Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

上海師範大学
2016年6月号 経営学部 Y.F 

治安、危険を感じたこと

上海は、中国の都市としては比較的成熟しており民度も高いと言われています。実際に、私が上海で生活していて身の危険を感じた事はまだ無いので、治安は良い方だと思います。そのため、今回は危険を感じた事ではなく、それを回避することついて書きます。私が上海で身の危険を感じた事が無いのは、日本にいるときよりも危機管理の意識が高い事が理由だと思います。例えば、財布や携帯などの身の回りの物から目を離さない、地下鉄に乗るときはしっかり荷物を抱える、後ろのポケットに携帯を入れないようにする、肩にかける鞄は前側に寄せて歩くなどを常に心がけています。上海に来たばかりの頃、現地の方に気をつけて生活しないと危ないと再三注意を受けたことを覚えています。最初は被害に遭わないように精一杯でしたが、今では当たり前に危機管理の意識がつきました。道ですれ違う人は全員敵だと思って生活していた頃が懐かしいです。でも、やっぱり外国人を騙そうとする悪い人が1人もいないとは言い切れないので、日々のちょっとした心がけが大事です。同じ寮の留学生が、留学に来たばかりの頃に飲茶詐欺に遭っていました。観光地で写真を撮ってほしいとお願いされ、その流れで仲良くなって一緒に喫茶店に行った所、高いお茶代を払わされてしまったそうです。騙した方は日本語を流暢に話す中国人で、こちら側としては日本語を話せるのが嬉しくてつい話も盛り上がり、ついていってしまったということでした。観光地は人も多く、特に気をつけないといけません。他にも、休日の観光地で携帯をすられた韓国人留学生や、席取りで机に置いていた荷物を取られた日本人留学生もいます。この日本人留学生の荷物の中には大金が入っていたらしく、あまりの額に学校が動いてくれて、幸いにもなんとか荷物は手元に返ってきました。結論、日本より治安がいい国はそうそう無いので、海外にいることを意識して、危機管理をしっかり行えば、身に降り掛かる危険を回避する事はできます。全ては自分の心がけ次第です。

 

衛生面

私が上海に来る前に唯一気にかけていたのが、衛生面のことです。上海とはいえ中国の衛生に対する意識は驚くほど低く、日本がどれだけ清潔で、日本人がどれだけ綺麗好きか思い知らされることとなりました。衛生に対する意識の低さは至る所に見られます。日本では、比較的安価なお店であろうとなんだろうと必ずおしぼりが出されますが、中国では、お金を払っておしぼりセットを買うのが普通ですし、学校付近にあるような小さめのお店にはおしぼり自体が無い事が多いです。幸い、何かを食べて食あたりするようなことはまだありませんが、胃薬などは常備しています。他にも、ルームメイトと果物屋さんに行った際には、そこら中に果物の皮が散乱していたり、明らかに人がかじった後の果物が置いてあったりしました。きちんと拭かれた果物が綺麗に陳列されている果物屋さんももちろんあります。また、道端では通行人が普通に痰を吐き捨てますし、数メートルずつゴミ箱を置かないと道路の清潔が保てないような状況です。このように、目につくところは多々ありますが、中でも一番衛生面で気になるのはトイレです。百貨店やちゃんとしたレストラン、外資系のカフェなどは、日本には劣るものの、しっかりしたトイレもあります。しかし、駅のトイレやスーパーなど、そこらのトイレは総じて小汚いです。これよりさらに小さいお店にはトイレすらありません。そもそも中国のトイレにはトイレットペーパーがないことも多く、自分でポケットティッシュを持参しなければなりません。学校のトイレもそうです。ペーパーを流しても良いトイレはまだ見かけた事がありません。特に注意してほしいのが駅のトイレです。駅のトイレはどんなに新しい駅でも使用する事をお勧めしません。私のルームメイトが涙目でトイレから出てきたことは一度や二度ではありません。心してトイレに行ってください。留学に来て、中国の良い面と悪い面が見えたと同時に、日本の素晴らしい面もたくさん知る事ができて、もっともっと日本を好きになったように思います。