【この留学を振り返って】
この留学を通して学んだ教訓は、『大抵のことはなんとかなる。臆せず興味があるならどんどん挑戦する方がいい。』ということです。
私のフィンランド留学への挑戦は、里山保全活動に参加し、人間の自然への意識について興味をもったことから始まりました。不十分な英語力と森林学の知識もない状態で飛び込んだ東フィンランド大学で、単位を落としてしまいながらも最終的には授業をだいたい理解できるレベルにはなり、実際にフィンランド人の自然との関わり方を見ることによって自然と人間との共存のあり方についてさらに研究したいと考えるようになりました。最初は周りの留学生が何を話しているのか分からず辛い思いもしましたが、毎日簡単な挨拶を続けることで友人もできました。宿舎が週末パーティーで夜中までうるさくても、気温がマイナス20度を下回り、外が一日の4分の1以上暗い環境でも、対策することで病院にお世話になることもなく健康的に暮らせました。初めてのヨーロッパで約1ヶ月間の一人旅を計画し(買ったものを掏られはしましたが)友人や現地の方々に助けていただきながら、命に係わるトラブルもなく楽しむことができました。そして、こうして無事に日本に帰ってくることができました。森林学を学びたい気持ちから始まった留学で、勉強以上に様々なことを経験し、たくさんの人に出会えたことで、自身の視野が広がったことを感じますし、粘り強さや精神面、急な対処にも以前と比べて強くなったと感じています。
事前に計画することももちろん大切ですが、目の前にあるチャンスを逃さないように、自分の直感も大切にしたいと思います。今後、留学をする方々には何か目的を持ちながらも、関係のないことにも一歩踏み出して様々なことに挑戦してきてほしいと思います。
【この留学を今後どのように活かすか】
私は今年で四回生のため、帰国後すぐに就職活動を始めました。今、就職活動まっただ中で、悩むこともあったのですが、今回、留学を振り返ってみて、人生は縁なのだからあんまり考えすぎずに前向きな気持ちで挑戦しようと思いなおしました。もちろん、縁を引き寄せるための準備も忘れずに行いたいと思います。
今後は、フィンランドで実際に見て、聞いて学んだことを活かしながら、豊かな自然の中で暮らすフィンランドと荒廃してしまった森林をもつ日本とをゲーム理論などを利用し、経済学的な視点から比較分析し、自然と人間との共存のあり方について卒業論文(*)を書きたいと考えています。
最後になりましたが、貴重な機会を与えてくださった大学関係者の皆様、応援してくださった先生方や友人、家族に本当に感謝しています。ありがとうございました。
(*)経済学部では三回生後期で留学した場合、演習Ⅱの前半に出席できないため(遠隔指導も受けられません)、帰国後はゼミに復帰できません。したがって、卒業論文(正確に言うと自主制作の論文)を書いてもゼミ卒業の扱いにはしていただけませんし、単位も取得できないので注意してください。