授業紹介②(受講している科目について)―
今学期は、意識的に英語学部の授業をとるようにしました。その中でも、今回はEnglish Grammar ⅠとEnglish as a world languageの2つについて説明したいと思います。UEFでの自分の所属は教育学部なので、英語学部の授業をとるためには龍谷大学での専攻(英米文学科)を先生に証明し、受講の了承をもらわなければなりません。(もし専攻が違っても、聴講のみは可。了承をもらえれば、単位認定可。)Grammarの講義は、アメリカ人の先生によるオールイングリッシュでの開講でした。内容としては、今まで日本で中・高と習ってきたものでしたが、英語学部の生徒対象であるため、専門用語が当然のように英語で飛び交う授業でした。もちろん、予習・事前学習をしておけば何も問題なく理解できる内容です。単位は試験による認定でした。これも、事前に勉強をして臨めば何なく合格できるものだと思います。ただ、試験範囲が広く、出題される箇所を予想するのが困難だったため、再試験を受けている人も何人かいました。English as a world languageも、フィンランド人の先生によるオールイングリッシュの開講でした。内容としては、今日世界共通言語となっている”英語”を、発音の違い、どのように各国で発達したか、その歴史など、あらゆる視点から考察していくというものでした。試験では、自分の意見を要約して書いたり、答えを論述する記述形式がとられました。正直、とても難しかったです。今学期英語学部の授業をいくつか履修してみて思ったのは、やはり先生の英語力の違いです。ネイティブの先生が多くいらっしゃったのももちろん、先生方全体の英語力がとてもアカデミックで、聞いているだけで勉強になるものばかりでした。今学期の英語学科の授業は、内容はもちろん、私にとっては先生方の英語を吸収する場でもありました。
余暇の過ごし方―
UEFでは、授業の取り方によって個々人の余暇になる時間が変わります。そのため、1日授業のない日や、逆に1日中学校にいる日もあります。その中で暇な時間は、家でパソコンをしたり、図書館で課題をしたり、友達の家に行ったり、カフェでしゃべっていたり、映画を見に行ったり、パーティに参加したりと、割と自由に過ごしています。また、毎週金曜日にはLanguage Cafeという学生団体のイベントで、日本語を学習しているフィンランド人学生とおしゃべりをしたり、毎週水曜日には、近くのフラットのサウナに行き、友達と交流すると同時に、一週間の老廃物を流しています。週末はもっぱら外にいることが多い気がします。フィンランドの冬はとても寒いですが、その分スキー、スノーボード、クロスカントリーなどのアウトドアスポーツが充実しているのもいいところだと思います。Joensuu近くの”Koli”というスキー場に行ったり、朝までパーティをしてお酒を飲んでいるということもあります。
自由テーマ―
2月にあった行事の中で、やはり一番心に残っているのは留学生と一緒に行ったLapland旅行です。”Lapland”はフィンランド北部の広い範囲を指す呼び名で、Kemi、Rovaniemiなどを周り、サンタ村、スノーキャッスル、サーミ人、オーロラ、トナカイ、ハスキーなどを見たり経験したりできる、日本人も馴染み深い場所だと思います。それもあってか旅行中、たくさんの日本人観光客を見ました。またそのために看板や標識にも日本語があふれていました。地元の人に聞いた話によると、前年度のラップランドに訪れた日本人観光客は2万人だったそうです。この旅行は、Student Unionという学生団体主催のもので、2月28日~3月4日までの約一週間ありました。旅行費は基本料金300€にexcursionを追加していくことで決定します。2月28の夜大学をバスで出発し、10時間以上かけてラップランドまで移動しました。日本でも夜行バスで長距離を移動した経験のある人がいると思いますが、とてもつらく、なかなか寝られる状態ではなかったです。休憩をはさみながら到着したKemiのスノーキャッスル、Rovaniemiのサンタ村でサンタクロースと写真を撮り、トナカイを見た後、ようやく一週間宿泊をするコテージに到着しました。コテージはすべて木で組まれた木製、もちろんサウナも完備されています。宿泊は8人のグループを作り共同生活です。2日目はスポーツデイと呼ばれる日で、クロスカントリーとハイキングをしました。クロスカントリーはフィンランドにとても馴染みのあるスポーツです。Joensuuでも、冬になると森ロードの横にクロスカントリー専用の道が出来、毎日のように滑っている人を見ます。自分にとっては初めての経験でしたが、ダウンヒルとは違い、景色を楽しみながら滑られるのでとても有意義な時間を過ごすことができました。3日目はexcursionの一つでもある犬ぞり(ハスキー)体験です。6頭のハスキーに対して2人の人間がソリに乗って約30分ほど体験できます。とてもクリアーな空気の中を颯爽と走るハスキーを見ながら、とてもいい経験になったと思います。Lapland旅行中、何よりもよかったことは、終始晴天に恵まれていたことです。その甲斐もあってか、この3日目の夜、ついにオーロラを見ることができました。それも、小さな霞んだものではありません、とても大きく、鮮やかで、まさに今までイメージしていた通りのものでした。写真におさめることはできましたが、生で見た感動は言葉では表現できるものではありません。天気、気温、風向き、運、すべてが揃って見られるものだそうで、一週間のうちでこのようにきれいに見れたのは3日目だけでした。4日目はスキー場に行きスノーボードをしました。実はこれがLaplandに来て2回目で、日本と違い、広い斜面に人も少ないのでとても気に入りました。ただ山頂は風がとても強く、ゴーグルを持っていかなかった自分にはとても厳しい環境でした。この日の夜には、旅行全体のfarewell partyとして、ナイトクラブでパーティもありました。5日目はトナカイぞり、サーミ人との交流、美術館訪問をしました。サーミ人は、ラップランド地方に住む少数民族のことで、サーミ語のほかに、フィンランド語、スウェーデン語、ロシア語、ノルウェー語なども話すバイリンガルです。また、トナカイの放牧や狩猟を生業として生活しています。その後、またバスで10時間以上をかけJoensuuに戻ってきました。この旅は、まさに留学国にフィンランドを選んだ意義ともなるものだったように思います。バスの移動はつらかったですが、フィンランドを一週間で凝縮して経験できたような、とてもいい旅行でした。