Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

タマサート大学
2026年5月号 文学部 Y.Y

①この留学を振り返って

 タイへは留学する前にも旅行で何度か訪れたことがあり、タイのことを全く知らない状態ではなかったと思います。むしろタイが好きでタイについて調べものをすることもあったので、少しは知っている方だと思っていました。ですが、留学して実際そこに住んでみると、タイそのものの姿がありありと見え、留学前に抱いていたイメージとは異なる面や新たな面を様々感じ取ることがありました。観光客として訪れている間はさほど感じていなかった部分で、個人的に最も印象的だったことは、極めて集団主義的だった点です。日本は代表的な集団主義的国家とされてきましたが、タイは日本人の私から見ても、日本以上にかなり集団行動が人々の意識に強く根付いているように感じました。人と人との繋がりを重視する社会的価値観は、ご近所付き合いや学内での交友関係などあらゆるコミュニティで尊重され、人々の行動意識全ての軸になっているのではないかと思います。大学内では、ある程度固定の集団行動が好まれるのはもちろんのこと、タイ人の学生向けには入学前から親睦キャンプなどのコミュニティ作りを目的としたイベントがあったり、縦の繋がりを作る上回生とのバディ制度があったりします。その繋がりを通して大切に受け継がれる伝統や、その伝統を通じた密な人間関係を作るという一組織としての大学の在り方は、日本とは少し異なるのではないかと感じました。留学を通して、観光向けに商品化されたその国のイメージが壁となり、内側に存在する価値観や現実まで見通せていなかったことに気が付き、改めて学ぶことができました。特に人と人の距離の近さは留学してこそ感じ取られた一面だったと思います。ある一定の期間そこで現地の人と同じ空間で、同じ空気を吸って、同じ水を使って、同じ共同体に所属してやっと感じ取られる一層深い知見がどんな地域にもあるということを身に染みて感じる経験となりました。

②留学経験をどう活かすか

 二年次より東南アジア仏教に興味があり、卒業論文では特にタイの仏教について研究を進めていきたいと考えているため、現地で得た知見や知識をしっかりと活かしながら論文作成に努めたいと思っています。タイ語に関しても、留学前はあいさつ程度しか話せない状態でしたが、留学中にタイ語の授業を履修したことで簡単な食事の注文ができるようになったり、タイ文字もある程度読めるようになったので、今後も勉強を続けてタイ語検定などにも挑戦したいと思っています。また、留学を通して英語論文に触れる機会が増え、まだまだ容易ではなくとも抵抗感はかなり低くなったので、引き続き英語の勉強も続けることで日本語・英語・タイ語と多言語で情報収集ができるようになっていきたいと思っています。この留学で得ることができた全ての経験や出会いは、かけがえのない財産となるに違いありません。タイ人を始めとし、留学中に出会うことができた様々な国の人達は、良い意味でそれぞれの出身国のステレオタイプなイメージに囚われていない人ばかりでした。むしろ、気づかぬうちに私自身の中で凝り固まってしまっていた偏見を丁寧に解いてくれて世界の広さや豊かさを教えてくれたと思います。これまでの自分の想像力では至らなかった選択肢を柔軟に持っている人達を間近で見られて、新たな発想を得られ、異なる視点を学ぶことができました。進路や将来についての視野も広げることができましたし、今後の人生で何か迷った時には一つ一つの出来事を思い出して、糧とし原動力としたいです。