Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

中国人民大学
2012年6月号 国際文化学部 Y.M

試験について

人民大学の語学生は皆4月後半の中間試験と6月後半の期末試験があります。レポートテスト等は無く、筆記テストか口頭テストでした。期末テストの直前にもなると人民大学内の雰囲気もどこかせかせかと忙しい印象を受けます。道行く学生も、食事をする学生も、時間を惜ようです。私はたまに図書館でテストの準備をしていたのですが、彼らのテスト勉強する姿は真剣そのものです。ふと周りを見渡しても顔を上げているのが自分だけで、なにか場違いな場所にいる気分でした。それに比べ語言性のテストは先生によってまちまちですが、毎回授業を休まず出席していればそれほど厳しいものではなく、かなりリラックスした雰囲気のテストでした。

精読、作文、閲読、リスニング、口語の5つの授業それぞれテストがありますが、日本人にとって閲読、作文は伸びやすい科目で、難しいのは口語(話す力)だと思います。私も話す力がなかなか伸びなく困っています。それなりに多くの単語と文法をおぼえても、話し好きなクラスメイトのコミュニケーション力には引けをとります。話すのが上手な人は少ない単語でも不思議と円滑な中国語を話します。中国語の文章を『読む力』と中国語を『話す力』はやはりまったくの別物であることを気づかされました。社交性と発言する度胸も語学における一つの必要な能力であると思いました。

 

余暇の過ごし方

週末は基本的に学校内で過ごしています。どこかに遊びに出かけるのもいいと思いますが、土日の北京は地下鉄、ショッピングセンター、観光地などは多くの人でかなり混雑します。何をするにも列に並び時間がかかるので外に出かける時は、休日を避けるようにしています。私の場合授業はいつも午前中で終わるので平日でも時間は十分あります。6月後半のテストが終わるとすぐに約2か月間の夏休みに入ります。ほとんどの留学生は母国に一時帰国しますが、私は一年だけの留学期間で日本に一時帰国するのはもったいないと思ったので夏の間は中国国内で過ごすことにしました。7月の前半は2週間ほどの旅行に行くつもりをしています。それ以降は北京で過ごそうと思っています。もちろん夏休みの期間も中国語の能力を伸ばすいい機会だと思うので、出来る限り中国にふれる生活を送ろうと思っています。

この学期を振り返って

4か月が過ぎるのはあっという間でした。時には自分の中国語能力の成長を感じうれしく思いますが、まだまだスムーズなコミュニケーションがとれず焦りを感じることも多いです。勉強において人と比べるのは良くないかもしれませんが、特に他の学生との差を感じると悔しさと焦りを感じます。かなり性格のキツイ中国人の女の子に「4か月もいてまだ私の話が聞き取れないなんて、ちゃんと勉強してるの?」と言われたことがありました。実際私は授業にフル出席で毎日ほとんどの時間を勉強に当てていただけに相当ショックでした。しかし自分の勉強を見直すきっかけになり彼女にはある意味感謝しています。

この前期間(中国の大学で言う後期)で悔やまれるのは自分の勉強のことで頭がいっぱいで外国人との交流がおろそかになってしまったことです。最後にはそれなりに仲良くなれましたが、あくまでもフェイスブック上の友達関係で終わりました。逆にこの学期でよかったことはかなりいい先生に恵まれていたことだと思います。担任の朱先生は教科書に関係ないことでも豊富な知識の中から楽しい話題を見つけていろんな話を聞かせてくださいました。また自分が中国人であるにもかかわらずいつも客観的な見方で中国について話されるので聞いていて本当に面白かったです。さらにどれだけ欠席が多くても、誰も宿題をしてきてなくても不機嫌な顔は絶対にせず、いつも和やかな雰囲気の先生でした。彼の授業を受けるなかで私の中国人に対するイメージは大きく変わりました。