Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

エクス=マルセイユ大学
2024年5月号 国際学部 S.N

①生活の中で感じたカルチャーショック

フランスで生活して感じたことは、フランス人は日本人と比べ自分に正直に生きていることです。どのような性別、体型であれ、自分が好きな服を来て、好きなメイクをして生きていることは、フランス人にとっての普通なのだと感じました。特に夏場、露出度の高い服も周りの目を気にせず着ることができるということがいかにストレスフリーであるかを実感しました。日本にいた時は「周りがしてないからしない方がいい」という同調圧力にとらわれ、生きづらかった部分が多くありましたが、そのようなストレスを感じない今の環境はとても居心地が良いです。また、SNSや街中の広告を見て、細いことだけが美しいという訳では無いことに気づかされました。体型よりも何よりも、ナチュラルな笑顔こそ本来人間が大切にすべき美ではないかと深く考えさせられました。さらに気づいたことは、フランスで脱毛や鬘の広告を見たことがない点です。フランス人の友達に、日本では男性でも脱毛するという話をしたら理解出来ないと言われました。フランスでは(フランス以外でも)女性でさえ腕の毛に手を加えないのがデフォルトのようで、国によって体毛に対する考え方がここまで違うのかと驚きました。大切なのは周りではなく自分基準で生きること、自分が「それがいい」と思うことをきちんと突き通すことが楽に生きるための方法のひとつだと分かりました。

②エクスの自然

エクサンプロヴァンスは小さい街ですが中心地には店が多く、中心以外は自然が多い空気の綺麗な街です。また、小さい街ながら公園がいくつもあり、人々が自然に触れる機会が沢山あると感じます。ラグビーのゴールポストがある公園や、風の谷のナウシカに出てくる死の森のように、綿毛のような何かが舞っている(もちろん時期にもよりますが)公園など様々です。その中でも、寮から学校に行く時の道沿いにあるparc Jourdan という公園は中心地にも近く、子供用の遊具もあり、いつも様々な年齢層の人が読書や犬の世話などそれぞれの時間を楽しんでいます。アクセスも便利なため、春や夏の公園は特に人気でその季節になると、みんなピクニックや日光浴をしています。学校主催、また、日本語学科主催のピクニックも合計で3回ほどありました。それ以外でもフランス人のピクニックのノリは様々で、「天気がいいから外でお昼を一緒に食べよう」という軽さから始まったりもします。直近では、スーパーでたまたまフランス人の友達数人と出会って、「テスト終わったから今からピクニックする」と言っていて誘ってくれました。日本で、「テスト終わったからピクニックしよう!」というノリにはならないのでフランスならではの楽しい経験になりました。フランス語で “pique-niquer” (ピクニックをする)という動詞があるほど、フランス人の生活にはピクニックが欠かせないのだと思いました。