Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

中国人民大学
2011年5月 経済学部 S.E

・日本から持ってくればよかったと思うもの

私の荷物は冬物の服を中心に、10キロ以下に収めましたが、それでも不足は感じませんし、むしろいらなかったもののほうが多いです。毎日飲んでいる薬・化粧品類等、健康や体調にかかわるものだけ持ってくれば充分だと思います。(それでも「化粧水一年分!」などとなると現実的ではありませんから、ある程度の取捨選択は必要になってきます)

日用品に関しては、基本的に何でも手に入りますので、「道具は現地で買って一年間使い、帰るときに捨ててくる」くらいの気持ちでOKです。

ただ、中国製品の品質にがっかりすることもしばしばで、安い鞄は底が一日で破れましたし、インク漏れのひどいボールペンもありました。無論、よくある模造品の類は、形をまねているだけなので使い勝手は悪いのが普通です。となると、どうしても日本製・海外製に目が行きがちですが、いかんせん種類は多くありませんし、割高なのでそう簡単に買う気もおこりません。(このあたりは中国の物価に慣れるとわかってきます)

こちらで買い物をしたくないなら、日本で使っている日用品のうち、一番のお気に入りを揃えて持って来るといいでしょう。最初の3日を無事に過ごせる荷物があれば、おそらく残りの12か月も問題なくやっていけます。

最悪、ほかの日本人に借りるという手もありますし、それが期待できない場合は日本から送ってもらうということもできるので、あまり荷物に関して神経質になる必要はないと思います。

 

・現地の学生、友人について

クラスでは、いろいろな国・年齢の人と一緒に勉強します。みんな留学生であるということに変わりはないので、思い切って話しかけると仲良くなれます。ただ、どうしても、ヨーロッパ系・アジア系・・・など文化的に近い学生同士が集まりがちなので、あえて全然接点のない国の人のところに飛び込んでみると面白い話を聞くことができます。

こちらでは留学生の大半を韓国人が占めていて、一部の学生のタバコやその他マナーの悪さはたびたび話題にのぼります。もちろん全体がそうというわけではないので、同じ韓国人の中でも問題になっているようです。そのほかの国の学生に対して特定のイメージが抱かれることは意外と少なく、日本人が「まじめで礼儀正しい」と思われているとは限りません。

中国人学生は恐ろしく勤勉です。毎朝7時頃からいたるところで英語の朗読会が開かれ、真夜中を過ぎても自習室には明かりがついています。日本の大学ではおよそ考えられない光景です。

中国人学生との交流は、中国語を勉強する上で非常に重要になりますから、学期の初めには日本語学部の学生との交流会が頻繁に行われます。そこで仲良くなった学生2~3人と毎週勉強するというのが一般的です。

しかし当然彼/彼女らは日本語を使うために日本人と会っているので、積極的にいかないと「日本語を教えてあげる会」になってしまいがちです。もし現地で中国語を話したい!と強く思うのであれば、それとは別に普通の中国人(学生でも一般人でも)と仲良くなって、強制的に中国語で会話する環境に身を置く必要があります。地方から北京に来ている人だと、話し方も標準語とかなり異なるので、いい勉強になります。

 

・北京のいきもの

季節は春から夏へと移り変わっていきますが、こちらでは元気に活動する昆虫を見ることは稀です。4月の初めに小さな蝶を見た限りで、あとはハエと蚊に黒く彩られる日々が続きます。日本の都会と比べると、公園などの緑も多く、もう少し虫がいてもいいような気がしますが、それも環境の違いなのでしょうか。

ペットを連れて歩く人も日本と比べると少ないです。ある先生曰く「文化大革命のときに狂犬病予防の目的で、家で飼っている犬は軒並み殺処分された」とのことで、それ以降ペットブームは起こっていないのかもしれません。

鳥は意外と多く、日本ではめっきり見なくなったスズメがあちこちにいてかわいいです。日本のものと比べると気性が荒いのかよくケンカしているのを見かけます。(文革のころに雀狩りも行われ国内からほとんどいなくなったと聞きますが、実際のところはどうなんでしょうか)ハトもいるようですが、それ以上に少し大型の、黒地に尻尾が白い鳥がたくさんいます。思わずカメラを向けたくなるステキな姿で木の実などをついばんでいます。

都会にカラスはつきもの、と思いきや、こちらでは見たことがありません。大陸にもハシブトガラスはいるはずですし、生ごみが放置されるような状況も多いので、カラスには暮らしやすい街だと思うのですが、これも以前に駆逐されてしまったのか・・・

興味は尽きません。