◯オリエンテーションについて
留学前にオリエンテーションの日程は事前に大学から知らされることはなく、TSC(tutoren service center)という龍谷大学の国際部にあたる機関のホームページに掲載されていました。日程は2日あり、都合のいい方を選べます。そこでキャンパスの案内、授業登録の仕方などを教えてもらえます。TSCのスタッフは本当に親切な方ばかりで、英語でも説明してくれますが、交換留学生の状況やドイツ語の授業に関してすべてを知っているわけではないので、結局オリエンテーションのときには、どれくらいドイツ語の授業があるのかわからず、言われるままに提示された授業を登録しました。
大学のキャンパス案内では教室の探し方や、食堂の使い方を教えてもらえます。余談になりますがエッセンキャンパスの校舎は少し名前が複雑で、青いのでBlau(青)→B号館という訳ではなく、Veilchenblau(紫紺)→V号館となります。
私の場合オリエンテーションの日程が、学生寮の入寮日より早かったので、Hausmeister(各寮の管理人)に電話で連絡し、交渉して入寮日を早めてもらいました。また入寮の際も鍵をもらうために入寮する時間をHausmeisterに連絡しなければなりません。入寮日に関してはどの寮も臨機応変に対応してもらえると思うので、躊躇わずに自分からアクションを起こすことが重要だと感じました。
・Essen Campus
◯環境について
私は比較的にエッセンの方が語学の授業が多いと聞いていたのでエッセンのSommerburgstraßeという寮に住んでいます。大学のある駅(Essen Universität)からU Bahn(地下鉄)で20分ほどのMargaretenhöhe駅の目の前にある寮です。エッセンの中心部は工業都市のイメージ通りたくさんのビルが建っていますが、工業都市といえども環境意識の高いドイツならではで郊外には多くの森が広がり、ルール工業地帯にいることを忘れることができます。寮の裏には森林公園があり、空気も中心部よりはよく窓からの眺めも良いです。朝は小鳥のさえずりで目を覚ますことも出来ます。部屋は一人部屋ですが、キッチン、トイレそしてシャワールームは5人共同で使います。
大学の施設、授業に関してですが、大学の施設はデュースブルク、エッセン共に至って普通のキャンパスです。ドイツ語の授業(DaF, Deutsch als Fremdsprache )に関してはセメスターによるとは思いますが、比較的にエッセンの方が開講されている数は多いです。エッセンの方が大きな街で、買い物なども便利が良いですし、獨協大学、龍谷大学からの日本人留学生はほとんどエッセンに住んでいるので、エッセンに住む方が無難です。エッセンキャンパスからデュースブルグキャンパスまでは乗り継ぎにもよりますが、40分くらいで行くことができます。
エッセンの街並についてですが日本人が思い浮かべる「ドイツ」を期待して行くと、落胆します。とはいえ、先述の通り少し中心部から離れると、ドイツらしい自然や、少しおしゃれな街並も垣間みることもできます。
・Sommerburgstraße
◯ドイツで学ぶということ
私は大学に通う前にバイエルン州のアウグスブルクで語学学校に二週間通っていました。語学学校の授業は毎日4時間ほどみっちり行われ、私にとっては日々「ドイツ語」を勉強しているという実感を得ることができ、充実した日々を過ごすことができました。しかし大学では当たり前ですが語学学校ほど語学の授業は開かれていません。エラスムス(ヨーロッパからの交換留学生)の学生たちはドイツ語がある程度できる(または英語で勉強をしにきている)ので、それぞれの専門の授業を受けています。受け身の姿勢で生活をしていると、ドイツではドイツ語を話す機会はほとんどないと言えます。というのも、私の周りの留学生同士のコミュニケーションはほとんど英語で行われていますし、銀行口座ですら英語で開くことが出来ます。自分からドイツ語を話す環境を作るということがドイツでの留学が成功するかしないかの鍵を握っています。
もう一点ドイツで学ぶということに関して思うことは、せっかく大学に留学しているのに語学の授業だけではもったいないということです。私はこのセメスターはドイツ語の授業のみで、学部の授業は受けていません。やはりせっかくの交換留学という機会を得て、大学で勉強しているので一般の学生と一緒に自分の専門の勉強をするのが理想的だと思います。とはいえ、ドイツ語を勉強することしか今の私には道がないのでこのセメスターは語学に集中し、来期から学部の授業について行けることを目標にして、ドイツでの留学生活を充実させ、このレポートで様々な留学体験を伝えていきたいと思います。
アウクスブルクの市庁舎
・ドイツ・ルネサンスの最高傑作と言われています。