*授業紹介②
私は今期は 「Phycholinguistic Aspect of Bilingualism」 と 「Analyzing Culture in Europe」 という授業に登録しました。Analyzing Cultureの授業は3月中旬から始まる予定なので今回はもう1つの授業だけを紹介しようと思います。
Phycholinguistic Aspect of Bilingualism・・・この授業は二言語話者について言語学的に分析する授業です。授業前にトピックに沿った指定研究論文を読み、授業では教授がそ の論文について解説し、解説後、事前に学生が用意した質問をもとにグループディスカッションを行います。授業では、二言語話者になるための年齢制限は存在 するか、二言語話者は一言語話者に比べ言語能力が劣るか等といった内容の研究論文が用意されています。専門的な言語学の知識もでてくるので難解で読みにく い論文もありますが、どの論文も非常に興味深い内容です。週に一度2時間のクラスで課題のリーディングは20~30ページほどと他の授業に比べ少ないです が研究論文なので結果がきちんと述べられており授業中に教授が解説しディスカッションを行うので授業内容は理解しやすいと思います。
*余暇の過ごし方について
今は授業は週 に1回だけなのでたくさんある時間の中で授業の課題文献を読んだりTOEICの学習をしていますが、週末になると多くのイベントがありほとんどの学生は遊 びにでかけるので私もいくつかのイベントに出かけたり友人達と過ごしたりします。どこか遊びにでかけるとなるとお金がかかるイメージがありますが、オーフ スではお金を使わなくても楽しめるイベントやスポットが多くあります。例えば、留学生用のウェルカムパッケージを市役所で手に入れることができるのです が、そのパッケージの中にディスカウントチケットが入っており、水泳施設やアイススケート場を無料で利用できたりオーフスの博物館や観光スポットの入場料 を割引することができます。また最近では人気のアイスクリーム屋さんがアイスを無料提供するというイベントがあったので友達を誘って極寒の大行列の中アイ スを食べに行きました。アイスクリーム屋さん以外にもたまにですが無料でご飯が食べれるイベントがあり、そういったイベントは学生に人気で友達を誘うと必 ず来てくれます。また毎週末ビールとエントランス料が無料になるバーがいくつかあり、週末のイベントやパーティの後は多くの学生がそのバーに集まるので、 財布を持たずにバーに行けるだけでなく沢山の学生と出会い友達を作る機会を持つことができます。イベントに参加しない日は友達の寮に行くのですが、いくつ かの寮には卓球やビリヤード、ジム、サウナ等があり住人の許可を得て利用しています。
*hyggeについて
私がデンマークに来る前に一番といっていいくらい不安だったことは冬の天気でした。デンマークのイメージカラーはグレーと言うくらい冬の間は天気が 悪く気温も低いです。日照時間も短く朝8時過ぎにようやく明るくなったかと思えば夕方4時頃には日が暮れる毎日で、空は分厚い雲に覆われ昼間でさえ太陽を 見ることはできません。外のそんな環境からデンマーク人は家の中で過ごす時間をとても大切にしているようで、それを表すデンマーク語独特の言葉 hygge(ヒュッゲ)というものがあります。この言葉はデンマークの文化に密接に関わっており違う言葉で表現することが難しいと聞きました。デンマーク 人の友人が説明してくれたり自分自信がhyggeというものを体験する中で得たhyggeのイメージは、親しい人と過ごす暖かくてゆったりした空間、です。デンマークは外がとても寒い分、室内は暖かく沢山のキャンドルを灯し、誰かとお茶やお酒をほどよく飲んだり談笑したりゆったりのんびり過ごすイメージ があり、私はそういう雰囲気をhyggeと言うんだろうな、と思っています。親しい友人と集まって作り出すhyggeはガヤガヤ騒ぐパーティとは違い、暖 かい雰囲気の中で友人とより親密になれるような気がします。先日、オーフスにいる日本人女子を部屋に招いてお茶会を開いたのですが、温かいお茶を飲み甘い ものを食べ普段こうして集まれない分、色々なことを日本語で話すことができ、とてもリラックスしたひと時を過ごせました。hyggeを作り出すことにデンマーク人は必要ではなく、気心知れる友人たちと集まれれば誰でもhyggeを体験することができます。hyggeという名前があるだけでこういう暖かな雰囲気は万国共通だと思いますが、しかし、留学中に日本人と集まることに対して心のどこかに抵抗を持っていた私は、このhyggeという言葉があるからこそ同じ境遇の仲間とのふれあいを素直に受け入れることができました。おそらく違う国に留学してこの言葉を知らなければ、日本人と集まっても罪悪感を感じていたと思います。デンマークの冬は長く寒く私にとって辛い季節に違いはありませんが、デンマークだからこそ感じれる暖かさがあることを知りました。