食べ物に関してはバレンシアには日本から輸入して売っている店や、中国人のやっている店で日本の食材(味噌・醤油・などの調味料も)がほとんど不自由なく買うことが出来るので、日本食が食べたくなったら自分で作れば良いので特に不自由することはありません。
今振り返ってみて、あれを持ってきたら良かった!!と思うものは特にありませんが、現地の人々は見た目がアジア系の物であったら全部一緒でしょっていう感覚が部分的にあります。日本独特の文化を紹介したいと思うなら言葉で説明するよりも実物があったほうが分かりやすいので、日本のこれを皆に紹介したいと思うなら実物や写真を持って行った方がいいと思います。特に観光として日本に行きたいという人は多いので、京都や大阪などの観光地の写真を持って行って紹介してあげたら、色んな人と話すきっかけにもなり、語学の練習にも良いのではと思います。
・現地の学生・友人について
現地の学生はこの月間レポートで何度も書いたように、勉強をする時と遊ぶ時の切り替えが上手いと思います。3月にはスペイン3大祭りの1つであるlas fallas(ファジャス)がありました。寮の学生たちは地元に帰ってしまうので私は現地の日本語を勉強している人たちと一緒にこの祭りを楽しみました。この祭りの間は朝から深夜まで遊び歩いて、朝の7時ぐらいに家に帰り、昼の1時にはまた皆で集まって遊ぶというのが約1週間続きます。この祭りを通しても知り合いになれた人たちもいました、知り合いになった人たちの共通点は皆とてもお酒に強くて、常にお酒を飲んで楽しく賑やかに過ごしているところです。スペインに来る前に「君はお酒に強い?」とお世話になっている先生に聞かれた意味がこっちに来てから物凄く身をもって感じています。
しかし、お酒が強い人だけが楽しめるわけではありません。お酒に弱い人でも夜の賑やかなスペイン人達を見て、気があったら一緒に踊ったりして楽しむことも出来ます。現地の人達は自分から話しかけたら気持よく受け入れてくれるので、自分から話しかけていけばどんどん交友関係は広がっていくと思います。
今回はこの3月にあったLas Fallasについて書こうと思います。Fallaというのは大きな人形を意味し、バレンシアの地域ごとによってグループを作って作る人形です。その人形でコンペを開いている期間をLas Fallasと言います。大きさや部門によって様々なコンペがあります。Las Fallasのあいだはバレンシアの至る所にチュロス屋が露店として出て、街じゅうが甘い匂いに包まれます。大人たちはビールを飲み、小さい子供たちは爆竹で遊んでいました。昼の2時頃には市庁舎広場でmascletáと言われる爆竹が毎日行われます。これは昼間の花火みたいな物で音による演出がすごくて、mascletáが終わった時には音が大きすぎて耳が痛くなるほどです。夜にも毎日花火が行われています。この夜に花火をした人が次の日のmascletáをやるという順番になっているらしいです。このmascletáと花火を見る人が多すぎるために普段は10分で歩いていけるところが、20~30分かかり、人々は道にゴミを捨てるので夜の遅い時間になるとゴミの臭いもきつかったです。しかし、朝早くにゴミを片付ける人たちがいるので、次の日には綺麗になっています。このFallasでは優勝した人形以外は最終日の夜にすべて燃やされて処分されます。なかには燃やすのが勿体無いぐらいの作品が多いのですが、そんなことは関係なしにどんどん燃やしていました。
・最後に日本で起きた震災について
被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。
私が朝起きた頃には、もう日本で震災が起きたあとでした。まだ震災が起きたことさえ知らなかった私は周りの人から「日本の友達や家族は大丈夫なのか?」と質問されて、初めて日本で何かあったのだということに気づきました。幸い私の家族は奈良に住んでいるので大丈夫でしたが、こちらで友達になった人の中には数日たっても家族と連絡が取れない人もいました。(その人の家族も無事に連絡が取れ、安全な状況にいると確認できました)色んな友達が会うたびに家族や友達の心配をしてくれました。友達だけではなく話したことがない人でも私が日本人ということが分かると、「日本の家族は大丈夫なのか」と心配してくれる人たちもいて、人の温かさを感じるとともに、日本が世界に与えている影響は大きいのだと思いました。