Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

オーフス大学
2024年12月号 経済学部 K. C

デンマークの治安、危険を感じたこと、トラブルについて

デンマークは世界有数の治安の良い国として知られています。2023年の世界平和度指数ランキングでは2位を獲得し、その安全性は世界的にも高く評価されています。しかし、完全に安全というわけではなく、特に観光客は注意が必要な点もあります。

最近では、観光客を標的とした軽犯罪が増加傾向にあります。特にコペンハーゲン中央駅周辺や主要な観光地では、スリや置き引きなどの被害が報告されています。一方で、地方都市のオーフスは比較的安全で、夜間でも安心して外出できます。確かに地元の酔っぱらいを見かけることはありますが、これはデンマークの文化的な特徴の一つと言えるでしょう。

ただし、オーフスでも注意が必要なエリアは存在します。例えば、オーフス中央駅の南側や大学キャンパス以北の郊外では、落書きが目立ち、移民コミュニティが多く居住している地域があります。日本の街並みに慣れた目には、少し雑然とした印象を受けるかもしれません。このような地域を通行する際は、幹線道路沿いを移動するなど、少し慎重になることをお勧めします。事前にGoogle マップで経路を確認しておくのも良いでしょう。

また、デンマークの中心街で注意すべき問題の一つが麻薬です。特に大麻については、日本と比べるとかなり身近な存在です。東京や大阪の特定の地域に似た雰囲気があると言えるでしょう。実際、日中から異常な興奮状態にある若者を目にすることもあり、これは中心街でも珍しくない光景なのです。

このように、デンマークは確かに治安の良い国ですが、滞在する際は、一定の注意を払う必要があります。特に観光地での置き引きや、特定地域での深夜の一人歩き、そして薬物関連の問題には警戒が必要です。基本的な防犯意識を持ち、周囲の状況に注意を払えば、安全に過ごすことができるでしょう。

デンマークのクリスマス

デンマークのクリスマスは、日本でいう三が日のような過ごし方をする期間です。例えば、12月24日から26日までは、ほとんどの店舗が完全に休業となり、スーパーマーケットも含めて街全体が静かになります。その前の日にたくさん買い込み、豪華な料理を楽しみながら家族とゆっくり過ごすのですね。年末年始も同様で、12月31日の午後から1月1日にかけては、多くの施設が営業を休止します。

この時期、デンマークの街々ではクリスマスマーケットが開催され、観光客や地元の人々で賑わいます。温かいグリューワインや伝統的なお菓子、手作りの装飾品など、魅力的な出店が並びます。私はというものの連日続く冷たい雨を理由に先延ばししつづけため、ついにはこのマーケットの開催期間をすっかり見逃してしまいました。重い腰を上げて23日に会場に向かうと、異常な静けさと2024年クリスマスマーケット22日まで、という横断幕を見るのみでした…

その代わりに、新年には現地の伝統行事に参加してみようと考えています。寮や大学、地域のコミュニティと交流を深める良い機会を作りたいです。

また、デンマークの文化でさらに興味を持っているのが「fællesspisning(共同ダイニング)」です。これは地域の人々が集まって食事を共にする伝統的な集まりで、都市型の孤独化が進みつつあるデンマークで注目されています。見知らぬ人と語り合いながら食事を楽しむ機会を提供しています。

クリスマスや年末年始は、店舗が閉まることで不便に感じる面もありますが、それは家族や友人と過ごす時間を大切にするデンマークの文化の表れでもあります。冬のデンマークを歩けば、季節の移ろいと祝日に向けた高揚感を感じます。今後は地域の行事にも積極的に参加して、より深くデンマークの文化を理解していきたいと思います。