①日本から持ってきてよかったもの
日本から持ってきて本当によかったと思うのは日本語の仏教書です。IBSの図書室や寮、さらにはUCバークレーの図書館にも英語や日本語の仏教書はたくさんあります。自分が想像していたよりも所蔵している本がはるかに多いのでびっくりしたほどです。しかし、これは人にもよるかもしれませんが実際にその中で自分が使ってるのは一握りしかありません。例えば浄土真宗に関する英語の仏教書に関しては専門的な参考書や解説書が圧倒的に少なく感じます。日本語での仏教書は専門的なものもありますが、浅く広く置いてあるといった感じで、さらに年代的には古いものが多く、普段私がよく使っているものはあまり置いてません。ですので、自分がよく使っている本はできるだけ持ってきておいたほうが無難です。日本語での本はこっちでほしいのがあればラッキーというような心持ちでいいと思います。
あとは、やはり普段からよく服用する薬は持ってきておいたほうが良いと思います。それと、僕はサッカーをするのでスパイクを持ってきているのですが、そのような趣味のもので日頃使い慣れてるものは持ってきていて損はないと思います。
逆に日用品はこっちに来てからでも十分そろえることができますのでそのあたりは心配することはないと思います。僕の場合、心配性で多く持ってきてしまい、こっちで全く使ってない日用品もあるほどです。ダイソーも寮の近くにありますし、IKEAもあるので心配はありません。
もし何か必要なものでこっちで見つからないものがあれば日本の家族に送ってもらっています。ですが、その時は家族も自分の物ではないので口頭で伝えられてもわからなかったり見つからないことがあります。それは前回の学部時代での留学で経験していましたので、その対策として出国前に、「もしかしたら必要になりそうなもの」をあらかじめ箱に入れていて、それが必要になったらその中から探して送ってもらうようにしています。この方法は僕みたいな心配性の方にとっては是非おすすめです。
②前期の授業を終えて
今学期は授業を4つ履修しました。それぞれにファイナルペーパーと言われる期末レポートが課せられ、その提出が12月13日だったのでそれまでの2週間は、寮にいる他の学生と共に寮にこもってレポートをひたすら書きました。課せられたレポートの枚数はそれほど多いというわけではないのですが、英語で書かなければいけないということで非常に苦労しました。下にそれぞれのクラス、先生、課せられたレポートの枚数、テーマを書き留めてきます。
(1) An introduction to Shin Buddhist thought [David Matsumoto] 10枚以内
「Yemyo Imamura ~Pioneer of American Jōdō Shinshū~」
(2) Works of Shinran II [David Matsumoto] 10枚以内
「The consideration of possibility of Jōdo Shinshū propagation in Europe by doctorial aspect ~the directing of virtue for our return to this world~」
(3) Tradition of Buddhism in the West [Scott Mitchell] 英語5000 words程度
「EUROPEAN BUDDHISM ~the possibility of Jōdo Shinshū propagation in Europe~」
(4) Special reading course [David Matsumoto]
※このコースは先生と1対1のミーティング形式で、テーマは自分で決められ、私は浄土真宗のハワイ、アメリカ開教について授業を進めています。そして1月末にハワイ教団の活動を視察しに行くことになったので、そのレポート10枚以内がファイナルペーパーの代わりとなります。
前期を通して、日本でやっていた自分の勉強がどれほど甘いものなのかを痛感させられました。日本語で理解していないことを英語で聞いてわかるはずがありません。これは仏教についての授業だけでなくすべての分野において言うことができると思います。そういうことが授業であるたびに、「なんで自分はもっと勉強してなかったのか」と後悔してます。
そう考えると、そのようなことを少しでも減らすためにこの1月の冬期休暇は日本に帰国している場合ではありません。次の学期に向けての準備期間だと思っています。留学中に一時帰国するという方をよく聞きますが、僕は絶対にそれはおすすめしません!それは留学する上での一番のタブーだと学部時代に聞かされていました。日本に帰ればせっかく半年かけて培ってきた語学力が落ちるのは当然のこと、お金もかかります。しかし、なによりもこのわずか約10か月しかないうちの1か月近くをわざわざ日本で過ごすなんてもったいないにもほどがあります。学部の時はそれだけが理由だと思っていました。
しかし、何度かマンスリーレポートで言っているのですが、ここバークレーは勉強するには本当に最高の環境が整っています。これは僕の個人的な意見ですが、遊びやバイトや人間関係などをほとんど考えずに、ここまで最高の環境で勉強や自分の本当にやりたいことに集中できるということは日本に帰ったらなかなか難しいのではないかと思います。外国に来て外国語を覚えて、外国の友達を作って色んな街へ行って楽しい思い出を作るのももちろんとても大切なことです。学部での留学ならそれだけでも十分かもしれません。実際に僕の学部時代の留学はそうでした。しかし、大学院への留学というのはそれとは違うのではないかとこの前期を通して感じました。静かな環境に身を置き、自分と向き合える環境がバークレーにはあります。楽しいだけが留学じゃないと私は思います。