グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

上海師範大学
2015年10月号 文学部 T.M

〈「カルチャーショック」に関して〉

今月号でのテーマは「カルチャーショック」についてです。こちらに来てすでに半年以上が経ち、その環境に馴染んだ現在、そもそも何がショックだったのか、ということがはっきり思い出せなかったりしますが、ここでは私がこちらでの生活の中で驚かされたことを思いつく範囲でいくつか紹介させていただいます。

※なお、あくまで私の主観であり、上海にいる方全員に当てはまる、というわけではありません。

・交通

私が上海に来て真っ先に驚いたのは交通の無秩序さです。以前のレポートでも書かせていただきましたが、こちらの交通マナーは最悪です。信号無視、歩行者無視、スピード超過…ここでは書ききれないほどたくさんの問題点があります。言うまでもなく日本では罰金・減点などが科せられる行為です!最近バスやタクシーなどを使う機会が増えましたが、何度もヒヤッっとさせられる体験をしました。(もっとも、実際に事故を起こしている場面には片手で数えられるくらいしか遭遇しておりませんが…)さらに不思議なのが、こんな道路状況であるにもかかわらず、警察に取り締まられている光景を見たことがない、ということです。こと道路状況に関していえば、警察は機能していないのでしょう。

もう一つ、中国ではクラクションが頻繁に使われます。とにかくやかましいです!この夏一時帰国した際、日本の交通のあまりの静かさ、秩序整然さに驚いたのを覚えています。

また、「バスの時刻表」が存在しないというのも驚きの一つでした。こちらではバスも地下鉄も「定時」というものがないため、用事などで交通機関を利用する際には日本にいた時以上に時間に余裕を持って行動する、そんな癖がつきました。なお上海に限らず、中国の交通機関(バス、地下鉄、タクシーetc)は安く本数も多いので、非常に便利ではあります。

・店員

日本人留学生が上海に来て口をそろえて言うのが「店員の接客態度が悪い」ということです。商品の扱いは粗雑で、仕事中にもかかわらず客そっちのけで談笑、屋台の店員はテレビに夢中で客が来ていることにさえ気づかない…などということがしょっちゅうあります。

レシートや釣銭を放り投げるように渡して来り、ビスケットなど割れやすい商品を乱暴に扱ったり(案の定粉々になってました)…。こちらに来た当初は「商品を売ってやっている」といわんばかりの店員の態度の悪さにイライラすることが多々ありました。今ではそれが当たり前の光景になってしまいましたが…。

・設備

上海の街中には全くといっていいほど「自動販売機」がありません。せいぜい観光地や地下鉄の駅の中にあるかないか、といった程度です。私自身このことに気付いたのはこちらに来てしばらくしてからでした。というのも、上海では至るところにコンビニエンスストアやスーパー、屋台などがあり、ペットボトルの飲み物などはたいていそういった店で買うことができるため、自動販売機の必要性がほぼないのです。そういえば…と意識して初めて、自動販売機を見かけないことに気付く、というほど、自動販売機の存在を忘れておりました。

上海の自動販売機ではジュースの他、菓子やティッシュなどが商品として販売されています。また聞くところによると、上海の隣、杭州では、「上海蟹の自販機」なるものも存在しているらしいです!(見たことはありませんが…)

それともう一つ、上海の街中には驚くほどたくさんのごみ箱が設置されています。たとえば学校近くの交差点では、角に一つ、その向かい側に一つ、更にそこから50mも離れていないところに一つ…といった具合に、明らかに必要量以上の数のごみ箱が見られます。日本の「自分のごみは持ち帰る」という考え方とは真逆といっていいでしょう。上海でのプラスの意味でのカルチャーショックでした。日本ではせいぜいコンビニと公共施設、スーパーなどにしか屋外のゴミ箱がありませんし…。

この他にも「トイレの紙は流さない」など、生活面に関してもいくつかの驚きがありました。

左:バス路線表 始発・終発の時間のみが書かれています。バス停によっては到着予想が表示されていることも…

中:自販機 右側の写真のように、ヘッドホンなど変わったものが販売されている時もあります

右:わかりにくいですが、道を挟んだ向こう側にもごみ箱が。さらにここから南へ100歩ほどのところに2つ、その向こうにも1つありました(笑)

〈上海での「値切り」について〉

私が上海に来るまで一度もしたことがなかったことの一つに「値切り」があります。日本ではそもそもする機会がなく、以前一度訪れた他国でも「強気で話す」ということができないために断念しました。

話は変わりますが、上海にはたくさんの買い物をするための場所があります。スーパーやデパートなどのほか、観光客向けに多数の店が出されている地区もあります。そういった店ではユニークな商品や様々なお土産、工芸品などが取り扱われています。そして、こういった店では基本的に「値切り」ができます。目印は「電卓」と「声掛け」です。観光客向けの店の入り口、或いはレジの付近などにはたいてい(少なくとも私の印象では)電卓が置いてあります。そのため中国語がうまく話せない場合でも、ある程度の数字や単語が聞き取れれば十分に値段交渉ができます。

こういった店の商品には値札が貼られていないことが多いです。そのためまず初めに値段を聞き、そこからこちらの言い値に近づけていく、という流れになります。この時、店側の言い値はかなり高めになっていますので、こちらも思い切って低めの値段を提示するとよいです。値段交渉の際には終始強気に、しつこ過ぎるほどに粘ると、たいてい店側が折れてくれます。(向こうが渋り始めた際に帰るふりをする、なども有効です)あらかじめ複数個買うと決めている場合などは、先に単体である程度値段を落としてから、「じゃあ○○個買うから…」と持ちかけるといっそう安く買えると思います。

こちらに来た当初はなかなかこういったことに慣れず、良くても言い値の半額程度にしか値切れませんでしたが、次第に楽しいと思えるようになり、値下げの幅も大きくなっていきました。(今までで一番値切りがうまくいった際は、言い値の2割の値段で買えました!)と同時に、そこまで値段を下げても赤が出ない、ということに非常に驚いています。

左写真:「極度乾燥(しなさい)」…直訳、しかも英語を意識してか命令形になっています。上海の、とくに観光客向けの買い物エリアでは、写真のように変わった(変な)ものも度々見かけます。「意味は分からないが、とりあえず日本っぽくしておこう」という感じなのでしょうか。こういうものを探してみるのも案外楽しかったりします(笑)