■余暇の過ごし方 最初に言いたいことは夏休み期間中は寮に居住するのにお金がかかることである。日当たり40元×2か月間でおよそ2500元弱ほどが必要になる。必ずためておくべきである。 中国の夏休みは実質2か月半に及ぶ、日本に比べて非常に長期のため、日本にいるよりも自由に行動することができると思われる。長期移動して観光、例えば南京や杭州あたりに行きたいのであれば飛行機か高速鉄道となるが飛行機は非常に高価なため北京か香港あたりぐらいまでの長距離旅行でもない限り選択することはないだろう。高速鉄道を使う場合も、外国人は券売機を使って買うことが不可能のため身分証明書としてもパスポートを携帯して券売り場に移動する必要がある。いずれにせよこれだけの時間があれば自由に長期旅行の計画を練ることができるだろうから予算の範囲の許す範囲で計画していただきたい。 学校で過ごすのであればなおさら不都合はない。夏季休暇中であれ購買や食堂は寮生活を行う学生たちのために普通に営業しているため予算が厳しい学生でも苦労は少ないだろう。最後に故国へ帰る場合だがこの場合は一応事前に寮に一時帰国する意思を伝えルームカードを返還しておくのが無難だと思われる。紛失の恐れが少なく再入国時にもスムーズに受け付けてくれる。 ■軍事教練 中国の大学は9月から新学期が始まり同じころ軍事訓練が行われることが義務付けられている。同済大学もまた決して例外ではない。この軍事訓練は人民解放軍や武装警察部隊から教官が派遣され校内の運動場において数百人規模の訓練が行われる。新入生もまた学業のカリキュラムに入る前にこの軍事訓練を受けることになる。内容は長時間に及ぶらしいが整列と隊列行進などであり、どちらかといえば銃を使うような本格的なものではなく集団行動を叩き込むためのものであるといえる。参加者曰くひたすら同じことを繰り返すので非常にきついらしいとのことである。この軍人訓練は大学に限らず小学校や中学校でも行われており、学校のカリキュラムに組み込まれているので学生はほぼ強制参加である。この軍事訓練は複数の班ごとに分けられそれぞれに教官がついて指導するのだが男女別の組み分けは基本的になされない。また訓練期間は大学や学科などによってそれぞれまちまちであり少なくとも2-3週間(同済の場合は2週間)の訓練を受けることになる。留学生の場合はそもそも参加不可なので参加に関して一切心配することはない。この軍事訓練は江沢民時代から始まっているらしく学生運動が発端となった天安門事件を教訓として学生を「狼から羊に」するためのものであるらしい。