Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

フィリピン大学ディリマン校
2024年5月号 国際学部 M.O

【留学中の就職活動について】

 留学前は日本での就職を考えておらず、就職活動を全くしていませんでした。しかし、留学中に日本の企業でやりたいことが見つかり、就職活動を始めることにしました。3月末から4月初めにかけての約3週間の授業休み期間を利用し、オンラインで多くの企業説明会に参加しました。その後、興味を持った企業の選考に進み、選考もオンラインで行っていただきました。その結果、5月には無事内定をいただくことができました。留学中の就職活動でしたが、むしろとても前向きに順調に進められたのではないかと感じています。留学を通して培った強いメンタルのおかげで、乗り越えることができました。

 

【現地の学生、友人について】

 現地の大学の学生について感じたこととしては、一人一人の個性を大切にし、自己表現を積極的に行っているように感じました。特に印象的だったのは、フィリピン大学ディリマン校での多様性の尊重です。例えば、キャンパス内には、レインボーの旗が飾られており、LGBTQ+コミュニティへの支持を表していました。これは、フィリピンの大学の中でも特にセクシャリティに対して寛容な姿勢を示しており、学生たちが安心して自分らしさを表現できる環境づくりに努めていることがわかりました。

 また、学生たちの社会意識の高さも印象的でした。政治や身の回りで起きている社会問題に対して、多くの学生が強い関心を持ち、積極的に意見を口に出していました。例えば、貧困問題や人権問題について、授業中にディスカッションが行われ、学生たちが主体的に参加していたことがとても印象に残っています。このような社会問題に対する関心は、単に議論にとどまらず、実際の行動にも結びついており、学生主導のボランティア活動や社会貢献プロジェクトも活発に行われていました。

 例えば、左の写真はキャンパス内を走るジプニーの写真なのですが、このジプニーにはタガログ語で文字が書かれていました。その内容は、「生計の権利のために戦おう!ドライバーと団結しよう!」と書かれています。フィリピンを代表する交通機関であるジプニーは、老朽化したジプニーから出る黒い排気ガスや、頻発するエンジントラブルや故障、事故などの理由から、環境に配慮した新しいジプニーに移行しようという流れが進んでいます。新しいジプニーへの移行となれば、運賃は値上げとなり、それによりジプニーの利用者は減り、ドライバーは生計に困ることとなる。このフィリピンの文化を守るため、ドライバーをはじめ、現地学生を含む多くの人が声を上げています。

 右の写真は、キャンパス内で行われた「QUEER ART EXHIBIT」に参加した際に飾られていたものです。