〈この留学を振り返って〉
留学を決断をするまでに、私には色々な葛藤がありました。当時の私には海外に長期滞在した経験もないうえ、語学力は日常会話レベルよりも程遠く、こんな状態で1年間も中国でやっていけるだろうかという不安があったからです。しかし留学を終えた今、あの時留学を決意して本当に良かったと心から思っています。こう思えるのは、日本にいるだけでは学べなかったこと、見られなかった景色、出会えなかった人達に出会うことができたからです。
もちろん留学生活は楽しいことばかりではなく、うまく言葉を伝えることができないもどかしさや、慣れない文化に戸惑うこともありました。しかし今思うと、これらは全て自分を成長させてくれるものであったのだと実感しています。うまくコミュニケーションを取ることができなかったら、次はこう言えば伝わるかもしれない、表情や手ぶりを付け加えたら、より相手が理解しやすいのではないかと考えることができるようになり、中国の文化を現地で実際に触れたことで異文化理解をさらに深めることもできました。留学は、語学力を向上させる1つの手段でもありますが、自分を大きく成長させるチャンスでもありました。留学で学んだり感じたことは、今後の人生において必ず役立ち、大きな財産になると考えています。
〈新年会について〉
大外では1月2日に新年会が開催されました。この新年会では、大外の学生の中から集った数十組の有志グループがダンスや歌を披露したり、民族衣装ショーなどを行います。新年1発目の行事にふさわしい、大外が大いに盛り上がるビッグイベントです。私も有志メンバーの1人として、クラスメイト達と合唱で参加しました。この新年会の有志グループは、希望者全員が参加できるわけではなく、事前にオーディションが数回行われ、認められたグループのみしか当日の新年会に参加することはできません。私たちはせっかく得たチャンスを無駄にしないよう、何度も歌の練習を重ね、多くの時間を新年会のために費やしてきました。合唱メンバーの国籍は様々で、年齢も違えば考え方も違うことから、たまに意見が割れてぶつかったり、先生から辛口の評価を受けることもありましたが、皆で助け合い協力し合いながら最終的に納得のいく形に仕上げることができました。
当日はクラスメイト達と一緒に、心から楽しんで歌うことができました。卒業までの最後のイベントなので、心寂しい気持ちもありましたが、1つの目標に向かって皆で支え合いながら努力したことは、本当に貴重な経験となりました。新年会に参加したことで、最高の思い出を作ることができたと感じています。もし大外に留学するなら、最後の思い出づくりに新年会に参加してみるのもいいんじゃないかなと思います。