Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東フィンランド大学
2019年3月号 国際学部 Y.N

①     余暇の過ごし方

私はクリスマスにはフィンランド人の友人のコテージに行ったり、フラットメイトとパーティーをして過ごしました。私はほかの留学生もクリスマスは友達や恋人と過ごすものと思っていましたが、ほとんどのヨーロッパ出身の学生はいったん自国に帰り、家族との時間を楽しんでいました。こういったところも、日本とヨーロッパの文化的イベントに対する考え方の違いかと思います。

長期休暇以外の土日等の休日は、自宅で課題を進める、少し凝った料理をしてみる、友達と大学でバドミントンをするなどして過ごしています。せっかくの休日に家で課題をしているのかと思われるかもしれませんが、そうでもしないと本当に終わらないくらい、レポートやエッセイなどの書く課題が多いです。授業によっては英語でword 10ページ分のレポートや、毎回の授業後の復習や自分で考えたことを記録していくlearning diary など、常に何かしらの課題が私を待ち受けている状況です。

この記事を読んでいると留学に行きたくなくなるかもしれませんが、こういう試練を潜り抜けてこそ、本当の英語のwritingの能力であったり、計画的に課題を進める力がつくと思います。これらの課題をクリアして初めて他のヨーロッパの学生と同等の知識や思考のヒントを得られるとも言えます。また、しっかりと授業に出席し課題を最後まで仕上げれば、必ずそれに見合った成果を得ることができます。その成果とは知識や視野の広さであり、それらをもって世界をより立体的・有機的に関連づけて眺めることができるようになると思います。

上記の課題をクリアした後のバドミントンやその他のレジャーは格別です。凝り固まった体をほぐす良い運動になりますし、他の留学生と仲を深める機会でもあります。私は中学、高校とソフトテニスをしていて、バドミントンも少しは打ち方がわかるので、それを友達に教えたりしながら、どういう教え方や見せ方をすれば生徒にとってわかりやすい指導になるかなどを考えながらいつも楽しんでいます。

 

 

②     イギリス旅行

3月1日から10日まで、フィンランド人の友達4名と私でイギリスのスコットランド、リバプール、ロンドンに旅行に行きました。「安く楽しく」がテーマだったので、宿泊はすべてair bnb、飛行機も格安のチケットをとりました。最初はヘルシンキからストックホルムへ飛び、そしてエディンバラ空港へ到着しました。エディンバラの町はどこも古い建物や通りで埋め尽くされていますが、どの建物も美しく、歴史を感じさせるものばかりでした。エディンバラ城は丘の上に荘厳な佇まいで構えており、城内は博物館のようになっていました。日本語のガイドブックもあるので、気軽に観光できると思います。

スコットランドでは生活していくうえで特に問題はなかったのですが、現地人の英語がとにかくわかりませんでした。空港について最初に水を買いに行った時に、私の去り際に店員さんが “Cheers mate!” と言ったのですが、その時私は(なんで乾杯???)と謎に思いました。その後も買い物をするたびに “Cheers mate!” だったので、イギリスではCheers=Thank you だと気づきました。他にも、宿の近くのバーで飲んでいるときに、70歳くらいの現地人のおじいさんに話しかけられてしばらく会話をしたのですが、おじいさんの言ったことの3割ほどしか理解できませんでした。しかし、少なくとも外国人である私たちを歓迎してくれていたようなので、とてもうれしかったです。

エディンバラでは4泊し、5日目の朝にリバプールに向けて出発しました。もうフィンランド人の友達のすることには驚かないつもりでしたが、彼らが車でエディンバラからリバプール、そしてロンドンまで行くといった際にはもう言葉が出ず、“oh, okay,” としか返事できませんでした。と同時に、だからこそ彼らの話す英語が “rally English” と呼ばれているのだなと再確認した瞬間でもありました。乗り物をこよなく愛するフィンランド人にとって、rally(ラリー:車で決められたコースを走り、そのタイムを競う競技)は一種のアイデンティティのようなものなのかも知れません。車での移動は腰や尻にかなり来ましたが、その分車内では自由に会話できますし、飲食もできます。車窓からの眺めも最高でした。

リバプールでは1泊し、近くの町で留学している私の友達に会いに行きました。みんなで彼のおすすめのレストランで食事をし、ビートルズで有名なクラブを訪れました。お互いの勉学の進行具合や日本に帰ってからの話などできてとても楽しかったです。

ロンドンは、エディンバラやリバプールとは比べ物にならないくらい都会で忙しいところでした。歩道を埋め尽くす量の人、鳴りやまない車のクラクション、1時間に1回は聞くパトカーか救急車のサイレンなど、フィンランドや他のイギリスの町とは全く違いました。また、ロンドンのair bnb ではシャワーから温かい水が出ない、部屋のヒーターが熱すぎるなどの問題もいくつかありました。路上にはぽつりぽつりとホームレスの人が毛布にくるまって、ただ時間が過ぎるのを待っているようにも思えました。ビッグベンやタワーブリッジなど、観光名所であり首都である一方で、治安などの問題も抱えているということを知りました。また、私の当初のロンドンのイメージとは違って、移民系の人達がかなり多かったです。街中にはアラブ語や中国語の店や看板があふれていました。それがいいことなのか悪いことなのかは分かりませんが、少なくとも行き過ぎた移民の受け入れは元々の町の景観を損なうことに繋がるだろうなというのが正直な感想でした。

イギリスで過ごした10日間は、私の人生の中で留学の次に大きなイベントになりました。工夫すれば学生でも十分に旅行できること、自分の全く知らなかった英語、ロンドンの様々な文化、人々など考えさせられるものであふれていました。残りの留学生活も1か月になりましたが、最後までいろんな文化を持った人たちと関わっていきたいです。

写真はロンドンにあるビッグベン(工事中)と、エディンバラのレストランでの1枚。