Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

アサンプション大学
2012年8月号 文学部 Y.M

Ⅰ日本から持ってきて来たらよかったと思うもの

この質問に的確にこたえることはできませんが、家族に送ってもらったものから言うとやはり日焼け止めです。肌が弱くて使い慣れている日本のブランドにこだわっているということもありますが、タイで買うと高いので両親に何度か日焼け止めを大量に送ってもらったことがあります。先輩には自分が普段から服用している薬を持ってくるようにアドバイスをいただいていました。しかし、私は日本にいるときから薬に頼ったことがあまりなくて何も持ってこずに来ました。大学でも薬は買い添えられますが、少し効果が強すぎると聞いていました。もしも、不安なのであればやはり腹痛止め、頭痛止めの薬が役に立つかもしれません。あとはとくにありませんが、しいて言えば日本のお菓子を持ってくれば良かったと思っています。

 

Ⅱ現地の学生、友人について

現地の学生は案外宿題をしません。宿題はするのが当たり前だと思っている日本人にとっては少し驚きかもしれませんが、現地の学生は平気で宿題のコピーをします。普段も奨学生以外は勉強しない学生も複数です。そしてテスト直前に必死で勉強する人が多いです。もちろんそうでないひともいますが、勉強のメリハリは自分でつけて、たまには友達の誘いも断らないと自分の学習に充てる時間がとれません。また、現地の学生は勉強をしようと誘ってしゃべって終わることも多々です。ひとりでする時間、勉強する友達、自分次第で効率のいい勉強時間は確保できます。

友人については最高の一言です。些細なこともまるで家族のように親身になって深刻に心配してくれます。手を貸すのにかかる時間を惜しみません。何度かふいに日本の友達が恋しくなったこともありましたが、そのときは部屋に来てくれて気持ちがまぎれるまで話して笑ったり、映画を見たり、一緒にいてくれます。友達がすぐそばに住んでいて行き来しやすいのは大学の寮の利点かもしれません。先輩方は『いつでも困ったら声をかけてね!助けてあげるから!』と言って本当に助けてくれます。先生によってやり方や提出方法の異なるプレゼンやプロジェクトは毎回助けてもらっている気がします。とくに慣れている先輩たちは効率がよく、準備も早いので見習うところばかりです。友達が友達を紹介してくれて友達の輪が広がることがとても多いです。テスト後の短期間ではありますが数日休みがあります。友達と一緒に帰省をして友達の家族と時間を共有したりしました。とりあえず、外国で友達はとても大事です。生活の一部です。

 

Ⅲタイの家庭について

まず初めにカルチャーショックと言っていい程驚愕したのはタイと日本の教育の違いです。とりあえずタイの家族は子供をとてもかわいがり時には終わりのない甘やかし方に思えます。今回は私の意見や、日本ではない国から来た留学生と雑談したときに得た意見などを交えて書きます。日本ではこどもにできるだけ早く自分でご飯を食べ、服を着せ、出かけたときにはひとりで歩かせ、自分の荷物を持たせる。それを周りの大人は賛美し、子供を褒め、育てていく気がします。しかしタイではできるだけ手を差し伸べるのが根本です。食べやすいように一口サイズに切ったおかずののったお皿を目の前に置いてあげ、それでも食べなければ口まで運んであげる。3歳児ならわかりますが6歳になり小学校に入学した子供たちにもまるで赤ちゃんのような扱いです。出かけたときに荷物はもちろん、疲れたと訴えれば背負ってあげるのがタイの方法のように見えます。もちろん私はタイの方法に賛成ではありません。私は自立してから親孝行ができると考えているからです。両親も私が自立できるように最低限のサポートをしてきてくれたように思います。

一方で、子供たちもただ甘やかされているわけではなく、それ以上の信頼と誇りを両親に抱いています。そして誰よりも彼らの両親を敬っている姿はとてもたくましく、誇らしく見えます。日本では口にしないだけの人もいますが、タイの友達は恥ずかしさなしに、両親が世界で一番立派で、尊敬していて大好きだと声を大にして言います。もちろんそうやっていってもらえる両親はとても幸せそうで彼らの子供たちを誇らしげに見ている姿もとても素敵です。文化の違いとひとつにくくれば話は終わりますが、自分で体感したこの文化には私にしか話せないことがあるとおもい自由テーマをタイの家庭としました。以前出会った男性に、「それぞれの国が両面を持っている。タイに来てタイの長所を知って日本を嫌いになるのではなく、日本を誇りに持って外の国の両面を知り、日本をもう一度見なさい」と言われました。帰るまでの数か月また、日本をまた好きになり、タイをもっと知ることができたらなと思います。