Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

アサンプション大学
2013年12月号 国際文化学部 A.T

この10ヶ月を振り返って

私にとってタイでの10ヶ月間は非常に騒がしくも愛おしいものでした。海外に出たことがなく今まで22年間日本人として信じて疑わなかった常識は、日々覆されてショックを受ける反面感動させられ、日本とタイの良し悪しが具体的に見えました。

この10ヶ月間、「幸せ」とは何か、今後どう暮らしていくか何度も考えさせられました。嫌なところももちろんあるけれど、楽しいも辛いも共有し、不完全な自分も相手も愛し、いつでも笑顔が湧き出ているタイの人達に何度も励まされ笑顔をもらい、涙を誘われました。社会人になってしまう前に有難い経験ができたと思っています。

言語は一つのツールです。どこで何をしていても、誰にも大切な家族や友達、恋人がおり、言語がわからなくても同じ時間を共有することは出来る、しかし言葉は生活を表すものであり相手を正しく理解したいと思ったときに必要なものだと分かりました。言語以外の知識やスキルも、誰かにひけらかすものではなく、他者を理解したり助けたりするためのツールの一部だと思います。

 

この留学経験を今後どう活かすか

年末に帰国し、現在就職活動を始めたところです。来る3月に卒業をしますが、就職活動は継続し、外国語教員養成課程を受講中であるため科目等履修生として卒業後に地元の中学校で教育実習をさせていただく予定です。将来教育に携わりたいと思っており、現在は一般企業への就職を目標にしています。

私にとってタイでの留学経験は、教育実習、就職活動の両面において強みになると思っています。教育実習では、私達と異なるタイの人の暮らしを授業内容に盛り込むことで、中学生の抱く他言語を学ぶことへの抵抗をなくし、異文化に対する興味関心を持つきっかけを与えられる気がしています。そして、海外に行ってみたいとか海外の人と友達になりたいという気持ちを彼らに気づかせてあげられれば非常に嬉しいです。就職活動でも同じく、今までのレポートに綴ってきたようなことがきっと活きると思います。「気にしない、大丈夫」の意のタイ語である「マイペンライ」をお守りにやっていきたいです。私自身、今まで完全主義で人に頼るのが下手な損な性格でしたが、いい意味で少し楽に考えられる自信があります。

いずれにせよ、タイでの留学を経て自分の信じていた常識は絶対ではなく、様々な価値観があることが分かり、未だ知らないことに今後も出会いたいと思うようになりました。長い目で見て、この忘れがたい留学経験は今後の私の人生の選択に影響を及ぼすだろうし、何よりもこれからやってくる毎日がとても楽しみです。


経験したことの全てが百聞は一見に如かずで、言語や文化を知って相手のことを正しく理解したいと思えたのは、きっと旅行では成し得ない留学の醍醐味の一つだと思います。軽い気持ちでタイへの留学を決めましたが、また絶対ここに来たい、チャンスがあれば仕事をしてみたいとまで思わせてくれたタイには縁があったのかなと思います。私の留学をサポートしてくださった先生方、職員の皆様、理解してくれた両親には本当に感謝しています。

拙いレポートでしたが、今まで読んで下さりありがとうございました。