Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

上海師範大学
2010年7-8月号 文学部 H.M

l 身分証明

今年2010年、上海では上海万博が開催されています。そのため、別の地方から上海に入るときは、少し面倒な身分確認が行われています。身分確認の時、中国人は身分証、私たち外国人はパスポートが必要です。持っていないと少し面倒です。

一日旅行から帰ってくるとき、パスポートを持っていなかった友人が半時間ほど公安に話を聞かれる羽目になったことがありました。もっともこれは稀なケースのようです。ほかに何人か同じような状況になった友人がいましたが、彼らは特に何もなかったようなので。不思議なことに。

 

l チケットがない

また、万博に行く地方の中国人が多いので、上海へ帰る火車やバス、飛行機などがなかなか取れないこともありました。

私はこの夏休みを利用して、二週間ほど北方(大連・天津・北京・済南)を旅行しました。ほぼ火車での移動でしたが、無計画な旅行だったために、本来は青島から上海に帰る予定だったのですが、結局は青島へは行かずに上海に帰りました。その時も、寝台車や座席車はすべてなくなっており、仕方なく十五時間ほどの道のりを無席(立ち乗り)で上海に帰るということに。昼発明け方着の火車だったので、しゃがみこんで寝たり、親切な方に少し席を借りるなどしてなんとか上海に帰りつきました。帰った後、もちろん友人たちには無謀すぎると笑われてしまいました。私個人としては良い経験ができたと思っていますが。

後から知ったことですが、全国の火車チケットが買える場所が各地にあるそうです。もし中国国内旅行するのならば、こういった場所でチケットを買われることをお勧めします。手数料はいくらかとられるようですが、五元ほどですし、十日前から買うことができます。便利ですよね。

 

l 北と南の違い

この夏休み、私は北と南を旅行しました。北は上で書いた通り大連や北京など、南は福建省の福州です。大小いくつかのトラブルはあったものの、多くのことを見、感じることができて、とても有意義に過ごせたと思っています。

そんな旅行の中で感じた、二つの北と南の違いについて紹介したいと思います。

一つ目は言葉についてです。「北の人はすごく舌を巻く」と多くの人が言います。私がいるのは上海、南の方なので巻いて話す人は多くありません。ですから、北京で参加した長城一日ツアーのガイドさんの話している言葉を聞いて、本当に驚きました。知っている言葉でも、まったく違う言葉のように聞こえるのです。こんなにも違うものなのか、と感心しつつ結局最後まで耳が慣れることはありませんでした。私としてはとても聞き取りにくいです。

二つ目は食事です。それも火車内の食事です。北方旅行中、多くの乗客がインスタントラーメン(車内各所に熱湯の出る場所があります。もちろん安全な水です。)や車内販売を買ってご飯にしていました。車内販売のメニューはご飯とおかずのセットで十元から二十元ほどです。(味はわかりませんが、量はありそうでした。)ともかく、麺類またはご飯、というのが主流です。

しかし福州へ旅行した時、火車内の食事状況を見てここにも北と南の違いがあるのだと気が付きました。福州行の火車内ではインスタントラーメンではなくインスタント粥が主流であり、車内販売もご飯ではなく粥とゆで卵なのです。本当に面白いです。

話で聞くだけよりも、こうやって実際に目にする方が強く印象に残ります。機会があれば、皆さんも実際に確認してみてください。また別の違いを発見できると思います。

 

l 万博ボランティア

上海万博は多くのボランティアによって支えられています。ボランティアの種類は様々で主婦や年配の方、大学生などがいます。その中でも大学生のボランティアは一番熱心だと評判で、制服の色などから「小白菜」という愛称で呼ばれています。

大学生ボランティアはなにも上海の大学生に限らず、北京などの大学生が長期間のボランティアとして来ていることもあるそうです。また、学校も万博ボランティアにとても協力的で、朝早く夜遅い彼らのために学生食堂の営業時間を延長したり、ボランティア専用の定期バスを学内から出したりしていました。

私の中国人の友人もボランティアとして忙しそうにしていました。もっとも彼がボランティアに参加した理由は、履歴書に書くと少し有利だという理由からなのだそうですが。理由は人それぞれですよね。