Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

中国人民大学
2012年7-8月号 法学部 M.K

中国では日本と比べて夏休みの時期が早く、6月の第4週に期末テストが終わり夏休みがスタートしました。私たち龍谷大学の学生は2月に北京へやって来たので留学期間が後半年残っていますがほとんどの留学生はこの時期に帰国してしまいます。また大学の卒業式もこの時期にあり、せっかく仲良くなった友達と離れるのはやっぱり寂しいです。また来学期も大学に通う学生たちも皆故郷に帰ったりして試験が終わると大学内の雰囲気はがらりと変わります。

私は夏休みが始まってから地方の友達が北京にやってきたり、自身の研究のため7月中旬あたりまで北京におり、その後旅行へ行きました。5月初旬にも一週間ほど旅行へ行きましたが、今回はお盆休みの時期までだいたい三週間ほど旅行することにしました。期間が少し長いので事前にしっかりと旅行計画を立てておくべきところでしたが、準備不足から道中難儀した場面もありました。今回の旅行では訪問した順に、武漢・長沙・広州・っ中山・珠海・マカオ・香港・深セン・杭州・寧波・紹興・上海・南京です。様々な場所を訪問することができ旅行に行って良かったと思います。

ここではその中でも心に残った場所について述べたいと思います。まず第一に杭州の岳飛廟に行った時のことです。僕は以前から岳飛(南宋の将軍)が中国人にとって民族の英雄であることは知っていました。またその岳飛の墓の入り口当たりの所に四人の像が腕を後ろに縄で繋がれていることも高校時代の歴史の教科書で見たことがあります。その時になぜこの四人は現在に至るまでこのような辱めを受けているのかという疑問がふと湧いたのです。彼ら四人は岳飛を無実の罪に陥れて殺害した一般的に言うと悪人なのですが、日本人の私からすると少し理解できません。日本にも歴史上悪者とされている人物は多数います。(天皇朝廷に逆らった足利尊氏や井伊直弼など)そういった人々は現在彼らのような扱いを受けているとは聞いたことがありません。そこで岳飛廟を訪れていた中国人の観光客に聞いてみたところ、やはり彼ら四人は中国の歴史上において悪人中の悪人だという回答が返ってきたので、なるほどこれも日本と中国との価値観の違いなのかなというふうに感じました。

二つ目としては中国人の家庭に直に触れられたことです。私は今回の旅行中ほとんどを中国人の友達の家に泊まらせてもらいました。友達の家族は皆親切で、これでもかといううぐらい客人として接待してもらいました。広東の中山市には四日間ほど滞在したのですが、その間まるで息子のように扱ってもらい彼らの日常生活を垣間見る事ができました。今回の旅行では歴史的な遺跡を訪問したり、地方の学校を観察するなど貴重な体験をすることができましたが、中国人の家庭で生活できた事が私にとって今回の旅行の一番の収穫だったと思います。

そうこうしているうちに夏休みが終わってしまいます。充実した夏休みであった分、時間が経つのが早く感じます。今は次の学期に向けてしっかり準備したいと思います。