Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

デュースブルグエッセン大学
2015年6月号 国際文化学部 R.S

① カルチャーショック

わたしは、ドイツに来て大きなカルチャーショックを感じたことは特にありませんでした。わたしたちが想像するような典型的なドイツ人のように、彼らはいつでも(昼間でも)どこでも(学校、駅でも)ビールを飲んでいます。役所の人間は不愛想で自分の仕事には甘く、時間には厳しいです。大きなショックはありませんが、ドイツで興味をもったことがふたつあります。ひとつめに、空のペットボトルをリサイクルすると現金で返ってくることです。空のペットボトルをスーパーに持っていき、リサイクル機の中にいれるとペットボトルを入れた分だけお金が返ってきます。Duisburgの街はポイ捨ても多く、あまりきれいとは言えませんが、ペットボトルのゴミを見たことは一度もありません。エコ先進国であるドイツで一番それを実感した出来事でした。ふたつめに、専業主婦は職業であることです。ドイツでは、たいてい日曜日には働きません。多くのスーパーもショッピングセンターも閉まっています。女性でも職業を持つのが普通なので専業主婦自体少ないのですが、専業主婦も職業であるため日曜日はお休みして、家でゆっくりしたり、ごはんをつくらず外食したりするそうです。日本では専業主婦は養われている身、働いている人と比べると弱い立場にあるという印象が一般的に持たれていますが、ドイツでは平等であることに驚きました。

 

② Japan Tag (日本デー)

5月30日にJapan Tag(日本デー)と言うイベントがDusseldorfでありました。これは、日独のさらなる交流進展を目的として、日本文化を紹介するイベントを開催しようと、2002年から始まったものです。DusseldorfはDuisburg中央駅から電車で15分ほどのところにある大都市であり、住人の100人に1人は日本人です。日本人通り(Immermannstraße)と呼ばれるところには、日本食レストラン、日本食のマーケット、カラオケ店、日本語の本屋などが立ち並んでいます。私もよくドイツの友人とDusseldorfの日本食レストランに訪れます。ラーメンやお寿司、定食など日本食は大人気です。

さて、Japan TagのDusseldorfの様子を紹介します。メイン会場となるところは多くの人で溢れています。アニメやゲームのコスプレをしている人が本当に多いです。日本のアニメやゲームはドイツでとても人気で、「NARUTO」や「BLEACH」をはじめいろんなコスプレをした人々がたくさんいました。メイン会場の大ステージでは和太鼓の演奏や日本舞踊などの古き良き日本文化が披露されていました。小ステージではカラオケ大会が行われていて日本のアニメソングを歌っていました。日本のお祭りのように屋台が立ち並んでおり焼きそばやおにぎり、アサヒビールなどの日本の縁日で見慣れたものが売られていました。食べ物だけでなく、着物レンタルブースや、囲碁ができるブース、北海道や福島などご当地の食べ物や土地を紹介するブースなどもあります。夜にはライン川での花火大会があり、これも日本の四季を表現したものでした。ドイツで日本を満喫できるとは思ってもいなかったのでとても貴重な経験でした。また、これがドイツ人からみた日本のイメージなのだと実感することもできました。私が想像していた外国人が持つ日本のイメージは侍、お寺、着物など昔ながらの日本文化でした。しかし、Japan Tagに参加して、アニメやゲームなどの比較的新しい日本文化がいかに海外に浸透してきているかを実感しました。古い日本文化を守ることは大切です。しかし、日本はアニメやゲームをサブカルチャーと言う位置づけから外し、正統な日本文化としてよりアピールするべきだと感じました。