Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

キングス・ユニバーシティーカレッジ
2011年10月号 経済学部 M.F

授業紹介①
 

キングスでは5つの授業が受講でき、留学生は普通のカナダの学生より早く履修登録をすることができます。履修登録は渡航の約1、2か月前に可能になります。授業は龍大のポータルサイトと同じく、時間、教授、授業内容(シラバス)を見る事が出来るので、履修登録の日にちを確認し、それまでにしっかりシラバスを読んで決めておく事をお勧めします。また自由に先生や時間も選べるため、私は朝が苦手なのでお昼からの授業や夜からの授業を選ぶ事が出来ました。

そしてキングスでは3つの授業が留学生のために設けられています。そのうちの1つのWritingの授業では留学生必修科目になっており毎週2回、合計3時間行われます。それ以外の2つの留学生用の授業、Canadian Culture Classといってカナダの歴史や文化を学ぶ授業と、Oral Discourseと言ってスピーキングの授業の2つになります。こちらの2つの授業については、渡航前にさまざまな申込みや案内の書類が届く中に、オプショナルとして選択する事が必要になります。またCanadian Culture Classでは授業内でいろんな場所に訪れるフィールドトリップが組み込まれているので、この2つの授業をとるためには宿舎費にプラスしてお金を支払わなければなりません。私はこの2つの授業は受講しなかったため、正規の授業(全学生向けの授業)を3つと留学生必修科目Writing1つの合計4つの授業を受講しています。正規の授業が3つだけでも非常に大変なので、それ以上受講するのは非常に難しいと思います。今回は私が受講している2つの授業Social WorkとWritingのクラスについて紹介したいと思います。私は異文化社会の仕組みをいろんな観点から勉強したかったので、そのような内容の授業を受講しています。

補足ですが、他の国も同様にカナダの大学の教科書は非常に高いのでもし中古などを探したいのであれば、こちらのサイトで学生が使い終わった教科書を売りに出しています。実際にキングスやUWOの学生が売っている事が多いのでキャンパス内で直接受け取りが可能になります。私はこのサイトで1つの教科書を半額の値段で購入することが出来ましたが、多くの友達は購入できなかったので早くから探しておくことをお勧めします。 http://ottawa.kijiji.ca/ottawa/
 
 [Writing]

 このクラスは非常に小規模なクラスになっており、だいたい15人程の学生で構成されている授業になります。つねに教授がたくさんの質問を生徒に投げかけながら授業を行う上、留学生だけの小規模のクラスとあって安心して発言、質問をする事が出来るので、自分の自信にも繋がる授業と言えるかもしれません。そして毎回いろんな題や形式でWritingの課題が課されます。学期末には1250字以上書かないといけないFinal Essayの提出があるためそれを少しずつ授業で進めていきます。なのでこのFinal Essayの課題もプラスして毎週課されるので、留学生用の授業だからと言ってあなどることは出来ません。しかし、しっかり質問が出来る環境にある上、少しずつプロセスを踏んで進んでいくので非常に役立つ授業です。授業の例として、つい最近出された題は「自分が誰なのか、自分を客観的に表現し、その上そのような自分になれたのは誰、何のおかげか。」というものでした。楽しんでWritingのスキルを学んで行くことが出来ます。   

 
 [Social Work]
これはカナダの社会福祉についての授業で通年になります。クラスには4,50人程の生徒がおり、キングスの通常のクラスの規模はこれぐらいになります。授業内容としては、カナダの社会問題、たとえば貧困、移民、国際化、教育などの問題点を学びその上でカナダのその問題に向けてどのように社会全体を良くして行くかを社会福祉制度を通して学んでいきます。幅広く多文化社会であるカナダの社会全体の動きを勉強出来るため、今では私の一番大好きな教科です。カナダでは隣国であるアメリカに比べて社会福祉制度が整っていると言えるでしょう。しかしそれでもまだまだ貧困の問題は解決されず、授業では特にカナダでの貧困層についての内容が大半です。最近のクラスではカナダの貧困の話を教授が講義を行い、実際にドキュメンタリー映像を見て、その後クラス全体でディスカッションを行う授業が何度かありました。最近おもしろいと感じた授業で、「もしあなたに無限のお金があるとしたら、貧しい子供たちをどのように助けますか。」というような質問でした。それから30分以上にも及ぶ白熱したディカッションがクラス全体で始まり、たくさんの生徒が手をあげて良いアイディアや納得させられるような意見などを聞く事が出来ました。よりリアルなカナダの社会の仕組みを学べるだけではなく、本当にさまざまな目線からの意見をほかの学生から聞く事が出来、毎回考えさせられる授業になっています。。  
 
