<授業紹介>
私は今期、10個の授業を履修登録しました。現在、そのうちの6個の授業が始まっています。東フィンランド大学の授業は、日本の大学のような時間割は無く、毎週同じ時間に同じ授業があるわけではありません。それぞれの授業ごとに予定が組み込まれており、同じ授業でも曜日が違ったり、時間が違ったりすることがあります。そのため、ほかの授業と時間がかぶらないように予定をしっかりと確認して、授業登録を行う必要があります。今回は、私が現在受けている授業の中からWritten EnglishとPronunciationの授業について述べたいと思います。
Pronunciation
Pronunciationの授業は毎週2回1時間ずつ授業があります。この授業は講義のような授業ではなく、各個人の作業になります。まず先生からその日練習する発音についての説明があります。その後、パソコンから流れてくる音声を聞いて、それに続いてテキストに書いてある英単語や英文を読み、発音の練習をするというものです。私たち生徒の声を先生がヘッドフォンで聞いており、直すと良いところや注意すべき点を一人ひとりに教えてくれます。
Written English
Written Englishの授業では、アカデミックな文章の書き方を学びます。先生からアカデミックな文章にふさわしい単語の使い方、文章の構成の仕方などを教わります。また、ペアワークもあり、互いに自分の書いてきたエッセイを見せ合ったり、問題を解いたりします。これを行うことで自分では気づくことのできなかった間違いや考えを知ることが出来ます。また、アカデミックな文章にするためには、なぜこの単語を使うのが相応しいのか、なぜこのような文の作りにする必要があるのかということを追究していきます。そして、どのようにして最も重要なことを読者に伝えるのかということを学んでいます。私が今まで当たり前のようにレポートなどで使っていた表現も、アカデミックな表現ではないということを知りました。同じ意味の表現でも、どれがアカデミックな文章にふさわしいのか考え、文章を構成していかなくてはいけないのだと思いました。そのためには、曖昧な覚え方をするのではなく、単語の持つ意味や、その単語がどのような場面で使われるのかということをしっかりと認識する必要があると思いました。
<カルチャーショックについて>
こちらに来てから、まだ大きなカルチャーショックは受けていません。ただ、8月末にフィンランドに到着した際は、まだ日照時間が長く、夜の9時ごろまで空が明るかったことには驚きました。そのため、なかなか時間間隔がつかめずにいたのを覚えています。また、10月に入ってからは急激に気温が下がり始めました。今では、サマータイムが終わり、日本との時差が6時間から7時間に変わりました。気温はマイナスを記録し、雪も少しではありますが降り始め、日照時間もどんどん短くなってきました。朝の冷え込みはとても厳しく、自転車での通学が嫌になりますが、めげずに頑張りたいと思います。しかし、あるフィンランド人の学生は「これくらいじゃ、まだ全然寒く感じないよ」と話しており、フィンランドの冬はまだまだこれからなのだと思いました。
また、フィンランドの学生が「木になっている実は美味しくないから、食べないほうがいい。地面になっている実は美味しくて食べられるよ。」ということを教えてくれました。このようなことを知っているのも、フィンランドでは全ての人がルールを守ったうえで、自然を自由に楽しむことが出来る自然享受権が存在するからではないかと思いました。
<自由テーマ>
今回は、9月末に行ったコリ国立公園このとについて述べたいと思います。コリ国立公園については、ここに行ったことがある人から、自然が豊かで景色もとても綺麗だという話を聞いたことがあったために、ぜひ行ってみたいと思っていました。大学のStudent Unionが主催するコリ国立公園のツアーもあったのですが、受け入れ人数に限りがあり、私が申し込もうと思った時にはすでに申し込みが締め切られてしまっていました。どうしようかと悩んでいた時に、同じように申し込むことが出来なかった中国人の友達が、コリ国立公園へ行こうと誘ってくれました。彼女は、Student Unionとは別に、自らコリ国立公園へ行くイベントを計画してくれたのです。これを実現させるためにはバスを借りるための人数を集める必要があったために、私も出来るだけ多くの友達に声をかけていきました。その結果、約40人の留学生を集めることに成功し、コリ国立公園へと行くことが出来ました。当日の朝は、とても寒く、地面はぬかるみ、霧も一面にあり、景色をなかなか見ることが出来ませんでした。しかし、夕方にはその霧はなくなり、一面に湖が広がる雄大な景色を見ることができ、とても感動しました。森の中を歩いている間も、ブルーベリーを取ってつまみ食いをしたり、今まで知らなかった留学生と会話を楽しんだり、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。このような素晴らしい時間を過ごすことが出来たのも、イベントを企画してくれた彼女のおかげだと思います。コリ国立公園のイベント企画、日時の設定、バスの手配に至るまで全てのことを行ってくれた彼女にはとても感謝しています。