かります。具体的には、大学では平均15元(約240円)くらいで食事が出来ますが、日本料理店で食べると200元(約3200円)はかかります。ただ、お店によっては、時間無制限で食べ放題・飲み放題といった条件なので、そういったお店を選べば、とても満足度が高いです。
海外での生活は、精神的に疲れてしまうような時も度々あります。こういった時に余暇をうまく使って、日本を感じられる事をすると、癒し効果が大きいです。
海外で得た新たな視点
私は今、夏休みで日本に戻ってきています。しばらく日本にいると、再び日本という土地に馴染んできますが、帰ってきて数日は、母国が良くも悪くも新鮮に感じられました。その時の感覚について少し書いてみようと思います。
帰国後、飛行機から降りてすぐに感じたのは、日本の空気のキレイさです。上海は北京などと比べると、比較的大気汚染は軽度ですが、それでもはっきりと感じ取れるぐらいに、空気がキレイです。また、街や建物の中のキレイさにも、目を見張るものがあります。日本へ帰る時、上海の浦東空港で、「中国の中ではかなり掃除がされている建物だなぁ」と感じたのですが、日本の関空に着いた時、私は驚いてしまいました。隅々まで掃除が行き届いているのです。「埃ひとつ落ちていない」といった印象でした。
このように書いてしまうと、中国は相当汚い国なのか?と思われる方がいるかも知れません。でも実際はそうではありません。中国が汚いのではなく、日本がキレイ過ぎるのです。
また他には、店員さんの態度が、日本は非常に丁寧です。中国では店員さんによっては、私が何か悪い事をしてしまったのだろうか?と思うくらいに不機嫌に見える店員さんもいるので、久しぶりに日本に戻ってきて、初めて買い物した時は、相当に感動しました。
こちらの話題も、中国の人は怖いのかな?と思われる人がいるかも知れませんが、決してそんなことはありません。実際、現地で知り合った中国の友達は、驚くほどに親切です。
私が伝えたいのは、中国の人は感情表現が、日本人に比べてストレートで、また文化的にもそれが許されているように思います。こういった意味で、中国はとても生活しやすいと感じます。逆に日本では、どこにいっても店員さんは笑顔です。でもそれは、とても辛い感情を押し殺しての笑顔かもしれません。掃除の事に関してもそうです。日本で掃除の仕事をしている方は、必要以上に神経質になることを、求められているのかもしれません。
日本いる時は当たり前だと思っていたことが、実は相当にクオリティーが高かったと知った事。 そしてそれを知ることで、今までは考え付かなかった視点から、物事を眺められるようになった事。こういった経験こそが、留学の醍醐味であると感じています。