カルチャーショックについて   
 
2年前にアメリカに短期留学していたのですが、それでもいくつか感じたことがありましたので、その中の3つを紹介したいと思います。1つ目はキングスでは車いすや少し障害を持った学生も在籍していることです。それだけではなく、キャンパス内はほとんどバリアフリー化しており、全てのドアには車いす用の押しボタン式のドアがあり、押すだけで少しの間開いたままにすることが出来ます。入学式においても、手話をする人が前にいて通訳していました。日本の大学では見たことが無かったので、最初は驚きましたが非常に素敵な事だと思いました。2つ目は周りへの気配りです。ドアを開けた人が次に来る人が見えれば来るまでずっと待ってくれていたりします。それが当たり前に習慣になっているこちらの人に驚きました。そして最後の1つが笑顔です。こちらではどこで誰と知らない人でも目を合わしても必ずみんな素敵な笑顔を見せてくれます。この点は日本でも見習うべきだなーと思いました。   
 
 
カナダの文化行事について 

カナダというかアメリカも含めた北アメリカではこの時期に2つの行事が特に有名です。1つはサンクスギビングデー(感謝祭)と、もう1つはハロウィンです。

1つ目のサンクスギビングデーはカナダとアメリカでは日にちが異なります。カナダでは10月の第2月曜日がその日にあたり、学校も休みになりました。サンクスギビングの元々の狙いは収穫を祝うための感謝祭でしたが、今は家族や親戚と集まって特別な料理をみんなで食べて過ごすというものになっています。こちらの人は家族との時間をとても大切にしており、サンクスギビングが近づく週末になるとほとんどのカナダの学生は家へ帰るため寮では留学生だけが残った状態でした。私も留学生のために行われたサンクスギビングパーティーと友人宅に招かれたので2つに参加する事が出来ました。特別な料理として代表的なのが、七面鳥の丸焼き、マッシュポテト、グレービー(七面鳥やポテトにかけるソース)、クランベリーソースがおもに有名です。友人宅ではカトリックという事もあり始めに、みんなで円になり手をつなぎ感謝の言葉を1人ずつ述べていきます。その後に聖書の言葉を唱えてから食事が始まり家族や親せきと楽しい時間を過ごしました。食事はどれも非常においしく、たくさんの人といろんな話をし、サンクスギビングを楽しみました。あたたかい家族の空気を感じ少し日本の私の家族が恋しくなってしまったぐらいです。素敵な家族と一緒にサンクスギビングを過ごす事が出来ました。このように必ず家族みんなで集まって、特別な時間を大切にするこちらの文化や、家族の関係など本当に素敵だと感じました。

そして2つめのハロウィンです。こちらも北米では特に学生や子供たちにとって非常に大きな行事の1つです。ハロウィンは10月31日ですが、今年は月曜日という事もあり学校があるのでハロウィン前の金曜日や土曜日にパーティーが行われる事が非常に多かったです。私も留学生向けのハロウィンパーティーとホームパーティーに参加しました。私はカウボーイではなくカウガールとして参加しました。周りにはバンパイヤ、メイド、魔法使い、海賊などバラエティーに富んだコスチュームやメイクアップをたくさん見る事が出来ました。仮装をしているため、みんな普段以上にテンションが高く非常に楽しかったです。学校や寮内、街中でもたくさんの仮装している人が見られました。ハロウィンの楽しい空気を感じながら、年に一度のでのイベントを誰もが楽しんでいました。こちらの人はイベントや祝日などにしっかり参加し、たくさん楽しんで日曜日になるとしっかり勉強するなど、メリハリがしっかりしている所が本当に素敵だと感じました。